子どもの「夜驚症」原因や症状、対処法を知ろう

子どもの病気


幼児期から小学校高学年にかけて起こることがある「夜驚症」。寝ているときに突然発作が起こるので、どんな症状が出るのか、どのように対処したらいいのかを知っておくことが大切です。この記事では夜驚症について、症状・原因や発作が起きたときの対処法、また受診の目安などをご紹介します。

夜驚症とは?どんな病気?

夜驚症は正式には「睡眠時驚愕症」といい、数%の子どもにみられる睡眠障害の一種です。4〜12歳頃に初めて起こるとされていますが、成長とともに自然に消失することがほとんどです。
夜間の睡眠中だけでなく、昼寝中に起こることもあります。

夜驚症の症状は?

夜驚症の症状(発作)は、子どもが寝付いてからだいたい3時間以内(睡眠全体の最初の1/3の時間帯)にみられることが多いです。

夜驚症の症状の例

  • 大きな叫び声とともに目覚める
  • パニックのように泣き出す
  • 激しく汗をかく
  • 脈が速くなる
  • 暴れる、走り出す など


症状は一時的で、続く時間は数分程度です。症状が出ている間は本人は完全に目覚めていないため、呼びかけても反応しません。また翌日には自分がした行動を覚えていないことがほとんどです。

夜驚症の原因は?

夜驚症の明確な原因はわかっていません。一般的には、子どもは脳の機能がまだ発達途上にあるため、深い眠りから浅い眠りへの切り替えがうまくいかず、深い眠りの途中で半ば目覚めてしまうことが関係しているといわれています。

また、次のようなことも夜驚症の原因になると考えられています。

  • 睡眠不足
  • 生活習慣の乱れ
  • 不適切な睡眠環境(騒音や光など)
  • カフェインの摂取
  • ストレスや不安
  • 遺伝 など

夜驚症は治療できる?受診の目安は?

前述の通り、夜驚症は成長とともに自然と治るので、基本的にはそのまま様子をみて問題ありません。

ただし起こる頻度が高い、1回の発作の継続時間が長い場合、また保護者が眠れず、生活に支障が出たり疲弊したりしている場合は、早めにかかりつけの小児科を受診するようにしてください。症状によっては、睡眠専門外来や小児神経科などを紹介されることもあります。

また暴れたり走り回ったりして子どもにケガの危険性があるときや、ママやパパが少しでも不安に感じるときも、小児科に相談してみてくださいね。

夜驚症の発作が起きたときの正しい対処法

夜驚症の発作が起きたら、以下のような対処をしましょう。

慌てずに冷静になる

就寝中の子どもが突然叫んだり悲鳴をあげたりすると不安になるものですが、発作はすぐにおさまります。適切な対処をするために、まずは周りにいる人ができるだけ気持ちを落ち着かせて近くで見守りましょう

周囲に危険なものがないか確認する

発作が起きて走り回ったり暴れたりすることもあるため、安全を確保してください。窓やドアの鍵を閉める、ぶつかりそうな家具を移動させるなどして、ケガを防ぐようにしましょう。その際、子どもから目を離さないようにしてください

様子を観察する

可能であれば、発作の様子や継続時間などをよく観察してメモしておくようにしましょう。受診する場合、医師に伝えると診断がスムーズになることもあります。スマホで動画を撮っておくのも一つの方法です。

発作がおさまった後は、眠っているようであればそのまま寝かせてください。目を覚ました場合は必要に応じて水分補給をしたり汗を拭いたりして、再び眠りやすい環境を作ってあげましょう。

夜驚症の発作が起きたときにやってはいけないこと

ここでは、夜驚症の発作が起こったときにやってはいけないことをご紹介します。

無理に起こすのはNG

症状があらわれているときは完全に目覚めていないので、無理に起こそうとするのはやめましょう。余計に興奮や混乱を引き起こしてしまうことがあります。

刺激を与えるのはNG

強い刺激を与えることもやめましょう。起こそうとしなくても、抑えつけたり揺らしたりすると、びっくりして興奮してしまうことがあります。
様子をみるときは、そっと近づくようにしましょう。急に部屋を明るくしない、大きな声で呼びかけない、といったことにも注意してくださいね。

発作の話をするのはNG

先にお伝えした通り、子どもは発作が起きたことを覚えていないことがほとんどです。翌朝に発作の話をしたり、叱ったりしないようにしましょう。

夜驚症を予防するために日頃からできること

夜驚症を完全に防ぐのは難しいですが、できるだけ起こらないようにするために、日頃から次のようなことを意識してみるといいかもしれません。

  • 毎日、十分な睡眠時間を確保する
  • 規則正しい生活をする
  • 寝る前にテレビやタブレットを見せない
  • 夕方以降はカフェイン入り飲料を控える など


ストレスや不安が原因と考えられる場合は、親子でコミュニケーションをとる時間を作って、ストレスや不安の原因や解決策を探すことを心がけてみましょう。園や学校の先生への相談を検討してみるのも一つの方法です。

夜驚症の相談はオンラインでも

夜驚症の発作があらわれると、びっくりすると同時に不安になるものです。発作はすぐに落ち着くものですが、その後のケアや受診のタイミングなどに迷うママ・パパも多いかと思います。
そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。自宅にいながらスマホで医師の診察を受けることができ、夜驚症のホームケアや予防についての相談もできます。困ったときにはぜひ活用してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 六郷由佳
日本小児科学会認定小児科専門医。2012年福島県立医科大学卒業。石巻赤十字病院で初期研修を行い、東北大学病院小児科に入局。仙台市や千葉県などの二次病院、三次病院で小児科後期研修を行う。小児科専門医を取得し、宮城県立こども病院循環器科で勤務。その後家族の仕事のため海外へ。2児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア