子どもがりんご病にかかったらどう対応する?

子どもの病気


りんご病は軽症で済むケースが多いですが、実際に子どもが感染したときはどう対処したらいいのか悩むこともあるかと思います。そこでこの記事では、子どもがりんご病にかかったときの対応方法をご紹介します。

りんご病とは?症状は?

りんご病はヒトパルボウイルスB19によって引き起こされる感染症で、正式名称を「伝染性紅斑」といいます。感染すると10~20日間の潜伏期間を経て、両頬にりんごのような赤い発疹があらわれます。その後、1~2日ほど経過すると腕や太ももにレース状の発疹が出ます。発疹に痒みなどはなく、1~2週間ほどで自然に治るケースがほとんどです。

発疹が出る前に、微熱や咳、鼻水、頭痛、倦怠感、といった風邪のような症状や、筋肉痛や関節痛などがあらわれることもあります。

子どもがりんご病にかかったときの対応方法5選

ここからは、子どもがりんご病にかかったときのホームケア方法や、家庭内感染を防ぐ方法などの対応方法をご紹介します。

発疹が出ているときはお風呂は短時間で済ませる

発疹が出ているときに体をあたためると、発疹がひどくなったり、痒みを感じたりすることがあります。湯船に浸かることは控えて、ぬるめのシャワーで短時間で済ませるようにしましょう。

外遊びは控える

発疹が治まっても日光にあたると再発することがあります。そのため発疹が治った後も1週間くらいは直射日光があたる場所での外遊びは控えるようにしましょう。外出時は帽子をかぶったり日傘をさしたりすると安心です。

こまめに手を洗う

りんご病の感染力はそれほど強くありませんが、抗体をもっていない人には年齢を問わずうつる可能性があります。家庭内で感染が広がらないように、外から帰ったときや食事前、トイレの後などこまめに手を洗うようにしましょう。手を洗うときには石鹸を使って、指の間や爪の間、手の甲、手首などもしっかり洗うことが大切です。

食器やタオルの共有を避ける

食器やタオルにはウイルスが付着しやすいので、家族で共有するとりんご病がうつる可能性があります。風邪症状がでているときはもちろん、普段から一人ひとり専用のものを用意しておくと、家族のだれかがりんご病になったときにも安心です。

マスクを着用する

りんご病は咳やくしゃみなどの際に飛び散る飛沫を介して感染することもあるため、マスクを着用しましょう。特に不織布製のマスクは、飛沫感染をある程度防げる効果があるとされています。2歳以上で嫌がらなければ、子どもにも着用させられるといいですね。

妊婦さんがいるご家庭は対応方法に注意

りんご病で特に注意が必要なのが妊婦さんです。妊娠中にりんご病にかかると、お腹の赤ちゃんが胎児水腫(皮膚やお腹、胸に水が溜まる病気)や重い貧血になることがあります。妊婦さんが感染したからといって必ず赤ちゃんに影響が及ぶわけではなく、ほとんどのケースで健康に生まれてきますが、リスクがあることは知っておきましょう。りんご病が流行しているときは基本的な感染対策を徹底して、妊婦健診をしっかり受けることが大切です。

子どもの保育園や幼稚園でりんご病が流行しているときは、風邪症状がある子どもには近づかない、施設内に長時間滞在しないといったことに注意しましょう。他の家族が送り迎えできる場合は、流行時期は役割を変えられるといいですね。

りんご病の相談はオンラインでも

りんご病の対処方法をご紹介しましたが、症状のあらわれ方や程度は子どもによってさまざまなので、ホームケア中に不安になることもあるかと思います。そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。チャットで看護師に相談したり、自宅にいながらビデオ通話で医師のオンライン診療を受けたりすることができますよ。看護師へのチャット相談は無料で利用できるので、困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 所 陽香
日本小児科学会認定小児科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医。2011年卒業後、都内大学病院で初期研修。その後同大学病院小児科に入局し関連病院で勤務。入院患者から外来まで幅広く診療。現在二児の母。自身の子育ての経験も活かし、ご家族の不安に寄りそう医療の提供を心掛けています。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア