アデノウイルスに感染したら保育園は何日休む?登園許可は必要?言わないのはNG?
さまざまな感染症を引き起こす「アデノウイルス」。感染すると保育園は何日休む必要があるのでしょうか?登園目安や登園許可証が必要かなどもあわせてご紹介します。
アデノウイルス感染症の症状は?
アデノウイルスは、呼吸器、目、腸などに感染症を引き起こすウイルスです。多くの型があり、何度も繰り返し感染します。アデノウイルスのタイプによって、下記のような感染症が引き起こされます。
呼吸器感染症
鼻炎、咽頭炎、扁桃炎などの呼吸器の病気を引き起こします。咳や鼻水、喉の痛みなど風邪のような軽い症状で治まることもありますが、熱や咳がだらだらと長引いて重症化したり、髄膜炎や脳炎などの合併症を引き起こすこともあり、注意が必要です。
咽頭結膜熱
毎年夏頃に流行する、子どもが感染しやすい感染症です。「プール熱」とも呼ばれています。咽頭結膜熱になると、次のような症状があらわれます。
- 両目や片目の充血、目やに
- 高熱と微熱を繰り返す
- 扁桃腺の腫れ
- 喉の痛み
- 頭痛
- 腹痛、下痢
- リンパ節の腫れ
流⾏性⾓結膜炎
感染者の目やにや涙を通して感染が広がりやすい病気です。「はやり目」とも呼ばれています。流行性角結膜炎に感染すると、下記のような症状があらわれます。
- 目が充血する
- 涙が出る
- 目やにが出る
- 目がゴロゴロして痛む
出血性膀胱炎
排尿時に強い痛みを感じ、血尿が出る病気です。だいたい2〜3日程度でおさまります。
胃腸炎
乳幼児に多い病気です。ロタウイルス感染症と似たような症状があらわれます。典型的な症状は下記のとおりです。
- 下痢
- 吐き気、嘔吐
- 腹痛
- 微熱
アデノウイルスの感染経路は?保育園で感染しやすい?
アデノウイルスは非常に感染力の強いウイルスです。感染経路も様々で、次のような経路で感染します。
- 飛沫感染…患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスから感染する
- 接触感染…ウイルスが付いた手指で触ったタオルやおもちゃなどを共有して感染する
- 糞口感染…吐瀉物などに含まれるウイルスを吸い込むことで感染する
このように感染経路が多いため、乳幼児が集団で生活する保育園や幼稚園では、対策をしてもどうしても感染が広がりやすくなってしまいます。
アデノウイルスに感染したら保育園は何日休む?
アデノウイルスが引き起こす感染症のうち、咽頭結膜熱(プール熱)・流行性角結膜炎(はやり目)・胃腸炎は、出席停止期間や登園の目安が定められています。それ以外の感染症のときは、症状がおさまって元気になるまでは保育園をお休みするようにしましょう。
咽頭結膜熱(プール熱)になったら保育園は何日休む?
「主要症状が消退した後2日を経過するまで」保育園を休むように定められています。次のような状態になって2日経ったら登園することが可能です。
- 喉の痛みや発熱症状など、風邪症状が軽快した
- 目の充血がなくなり、通常に戻った
- 目やにがなくなり、通常に戻った
流行性角結膜炎(はやり目)になったら保育園は何日休む?
「病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで」保育園を休むように定められています。具体的な日数は定められていませんが、下記のような状態になれば登園の目安です。
- 目の充血や涙、目やにがなくなり、通常に戻った
- 目の痛みがなくなった
胃腸炎になったら保育園は何日休む?
胃腸炎後の登園再開目安は「嘔吐、下痢等の症状が治まり、普段通りの食事がとれていること」です。下記のような状態慣れば、保育園への登園を再開してもいいでしょう。
- 発熱がおさまり、平熱に戻った
- 腹痛やだるさなどがなく、元気になった
- 嘔吐や吐き気がおさまり、水分や食事が問題なくとれるようになった
- 水っぽい下痢がおさまり、便の回数が通常に戻った
アデノウイルスに感染したら登園許可が必要?
アデノウイルス感染症のなかでも、「咽頭結膜熱」「流行性角結膜炎」は登園許可証の提出を求められるケースが多いです。園や自治体によって方針が異なるので、通っている保育園に確認するようにしましょう。
アデノウイルスの登園許可証は、小児に対応している「キッズドクター」のオンライン診療でも発行することが可能です。登園許可証のために通院するのが大変な場合は、うまく活用してみてくださいね。
アデノウイルスの感染を保育園に言わないのはNG!
アデノウイルスは非常に感染力が強いウイルスで、さまざまな病気を引き起こします。そのためアデノウイルスに感染していることがわかったら、できるだけ早く保育園には伝えるようにしてください。
その際に出席停止期間の決まりがあるかや登園許可証が必要かも確認しておきましょう。
兄弟がアデノウイルスに感染したら保育園には行ける?
兄弟がアデノウイルスに感染しても、症状がなく元気な子は保育園に登園してかまいません。
ただしアデノウイルスは感染力が強いので、家庭での感染対策を徹底し、慎重に様子を見るようにしてください。念のため、保育園にも兄弟がアデノウイルスに感染したことは伝えておきましょう。
子どもの受診はオンライン診療も
体調が悪い子どもを病院に連れて行くのは、子ども自身も連れて行くママやパパも大変です。感染症の流行シーズンは病院内での感染リスクも気になりますよね。そんなときは子どものオンライン診療サービス「キッズドクター」が便利です。自宅から子どもの診察に慣れた医師の診察を受けることができます。医師が必要と判断した場合は薬も処方してもらえるので、受診方法のひとつとして検討してみてくださいね。