子どもが新型コロナウイルス感染症で受診するときの注意点や受診の目安は?

子どもの病気


子どもが新型コロナウイルスに感染すると、「すぐに受診するべき?」「自宅で様子を見ても大丈夫?」と、受診のタイミングに悩むこともあるかもしれません。そこでこの記事では、子どもが新型コロナウイルスに感染したときの受診の目安や、受診するときの注意点などをご紹介します。

新型コロナウイルス感染症の特徴は?

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、コロナウイルス科に属するSARS-CoV-2ウイルスによって引き起こされる感染症です。発症の約2日前から感染力があり、感染力が強く、飛沫感染や接触感染で感染するため、換気の悪い室内や大勢の人が密に集まる場所などで感染が広がりやすいとされています。

新型コロナウイルスに感染すると、2~7日間の潜伏期間を経て、主に下記のような症状があらわれます。

  • 発熱
  • 倦怠感
  • 頭痛
  • 乾いた咳
  • 咽頭痛 など


頻度は低いですが、腹痛や下痢、嘔吐などの消化器症状があらわれることもあります。大人の症状として報告されている味覚や嗅覚の異常は子どもでは少ないないとされていますが、10代の子どもでみられることもあるようです。

一般的に子どもは軽症で済む場合が多く、なかにはこれらの症状がほとんどみられないケースも少なくありません。ただし稀に、熱性けいれん、肺炎、急性脳症といった合併症を引き起こすこともあるため注意が必要です。

子どもの新型コロナウイルス感染症で受診する目安は?

子どもに新型コロナウイルス感染症が疑われる症状があらわれても、水分補給ができていて普段通りに眠れていれば、急いで受診する必要はありません

ただし次のような症状がある場合は、早急な受診が必要です。夜間や休日は救急病院を受診してください。

すぐに受診する目安

  • 水分がとれず半日以上尿が出ていない
  • 呼びかけに反応せず、ぐったりしている
  • 顔や唇の色が悪い
  • けいれんを起こした
  • 呼吸が早く、息苦しそう
  • 嘔吐を繰り返している
  • 生後3ヶ月未満で発熱している


上記にあてはまらない場合でも、新型コロナウイルスを疑う症状があるときは、実際に感染しているかどうかをはっきりさせて適切な治療を受けるために、診療時間内に一度病院を受診して検査をすると安心です。
ただし発熱などの症状が出てすぐ受診しても正確な結果が出ないことがあるため、半日ほど経ってから受診するといいでしょう。

受診後も熱が3〜4日以上続く、症状が改善しないといった場合には再度受診してください。

子どもの新型コロナウイルス感染症で受診するのは何科?

子どもの新型コロナウイルス感染症では小児科を受診しましょう。小児科の医師は子ども特有の病気や症状のあらわれ方を熟知しているので、幅広い観点から診察をしてもらえます。また自分の症状をうまく伝えられない子どもに対しても適切に診療を行うことが可能です。

子どもの新型コロナウイルスで受診するときの注意点は?

子どもに新型コロナウイルス感染症を疑う症状があるときは、受診前にかかりつけの病院に連絡をしましょう。病院によっては院内感染を防ぐために施設外や車内での順番待ちや、隔離室や車内での検査を実施しているところもあるためです。
また周囲に感染を広げないために、2歳以上の子どもはできるだけマスクを着用させていくようにしましょう

新型コロナウイルス感染症の受診に迷ったら…

新型コロナウイルスに感染したときの受診目安をご紹介しましたが、子どもによって症状のあらわれ方や程度は違うため不安になることもあるかもしれません。そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。個別チャットで看護師とやり取りでき、受診のタイミングなど子どもの症状に合わせたアドバイスをもらえます。オンライン診療では、検査はできませんが自宅にいながら医師の診察を受けられ不安なことを相談することができますよ。看護師へのチャット相談は無料で利用できるので、困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 黒川 剛史
日本外科学会認定外科専門医、日本救急医学会認定救急科専門医。2001年神戸大学医学部卒業。西神戸医療センターにて初期研修を修了。兵庫県災害医療センターにて3次救急に従事後2018年よりシンガポールでの日系クリニック勤務。シンガポール国立大学総合診療卒後教育コースにて総合診療研修を行い、現在子供から大人まで初期診療に従事中。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア