子どものおしっこのにおいがきつい…原因は病気なの?家庭でできる対策や受診の目安

子どもの病気


「子どものおしっこがいつもよりにおうかも」「ツンとしたにおいが気になる」と心配になることがあるかもしれません。そこでこの記事では、子どものおしっこが臭くなる原因や疑われる病気、受診の目安、家庭でできるケアについてご紹介します。

子どものおしっこのにおいがきつい…病気なの?

おしっこにはもともと多少のにおいがあるものの、健康な状態であれば、排尿直後はそれほど強いにおいはしません

子どものおしっこが強くにおうときは、何かしらの原因が隠れています。ただし、必ずしも病気とは限りません。次の章でご説明するような原因によってにおいを強く感じることも多く、そのほとんどは病気以外の日常的なことです。

おしっこが臭いときは、まずは原因を探ってみましょう。中には病気が関係しているケースもあるため、ちょっとした異変に気づきやすいように、日頃から子どものおしっこの状態やにおいをチェックしておくことも大切です。

子どものおしっこが臭いときによくある、病気以外の原因

おしっこが臭いときに考えられる病気以外の原因には、次のようなものがあります。

水分不足

水分が足りないと、体の水分を保とうとしておしっこの量が減り、そのぶん濃くなることで、アンモニア臭のようなツンとしたにおいが強くなることがあります。特に次のようなときは水分不足になりやすく、おしっこのにおいが変化しやすいです。

  • 寝起き
  • 汗をたくさんかいたあと
  • 発熱時
  • 夏場

食べ物や飲み物の影響

食べたものによって、一時的におしっこのにおいが変わることもあります

例えば、アスパラガスやにんにく、カレーなど香辛料の多い料理、玉ねぎ・長ねぎなどは、食べたものの成分がおしっこに出ることで、一時的に臭く感じることがあります。離乳食のフリーズドライ製品やスナック菓子などを食べたとき、処方された薬やビタミン剤などのサプリメントを飲んだときも、においや色が変わることがあります。

体調に問題がなく、一時的な変化であれば、心配しすぎる必要はありません。

おむつや下着の蒸れ

おむつの中で排尿をし、おしっこが時間とともに分解されると、アンモニア臭が強くなることがあります。さらに汗や蒸れが加わることで、よりにおいを感じやすくなります。

そのため、おむつ替えの間隔が空いたときや夏場は、特ににおいが強くなりやすいです。

おしっこを我慢している

トイレを我慢して膀胱におしっこが長くたまると、成分が濃縮されて、いざ排尿したときに臭く感じることがあります

特にトイレトレーニング中は、「失敗したくない」という気持ちからおしっこを我慢してしまう子どももいます。また遊びに夢中になって、尿意はあるのにトイレを後回しにしてしまうこともあります。

子どものおしっこが臭いときに疑われる病気

ここまでご説明したように、日常のちょっとしたことが原因でおしっこが臭くなるのはよくあることです。一方で、中には次のような病気でおしっこがにおうこともあります。

尿路感染症

子どものおしっこのにおいの原因で比較的多いのが、膀胱炎などの尿路感染症です。尿の通り道や膀胱に細菌が入り込んで炎症を起こすことで、次のような症状があらわれることがあります。

  • 排尿直後でもおしっこが臭い
  • おしっこが白っぽく濁る
  • 排尿時に痛む
  • 頻尿になる
  • 発熱する


小さな子どもでは、機嫌が悪い、熱が続くといった症状だけのこともあります。

ケトン血症(自家中毒)や糖尿病

子どもが風邪などで体調を崩したときに、おしっこのにおいの変化や甘酸っぱいような口臭がある場合、「アセトン臭(リンゴが腐ったようなにおい)」の可能性が考えられます。 これは食事や水分がしっかりとれなくなったときに起こる「ケトン血症(自家中毒・周期性嘔吐症)」で起こることがあるものです。

体調不良ではないのに甘酸っぱいにおいが続き、おしっこのにおい以外に以下のような症状を伴う場合は、糖尿病などの可能性もあるため注意が必要です。

  • のどが異常に渇く
  • 水を大量に飲む
  • 尿の回数が増える
  • 体重が減る
  • 元気がない

先天代謝異常症

生まれつき特定の成分をうまく分解できない「先天代謝異常症」の場合、おしっこに特徴的なにおいがみられることがあります。ただし、こういった病気は新生児マススクリーニングの対象になっているものも多く、非常にまれです。

先天代謝異常症が原因の場合はおしっこが臭いだけでなく、体重が増えにくい、嘔吐する、元気がないなどの症状を伴うことがあります。

子どものおしっこのにおいが気になるときの受診目安

直前の章でご紹介したような病気の可能性がある症状がみられる場合は、早急に受診してください。

尿のにおいに加えて以下のような症状がみられるときも、一度受診すると安心です。

  • 水分をとっても改善しない
  • 発熱を伴う
  • 排尿時に痛がる
  • 頻繁にトイレへ行く
  • おしっこが濁っている
  • 元気がない
  • 甘酸っぱい臭いが続く


さらに以下のような場合は脱水や感染症などが進んでいる可能性もあるため、早めに受診してください。

  • ぐったりしている
  • 水分がとれない
  • 高熱が続く


水分不足や食べ物など日常的なことが原因で一時的におしっこが臭くなった場合は、こまめに水分補給をしながら様子をみてもよいでしょう。ただし、気になることや疑問があれば受診してかまいません。

可能であれば排尿直後のおしっこの状態をスマホで撮っておくと、診察の際に参考になります。おむつをしている場合は、直近のおしっこがついたおむつをビニール袋などに入れて持参してもよいでしょう。

子どものおしっこが臭いときに家庭でできるケア

子どものおしっこのにおいが気になり、病気が疑われる症状がない場合は、ホームケアで対策をしましょう。

こまめに水分補給する

においの原因として水分不足が考えられる場合は、まず水分補給をしましょう。特に汗をかきやすい季節や発熱時は、こまめに飲ませることを意識しましょう

飲み物は、水や麦茶などカフェインや糖分を含まないものがおすすめです。ジュースやスポーツドリンクは飲みすぎると糖分のとりすぎにつながるため控えましょう。また、コーラや緑茶、エナジードリンクなどカフェインを多く含む飲み物も、おしっこのにおいの原因になることもあります。

おむつや下着、陰部を清潔に保つ

おむつ替えをこまめに行い、汗や蒸れをためないことも大切です。またデリケートゾーンを清潔に保つようにしましょう。特に女の子は構造的に細菌が入りやすいため、お尻を拭くときは「前から後ろへ」を意識してください。

トイレトレーニング中の子どもは失敗を叱りすぎず、安心してトイレに行ける環境を整えましょう。移動中や外出先などでは子どもがトイレを我慢しないように、「トイレ大丈夫?」などと定期的に声がけしてあげるといいでしょう。

「臭い」と指摘しない

つい「おしっこ臭いよ」などと言ってしまいそうになるかもしれませんが、子どもが傷つくおそれのある言葉は避けましょう。自分のおしっこが臭いことが気になって、尿意があるのにトイレに行けなくなったり、自己肯定感が下がったりしてしまうこともあります。
「お水を飲もうか」「おむつ替えようね」など、自然な声かけを意識すると安心です。

におい以外の変化も確認する

日常的なことが原因でおしっこが臭うと思っていても、違う原因が潜んでいたり、のちに病気を発症したりする可能性もあります。
日頃から、おしっこのにおいだけでなく、色や回数、排尿時の痛みの有無などもあわせて確認するようにすると、体調の変化に気づきやすくなります。

子どものにおいの相談はオンラインでも

子どものおしっこが臭うのは、よくあることです。日常的なことが原因であることがほとんどですが、違う原因が潜んでいることもあるため、におい以外の症状がみられたり、少しでも気になることがあったりしたら早めに受診しましょう。
ただ尿に関することはデリケートなので相談しにくいと感じることもあるかもしれません。子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」なら、自宅にいながらスマホで医師の診察を受けることができ、おしっこが臭いことや子どものにおいについての相談も可能です。困ったときにはぜひ活用してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 小林揚子
日本小児科学会認定小児科専門医。2017年東北大学医学部卒業。亀田総合病院にて初期研修を修了。国立成育医療研究センターにて小児科後期研修を行い、地域医療・1-3次救急など様々な場面で小児の診療にあたる。2022年より国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科に勤務。1児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア

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