インフルエンザに感染したら、保育園はいつから行ける?兄弟が感染した場合は?

子どもの病気


冬になると流行するインフルエンザ。子どもが感染すると、保育園は何日休むことになるのでしょう?登園の目安などもあわせてまとめました。

インフルエンザの症状は?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。例年12~3月頃に流行のピークを迎えます。インフルエンザの主な症状は以下です。

  • 38℃以上の発熱
  • 頭痛
  • 関節痛
  • 筋肉痛
  • 全身倦怠感
  • のどの痛み
  • 鼻汁

乳幼児がインフルエンザにかかると、まれに中耳炎や肺炎、脳症などの合併症を起こすことがあり、感染後は経過観察が大切です。

インフルエンザになったら保育園はいつから行ける?

インフルエンザは「学校保健安全法」という法律で「第2種感染症」に分類されていて、子どもがインフルエンザに感染したら「発症した後5日かつ解熱した後2日が経過するまで」は出席停止するよう定められています。

ただこの条件は小学生以上であり、保育園や幼稚園に通う幼児の出席停止期間は「発症した後5日かつ解熱した後3日が経過するまで」と定められています。

このときの日数の数え方は、「発症した日」「解熱した日」は含みません。その翌日を1日目と数えます。つまり基本的には「インフルエンザを発症した日を含めて最低でも6日間は保育園に行けない」と考えましょう。

また、インフルエンザ発症後5日経っていても、解熱して3日が経っていない場合は登園することができません。「発症して5日」と「解熱して3日」のどちらの条件も満たせるようになってはじめて登園することができます

インフルエンザ後は、登園許可が必要?

厚生労働省のガイドラインによると、インフルエンザに感染後回復して登園する際は「医師の診断を受け、保護者が登園届を記入することが望ましい」とされています。医師に登園許可書を記入してもらう必要はないものの、医師に診断してもらったことを保護者が書類に記載する必要があるということです。

ただし「望ましい」という表現になっているので、保育園によっては登園届の提出を義務付けていないこともあります。逆に、医師のサインが入った登園許可証が必要だという園もあります。そのためインフルエンザに感染したら、登園許可が必要かどうかを保育園に確認するのがいいでしょう。

登園許可証は、小児に対応している「キッズドクター」のオンライン診療でも発行することが可能です。登園許可証のために通院するのが大変な場合は、うまく活用してみてくださいね。

兄弟や親がインフルエンザになったら保育園は休むの?

兄弟や親がインフルエンザになっても、症状がなく元気な子は保育園に登園してもかまいません。とはいえ周りに配慮して、当園を自粛するパターンもあるようです。また園によっては登園自粛を求められることもあるので、事前に園に報告、確認するようにしましょう。
親が感染した状態で子どもを保育園に送迎する場合は、感染を拡大させないよう、他の園児や保護者、先生との接触は控えるようにしてください。

インフルエンザを保育園に言わないのはNG!

インフルエンザは保育園で感染が広がりやすい感染症なので、感染したら必ず保育園に伝えるようにしてください。他の子や園に迷惑を掛けないためにも、早めに伝えるようにしてくださいね。インフルエンザに感染したことを伝える際に、登園許可が必要かなどもあわせて確認すると安心です。

インフルエンザは保育園で感染しやすい!

インフルエンザの主な感染経路は、飛沫感染、接触感染です。感染者の咳やくしゃみの飛沫を吸い込んだり、感染者の飛沫が着いた手で触れた場所を触ったりすることで感染します。またインフルエンザは感染力が強く、同シーズンに2回以上かかることもあります。

このような特徴があることから、乳幼児が近距離かつ集団で生活している保育園や幼稚園では、どうしても感染が広がりやすくなってしまいます。流行シーズンには、手洗いや手指消毒などの基本的な感染症対策を行うことが大切です。

インフルエンザで保育園が学級閉鎖になることもある?

保育園が学級閉鎖になるかどうかは、インフルエンザに関わらず、感染症の流行状況によって判断されます

厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」では「保育所や地域の感染症の発生状況等から、嘱託医が、感染症を予防する上で臨時に保育所の全部又は一部を休業することが望ましいと判断した場合にも、市区町村、保健所等に連絡し、情報共有を行いながら、密接に連携し対応する」と定められており、その時の状況に応じて対応を決めていくことになります。インフルエンザが流行したからといって必ずしも保育園が学級閉鎖になるとは限りませんが、学級閉鎖になることも可能性としてはあります。

インフルエンザのホームケアに悩んだら…

インフルエンザのホームケアをしながら「この方法でいいのかな?」と悩んだり迷ったりすることがあったら、子どもの医療アプリ「キッズドクター」が便利です。ビデオ通話を通して医師の診察をうけたり、看護師にチャットで相談をしたりすることができます。看護師への相談は無料でできるので、困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 小林揚子
日本小児科学会認定小児科専門医。2017年東北大学医学部卒業。亀田総合病院にて初期研修を修了。国立成育医療研究センターにて小児科後期研修を行い、地域医療・1-3次救急など様々な場面で小児の診療にあたる。2022年より国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科に勤務。1児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

登園の目安 ホームケア