運動会や遠足前に子どもが発熱するのはなぜ?登園登校判断や体と心のケア方法

子どもの病気


運動会や遠足など、イベントの直前に限って子どもが熱を出して焦った経験はありませんか?実はこの発熱は、子どもの心や体の仕組みと関係があるのです。
こちらの記事では、イベント前の発熱の理由や、登園・登校の判断基準、発熱した子どもの体と心のケア方法などをご紹介します。

運動会や遠足の直前に限って子どもが発熱するのはなぜ?考えられる主な原因

運動会や遠足など、楽しみにしていたイベントの直前に限って子どもが発熱するのは、よくあることです。直前の発熱の原因は下記のようなことが考えられます。

疲労の蓄積

イベントの前の時期は、練習や準備で子どもはいつも以上に体力を消耗します。
運動量の増加やいつもよりハードなスケジュール、緊張による睡眠不足などで体に疲労が溜まって、風邪などのウイルスに感染しやすくなることがあります。

潜伏していた感染症の症状の表面化

感染症のウイルスには、感染してから症状が出るまでに数日〜1週間ほどの潜伏期間があります。
集団練習などを通じて園や学校でもらっていたウイルスが、潜伏期間を経てちょうどイベント直前に発症するケースもあります。

緊張とストレス

イベント前の「上手にできるかな」「明日楽しみだな」という強い緊張やワクワクした気持ちは、自律神経を刺激し、交感神経を優位にします。
すると体内で熱を作り出す働きが強まるなどの理由から体温が上がることがあります。
これは医学的に「心因性発熱」と呼ばれる現象で、ウイルス感染などがなくても強いストレスや興奮だけで熱が出ることがあります。

「行かせる?休ませる?」熱が出たときの登園・登校の判断基準

楽しみにしていたイベントだからこそ、少しの体調の変化なら行かせてあげたいと思ってしまいますよね。登園・登校の基準に悩むこともあるかと思います。下記の目安を参考にしてみてください。

登園・登校の目安

  • 体温が37.5℃未満の平熱で安定している
  • 24時間以内に38℃以上の熱がない
  • 普段通り元気で機嫌が良い
  • 食欲があり、水分がしっかり摂れている
  • 咳や鼻水、腹痛など他の症状が酷くなく、全身状態が良い


熱が下がっていたとしても、咳や鼻水、腹痛など他の症状がひどいときに無理に登園・登校させると、症状が悪化したり周りにうつしたりする可能性があります。
「楽しみにしているし、できるだけ行かせてあげたい」という気持ちは分かりますが、子どもがつらそうにしていないか、様子を総合的に見て、登園・登校の判断をするようにしてください

判断に迷う場合は、かかりつけの病院やオンライン診療で事前に相談するのも良いでしょう。

【体のケア】行事直前・当日の朝に熱が出たときの応急処置とケア方法

熱が出たときは、まずは下記のようなケアで子どもの体にかかる負担を軽減してあげましょう。ケアをしてもなかなか治らない、悪化するという場合は、病院で受診してください。

しっかりと水分補給をする

発熱時は汗をかいて体内の水分が失われやすいため、いつも以上にしっかりと水分補給をしましょう。
水や麦茶、子ども用のイオン飲料などを、少しずつこまめに飲ませるのがポイントです。
喉の痛みがある場合は、とろみのある葛湯やゼリー飲料などを使うのも良いですよ。

体温に合わせて環境を調整する

熱の上がり始めは、寒気を感じて体が震えたり手足が冷たくなったりします。上着を着せる、毛布をかけるなどして体を温めてあげましょう。

熱が上がりきると、逆に暑さを訴えたり汗をかいたりしてきます。室温を快適に保ち、汗を拭いて新しい薄手の服に着替えさせてあげてください。氷枕などで体を冷やしてあげるのもいいでしょう。

消化の良い食事をする

食欲がない場合は無理に食べさせる必要はありません。
食べられるようであれば、おかゆや柔らかく煮たうどん、りんごのすりおろし、豆腐など、子どもが食べやすく消化の良いものを食べさせましょう。

【心のケア】「行きたかった」と落ち込む子どもへの接し方・メンタルケア方法

楽しみにしていたイベント直前の発熱は、体調のつらさだけでなく、心へのダメージも大きいです。体のケアとともに心のケアも行えるといいですね。

子どもの気持ちを受け止める

まずは子どもの「悲しい」「悔しい」という気持ちを受け止め、「行きたかったよね」「ずっと練習頑張ってきたもんね」など、寄り添う言葉をかけてあげてください
親が気持ちを受け止めて共感してくれたという感覚が、子どもの安心感に繋がります。

悔しい気持ちを言語化する

小さな子どもは自分の感情をうまく言葉にできず、モヤモヤした気持ちから泣いたり癇癪を起こしたりすることがあります。
「悲しかったね」「悔しかったね」と、親が言葉にしてあげることで、子ども自身も自分の気持ちを整理できるようになります

保護者の同じような経験を話す

「実はママ・パパも昔、遠足の日に熱でお休みをしたことがあって、悲しかったんだよ」と似たような経験の話をするのも良いでしょう。
「悲しい思いをしたのは自分だけじゃないんだ」と知ることで、心が和らぐことがあります

前向きな代替案を用意する

子どもの気持ちが少し落ち着いたら、体調が回復したあとの楽しみを一緒に考えましょう。
「元気になったら家族でピクニックをしよう」「次のお休みに行きたかった場所に行こう」など、意識を「これからの楽しみ」へ向けてあげることで、前向きな気持ちになりやすくなります

行事前の子どもの発熱でやってはいけないNG対処法

焦りや大人の都合でやってしまいがちな対応が、症状を悪化させたり子どもの心を傷つけたりしてしまうことがあるため、下記のようなことはしないようにしてください。

解熱剤を使って無理に参加させる

解熱剤を使って熱を下げ、無理に参加させるのはやめましょう。

解熱剤は病気を根本的に治す薬ではなく、発熱のつらさを一時的に和らげるものに過ぎません。
解熱剤で一時的に熱が下がったからといって無理に参加させると、薬の効果が切れて途中で熱が上がったり、症状が悪化したりするおそれがあります

子どもの気持ちを否定する

楽しみにしていたイベントに行けず悲しい・悔しい気持ちを否定するのはやめましょう。
「泣いてもしょうがないよ」「せっかく頑張ってきたのに」というような、責められていると感じる言葉や態度は、子どもの心を深く傷つけます。子どもの気持ちに寄り添ってあげてくださいね。

解熱直後にイベントに参加させる

本番当日の朝やイベント直前に熱が下がっても、解熱直後に無理に参加させるのは控えるのが安心です。

熱が下がった直後は体力や免疫力が下がっており、無理に参加すると熱がぶり返したり別の感染症をもらったりする可能性もあります。解熱後少なくとも24時間は安静にして様子を見るようにしてください。

子どもの急な発熱や風邪は、オンラインでも相談できます

子どもの急な発熱や風邪のときは、できるだけ早く医療機関で相談できると安心ですよね。とはいえ、すぐに病院に連れて行くのが難しいこともあるかと思います。
そんなときは子どものオンライン診療アプリ「キッズドクター」が便利です。家にいながらスマホのアプリを通して医師に診てもらい、症状やケアの方法を相談することができます。医師が必要と判断した際には、薬を処方してもらうことも可能です。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 三宅優一郎
日本外科学会認定外科専門医、日本小児外科学会認定小児外科専門医。初期研修終了後、順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科に入局。大学病院やこども病院で研修。カナダで横隔膜ヘルニアの胎児治療の研究にも従事。専門は小児外科疾患。2児の父。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

登園の目安 育児の悩み ホームケア

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