子どものまぶたが赤い、腫れているのは大丈夫?受診の目安は?

子どもの病気


子どものまぶたが赤かったり腫れていたりすると心配になりますよね。受診した方が良いのかホームケアで様子を見ても良いのか、判断に悩むこともあるかと思います。こちらの記事では、子どものまぶたが赤いときや腫れているときの対処法や受診の目安をご紹介します。

子どものまぶたが腫れている、赤いのは大丈夫?原因は?

まぶたは皮膚が薄いため、腫れたり赤くなったりしやすい部位です。長時間泣いた、寝不足、うつ伏せになって寝ていたなど、日常的に起こる小さなできごとが原因で腫れたり赤くなったりします。
痛みやかゆみがなく、すぐに腫れや赤みが引くようであれば、基本的に心配ないことがほとんどです

腫れや赤みがすぐに引かない場合は、下記のような原因が考えられます。

かぶれ

植物や食品、花粉、シャンプー、化粧水などが触れることで目の周辺が腫れたり赤くなったりすることがあります。強いかゆみを伴うことがあります。

アレルギー

特定の食品を口にすることでまぶたが腫れることがあります。まぶたの腫れに加えて、まぶたのかゆみ、全身の蕁麻疹やくしゃみ、鼻づまりの症状が出ることもあります。

眼瞼炎

ウイルスや細菌の感染、皮脂の過剰分泌、虫刺されなどによってまぶたが炎症を起こして、腫れたり赤くなったりすることがあります。腫れや赤み以外に、かゆみ、目やに、ただれ、まつ毛の抜けなどの症状があらわれます。

結膜炎

ウイルスや細菌の感染、異物が入ったことによる傷、ケガなどによって、まぶたの裏側や白目部分を覆っている結膜が炎症を起こして、まぶたが腫れることがあります。腫れに加えて、目やに、白目の充血、かゆみ、涙などの症状があらわれることもあります。

涙嚢炎

涙が鼻へ落ちる際に流れ込む涙囊が詰まり、細菌が感染して炎症を起こす「涙嚢炎」によってまぶたが腫れることがあります。まぶたの腫れや赤みに加えて、痛みや涙の増加、目やになどの症状があらわれることがあります。

ものもらい

ものもらいには麦粒腫と霰粒腫の2種類があります。
麦粒腫は、まつ毛の根元近くにある脂や汗を分泌する腺に細菌が感染した状態です。まぶたの腫れとともに痛みや目の充血があらわれることがあります。
霰粒腫は、まつ毛の根元近くにある脂を分泌するための腺(マイボーム腺)が詰まってしこりができるものです。痛みが出ることはほとんどなく、しこりができることによってまぶたが腫れます。

子どものまぶたが腫れている、赤いときの対処法は?

かぶれやアレルギーなど、まぶたが腫れたり赤くなったりしている原因がわかっている場合には、その原因にアプローチしましょう。
アレルギーがある場合はアレルゲンを避けるように意識します。花粉やハウスダストを取り除くために、部屋の中をこまめに掃除するのも良いでしょう。かぶれている場合は刺激の少ない化粧水や保湿剤を使い、シャンプーはしっかり洗い流すようにしてください。

ここからは、原因が何であれ、まぶたが腫れているときに試したい対処法をご紹介します。
痛みやかゆみがある、赤みや腫れが引かないといった場合は、下記を意識するようにしてください。

目の周りの清潔を保つ

まぶたが腫れたり赤くなったりしているときは、目の周りの清潔を保つことを意識しましょう。目やにや涙は清潔なガーゼやタオルで優しく拭き取ります
まぶたの腫れや赤みの原因がウイルスや細菌の場合は、感染を広げないために、使ったガーゼやタオルはビニール袋に入れて捨てるようにしましょう。

できるだけ擦らない

まぶたが腫れたり赤くなったりしているときはできるだけ触ったり擦ったりしないようにしましょう。腫れや赤みの症状がひどくなってしまう場合があります。洗顔後に目の周りを拭くときも、タオルでそっと抑えるように水分を取るのがおすすめです。

眼科、小児科を受診する

まぶたの腫れや赤みが続く場合は、眼科か小児科を受診しましょう。まぶたの腫れや赤み、目やになど目だけに症状がある場合は、眼科の受診でかまいません。発熱や喉の痛みなど目以外の症状もあらわれている場合は、小児科を受診するのが良いでしょう。受診の目安については次の章でご紹介します。

子どものまぶたが腫れている、赤いときの受診の目安は?

子どものまぶたが腫れていたり 赤かったりしても、短時間で腫れや赤みがひいてその後も繰り返さない場合は、様子を見てもかまいません。
赤みや腫れが数日引かない、かゆみ・充血・見えにくさがある、発熱や喉の痛みなどの症状が一緒にあらわれる、腫れや赤みが慢性化している場合は、診療時間内に一度受診しましょう

目の周りの怪我で痛みが強い、唇の腫れ・息苦しさなどの症状が一緒にあらわれる場合は、診療時間外でも救急外来を受診してください

上記にあてはまらなくても、子どものまぶたの腫れや赤みで心配なときは基本的にいつ受診してもかまいません。

子どものまぶたの腫れや赤みで困ったらチャットで相談

子どものまぶたが赤かったり腫れていたりすると、病院での受診が必要なのか、それともホームケアでできることがあるのか、悩むことがあるかと思います。そんなときは子どもの医療アプリ「キッズドクター」が便利です。チャットで看護師に症状や状況を伝えることで、受診の目安やホームケアの方法などを教えてもらうことができます。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 武田桃子
日本小児科学会認定小児科専門医。2013年に昭和大学医学部を卒業後、都内大学病院に勤務。現在は育休中。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

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