子どもの過敏性腸症候群は何科を受診する?受診の目安は?

子どもの病気


子どもが腹痛や下痢、便秘といった症状を繰り返して過敏性腸症候群が疑われるときは、何科を受診したらいいのでしょうか?この記事では、子どもの過敏性腸症候群で何科を受診すればいいのかや、受診の目安などをご紹介します。

過敏性腸症候群とは?

過敏性腸症候群とは、腸管の炎症など明らかな異常がないにもかかわらず、腸の機能が低下してさまざまな症状を引き起こす病気です。はっきりとした原因はわかっていませんが、不安やストレスなどによって自律神経が乱れることが一つの要因と考えられています。

過敏性腸症候群にかかっている人の割合は、小学生が約1%、中学3年生~高校1年生で約6%、高校2~3年生で約9%、成人は約10%と年齢とともに増えていくとされています。

子どもの過敏性腸症候群の症状は?

子どもの過敏性腸症候群では、腹痛や腹部の不快感が2ヶ月以上にわたって繰り返しあらわれ、下痢や便秘などの症状も伴います。ガスが溜まってお腹が張ったり、おならがたくさん出たりすることもあります。

一つの症状のみがあらわれる子どももいれば、下痢や便秘など複数の症状があらわれる子どももいます。またこれらの症状が常にあらわれているわけではなく、ストレスがかかると重くなったり排便によって和らいだりすることが多いのが特徴です。

子どもの過敏性腸症候群は何科を受診する?

子どもの過敏性腸症候群が疑われる場合、まずは幅広い観点から診察してもらえる小児科を受診するのがいいでしょう。症状によっては、消化器科や心療内科などを紹介されることもあります。

子どもの過敏性腸症候群で受診する目安は?

子どもの過敏性腸症候群で下記の項目に当てはまる場合は、一度病院を受診しましょう。基本的には緊急性は高くないため、診療時間内の受診でかまいません。

  • 下痢や便秘、腹痛などの症状が2ヶ月以上続いている
  • ストレスを感じたときや特定の状況になると腹痛や腹部不快感などの症状がでる
  • 症状が重く日常生活に支障をきたしている
  • 体重が減少している など


過敏性腸症候群は他の病気と見分けにくいことがあります。下記の項目に当てはまるときは、過敏性腸症候群ではなく緊急性が高い病気の可能性もあるため、すぐに病院を受診してください。夜間や休日は救急外来を受診しましょう。

  • 血が混ざった便が出る
  • お腹がパンパンに張っている
  • お腹の右下に強い痛みがある
  • 便の臭いや色に異常がある(白色、すっぱい臭い、腐った臭いなど)

過敏性腸症候群の相談はオンラインでも

過敏性腸症候群の症状のあらわれ方は子どもによってさまざまなので、家庭では他の病気と見分けるのが難しく、受診のタイミングやケア方法などに悩むこともあるかと思います。そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。看護師にチャットで相談したり、自宅にいながらビデオ通話で医師の診察を受けたりすることができますよ。気になることがあるときや困ったときは、ぜひ検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 倉田悟子
日本小児科学会認定小児科専門医。2008年鹿児島大学医学部卒業。久留米大学病院で初期臨床研修終了後、2010年から久留米大学小児科学教室に所属。一般小児科(感染症他・予防接種・乳幼児健診)、小児の腎臓病・泌尿器疾患を専門に診療を行う。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア