子どもがコロナに感染したときの自宅療養は何日?家での過ごし方は?

新型コロナウイルス感染症には出席停止期間が定められているため、子どもが感染したらしばらく自宅療養しなくてはいけません。この記事では、子どもが新型コロナウイルスに感染したときの自宅療養期間が何日なのかや、家での過ごし方などをご紹介します。
新型コロナウイルス感染症の特徴は?
新型コロナウイルス(COVID-19)は、コロナウイルス科に属するSARS-CoV-2ウイルスによって引き起こされる感染症です。主な感染経路は飛沫感染と接触感染で、症状があらわれる約2日前から感染力があるとされています。感染すると約2~7日間の潜伏期間を経て、主に下記のような症状があらわれます。
- 発熱
- 倦怠感
- 頭痛
- 乾いた咳
- 咽頭痛 など
頻度は低いですが、下痢や腹痛、嘔吐など消化器症状を伴うケースもあります。味覚や嗅覚の異常は大人に比べると少ないですが、10代の子どもの報告例はあるようです。
子どもの新型コロナウイルスの自宅療養は何日?
学校保健安全法では、子どもが新型コロナウイルスに感染した場合の出席停止期間を「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで」と定めています。
ここでいう「発症」とは、病院を受診して陽性と判明した日ではなく、発熱などの症状があらわれた日のことです。また発症した日を0日目とします。無症状の場合は、検査をした日が0日目となります。
そのため保育園や幼稚園、小学校などに通っている子どもがコロナに感染したら、発症した日を含めて最低でも6日間は登園・登校はせず自宅療養しなくてはいけません。症状が軽快する日が発症から5日目以降だと、自宅療養期間がそれ以上長くなります。
園や学校に通っていない子どもも、上記の期間は外出を控えて自宅療養するようにしましょう。
子どもがコロナのときの自宅療養のポイントは?
ここからは、子どもが新型コロナウイルスに感染したときの自宅療養のポイントをご紹介します。
こまめに水分補給をする
熱が上がると、普段より多くの汗をかきます。体から水分が失われて脱水を起こしやすくなるため、こまめに水分補給を行いましょう。
子どもが飲めるものなら基本的に何を飲ませても問題ありません。迷う場合は、麦茶や湯冷まし、子ども用のイオン飲料などで水分補給をすると良いでしょう。喉の痛みや咳の症状がある場合は、酸味が強い柑橘系のジュースや炭酸飲料など刺激が強い飲みものは避けるのが安心です。
急な悪化や合併症に注意する
新型コロナウイルスに感染しても、ほとんどの子どもは軽症のまま快方に向かいます。しかし稀に、熱性けいれんや肺炎、急性脳症などの合併症を引き起こすことがあります。自宅療養中は子どもの様子をよく観察し、下記のような症状がみられたときはすぐに病院を受診してください。夜間や休日は救急病院を利用しましょう。
- 呼びかけに反応せず、ぐったりしている
- 顔や唇の色が悪い
- けいれんを起こした
- 呼吸が早く、息苦しそう
- 嘔吐を繰り返している
- 呼吸が浅く、小鼻がぴくぴくしている
温度と湿度を調節する
子どもが快適に過ごせるように、温度や湿度を調節しましょう。 室温は夏場は25~28℃、冬場は23~25℃くらいが目安ですが、体温の変化によって暑すぎたり寒すぎたりすることがあるので、子どもの様子をみながら調節してくださいね。
湿度は40~60%くらいが目安です。加湿器を使用したり、洗濯物や濡らしたタオルを室内に干したりすることで湿度を高められます。
体温の変化に合わせて衣服や布団を調節する
熱の上がり始めは、体が震えたり手足が冷たくなったりして寒がります。上着を着せる、毛布をかけるなどして体をあたためてあげましょう。
熱が上がりきると、手足があたたかくなり顔も赤くなってくることが多いので、薄着にして熱を逃しやすくしてくださいね。
食欲がないときは無理に食べさせない
新型コロナウイルスに感染すると、食欲がなくなり食べるのを嫌がる子どももいます。症状が落ち着けば食欲も戻る場合がほとんどなので、無理に食べさせなくても問題ありません。ただし脱水を防ぐために、水分補給はこまめに行うようにしてくださいね。
食欲があれば、基本的にいつも通りの食事でかまいません。腹痛や下痢の症状がある場合は、様子をみながら消化がよいものを少量ずつ食べさせるようにしましょう。脂っこいものや食物繊維の多い食べ物など、胃腸に負担がかかる食べ物は避けたほうが安心です。
お風呂は短時間で済ませる
新型コロナウイルスに感染していても、元気があればお風呂に入ってもかまいません。ただし家庭内感染を防ぐために、感染している子どもは一番最後に入らせるようにしてください。
また湯船に浸かると体力を消耗するので、症状がある間はシャワーでサッと済ませる程度にしておくのが安心です。熱が下がっていれば湯船に浸かってもかまいませんが長湯は控え、早めに上がるようにしましょう。
元気がない、体調が悪くてお風呂に入るのを嫌がるといった場合は発熱の有無に関係なく、無理に入らせないようにしましょう。汚れが気になるようであれば、かたく絞った蒸しタオルなどで体を拭き、清潔なパジャマに着替えさせてあげてくださいね。
家庭内感染の対策を徹底する
新型コロナウイルスは家庭内で感染が広がりやすいので、家族の感染対策をすることも大切です。子どもが小さいうちは難しいかもしれませんが、できるだけ別の部屋もしくは同じ室内でも離れた場所で過ごすようにして、ママやパパが看病するときは不織布製のマスクを着用し、手洗いを徹底しましょう。
またドアノブやテーブル、電気のスイッチなど家族がよく触る場所にはウイルスが付着しやすいので、アルコールの消毒剤で定期的に消毒するようにしてください。こまめに換気をして部屋の空気を入れ換えることも感染対策の効果が期待できます。
子どもがコロナのときの家での過ごし方は?
新型コロナウイルスに感染しているときは、いつもより体力を消耗しやすくなっているので、できるだけ安静に過ごすようにしましょう。症状が落ち着いていて元気な場合は無理に寝かせる必要はありませんが、激しく体を動かすと症状がぶり返すこともあります。体への負担が少ない遊びをしながら室内で落ち着いて過ごし、普段より早めの就寝を心がけましょう。
新型コロナウイルス感染症のホームケアに迷ったら…
子どもがコロナウイルスに感染すると、1週間くらい自宅療養しなければならないので、ホームケア方法や過ごし方に迷うこともあるかもしれません。そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。個別チャットで看護師にホームケア方法を相談したり、自宅にいながらビデオ通話で医師のオンライン診療を受けたりすることができますよ。看護師へのチャット相談は無料で利用できるので、困ったときは検討してみてくださいね。
監修者について
