子どもの口や体が臭いのは病気なの?原因や対処法とは?

子どもの病気


子どもの寝起きの口臭や、汗をかいたときに頭のにおいが気になる…と悩んでいる家庭は、実は少なくありません。この記事では、子どもの口や体のにおいの原因、受診した方がいいケース、自宅でできる対処法などをご紹介します。

【部位別】子どもの「におい」の主な原因

子どものにおいの原因は、どこの部位が臭く感じるかによって異なります。

口が臭い(口臭)

子どものにおいで特に多いのが「口臭」です。多くは病気ではなく、口の中の環境や生活習慣が関係しています。
主な原因として、次のようなことが考えられます。

  • 口呼吸
  • 磨き残しや舌の汚れ(舌苔)
  • 虫歯や歯肉炎
  • 唾液の減少(起床時・緊張時・水分不足など)
  • のどや鼻の炎症


特に子どもは鼻づまりなどで口呼吸になりやすく、口の中が乾燥しやすい傾向にあります。乾燥すると細菌が増え、においが強くなることがあります。
また朝起きた直後の口臭は生理的なことも多く、必ずしも異常ではありません。

頭や体が臭い

汗をたくさんかいたときに、頭皮・首まわり・わき・足・陰部などに、においが出やすくなります。
主な原因としては、以下があげられます。

  • 汗による蒸れ
  • 皮脂の分泌
  • 頭皮や足の洗い残し
  • 髪の乾かし不足


汗自体はほぼ無臭ですが、汗や皮脂が皮膚の細菌によって分解されることで、においが発生します。
特に運動後や夏場、長時間靴を履いたあとに、においが強くなるのは珍しいことではありません。

わきが臭い

「ツンとした独特なにおい」が気になる場合、わきが体質の可能性があります。

わきがは、わきの下や外陰部にあるアポクリン汗腺から出る成分を皮膚の細菌が分解することで生じるにおいです。一般的には思春期以降に目立ち始めることが多く、小さい子どもでは少ないとされています。
家族にわきが体質の人がいる場合は、遺伝的な影響が関係することもあります。

鼻や耳が臭い

鼻や耳からのにおいは、主に以下のような炎症や感染が関係していることが多いです。

  • 副鼻腔炎(蓄膿症)
  • 中耳炎
  • 耳あかのたまり


また小さい子どもの場合、鼻の中にティッシュや小さなおもちゃを入れてしまって、異物によって炎症を起こし、片方の鼻だけ強いにおいがしたり鼻水が長く続いたりすることがあります。

病気のサインの可能性がある、注意が必要なにおい

子どものにおいのほとんどは一時的なものですが、まれに病気が関係していることもあります。

強い口臭が続く

次のような場合は、虫歯や歯肉炎だけでなく、副鼻腔炎や扁桃炎など、鼻やのどの病気が隠れていることがあります

  • 歯磨きしても改善しない
  • 鼻づまりが続いている
  • いびきや口呼吸がある
  • 発熱やのどの痛みを伴う


甘酸っぱい・果物のようなにおい

甘酸っぱいような独特の口臭は、糖尿病などでみられる「アセトン臭」の可能性があります。アセトン臭は、「果物が発酵したようなにおい」「甘酸っぱいにおい」などと表現されることもあります。
以下のような、におい以外の症状も伴う場合は注意が必要です。

  • のどが異常に渇く
  • 水を大量に飲む
  • 尿の回数が多い
  • 体重減少
  • 元気がない


いつもと違う強い体臭がある

子どもの体臭のほとんどは、汗や蒸れによる一時的なものですが、なかには病気が関係していることもあります。

たとえば、生まれつき特定の成分をうまく分解できない「先天代謝異常症」は、特徴的なにおいがみられることがあります。例えばそのひとつである「イソ吉草酸血症」という病気では、「汗臭い」「蒸れた足のような臭い」などと表現される症状がみられることもあります。
こうした病気は新生児マススクリーニングの対象になっているものも多く、非常にまれです。

体臭だけでなく、元気がない、嘔吐を繰り返す、体重が増えにくいなど、ほかの症状を伴う場合も注意が必要です。

急に強くにおうようになった

徐々に変化するにおいとは違い、急ににおいが強くなった場合は、何らかの体の変化が起きているサインの可能性があります。
主な原因としては、以下が考えられます。

  • 感染症
  • 鼻や耳への異物の混入
  • 皮膚トラブル(湿疹・炎症など)
  • 思春期による体の変化


「今までと違うにおいが急に出てきた」「他の症状もある」といった場合は、体の変化が関係している可能性もあります。

子どものにおいの受診目安は?何科に行けばいい?

直前の章でご紹介したの病気の可能性がある症状がみられたら、早めに受診しましょう。また以下のような症状がみられる場合も、一度受診すると安心です。

  • 歯磨きや入浴でにおいが改善しない
  • 発熱や痛みなど他の症状がある
  • 片方の鼻だけにおいが強い
  • においを気にして学校や日常生活で困っている
  • 周りはそれほど気にならないが本人が気にしている


口臭が気になるときは小児歯科や歯科、鼻や耳のにおいは耳鼻咽喉科を受診しましょう。わきのにおいが気になるときは小児科や皮膚科がおすすめです。そのほかの部位がにおうときや迷うときは、まず小児科を受診してみてください。

自宅でできる、子どものにおい対策

前述のような受診が必要な症状がない場合は、ホームケアで口臭や体のにおいの対策をしましょう。

口のケアを見直す

口臭対策では、以下を見直しましょう。

  • 仕上げ磨きをする
  • 舌の汚れをやさしく取る
  • こまめに水分補給する
  • 鼻呼吸を意識する


特に小学生くらいまでは、仕上げ磨きをして口の中を清潔に保つことが口臭予防に役立ちます。

汗や蒸れをためない

体臭対策では、日頃のケアが大切です。毎日の生活の中で下記を意識してみましょう。

  • 通気性のよい服や靴を選ぶ
  • 汗をかいたらすぐに着替える
  • わきは入浴時にやさしく丁寧に洗う
  • 足は指の間まで洗う
  • 洗髪後は頭皮までしっかり乾かす

「におい」のことを指摘しすぎない

子どものにおいが気になるからといって、「臭いよ」「におうね」といった言葉は避けましょう。小さい子どもでも、体のことを指摘されると傷ついてしまいます。ケアするときは「一緒にきれいにしようね」「汗をかいたから着替えようか」など、自然な声かけを意識するといいでしょう。

子どものにおいの相談はオンラインでも

子どもが汗をかいてにおうのは自然なことなので、あまり気にする必要はありませんが、強いにおいが長く続いたり、ケアしても改善しなかったりする場合は、一度受診すると安心です。ただデリケートなことなので相談しにくいと感じることもあるかもしれません。
子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」なら、自宅にいながらスマホで医師の診察を受けることができ、子どものにおいについての相談も可能です。困ったときにはぜひ活用してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 小林揚子
日本小児科学会認定小児科専門医。2017年東北大学医学部卒業。亀田総合病院にて初期研修を修了。国立成育医療研究センターにて小児科後期研修を行い、地域医療・1-3次救急など様々な場面で小児の診療にあたる。2022年より国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科に勤務。1児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア

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