【子どもの爪噛み】原因や病院受診の目安、対策は?

子どもの病気


ふと気づくと「子どもがいつも爪を噛んでいる」ということがあるかもしれません。このまま様子をみてもいいのか、すぐにやめさせた方がいいのか迷ってしまいますよね。そこでこの記事では、子どもの爪噛みについて原因や受診の目安、家庭でできる対策などをご紹介します。

子どもが爪を噛むのはなぜ?悪いことなの?

爪かみは小さな子どもによくみられ、成長するにつれて自然とおさまることがほとんどです。子どもが爪を噛むのは、不安や緊張をやわらげたり、気持ちを落ち着かせたりするための行動と考えられており、必ずしも悪いことではありません

しかし、そのまま放置しておくと後に説明するようなさまざまなトラブルにつながることもあります。そのため無理にやめさせるのではなく、まずは「噛むのはやめようね」などとやさしく声をかけ、自然にやめられるように促すのがいいでしょう。

ただし、爪噛みが長く続いている、程度が強いといった場合は早めの受診や、このあとご説明するような対策を行うことが大切です。

子どもの爪噛みの原因は?

子どもの爪噛みは、いくつかの要因が重なって起こるとされています。主な原因として考えられるのは、次のようなことです。

ストレス・不安

環境の変化(引っ越し、入園・入学、きょうだいの誕生など)や人間関係などによってストレスや不安を感じたときに爪を噛むことがあります。
特に乳幼児は自分の気持ちをまだ言葉でうまく表現できないため、爪噛みはストレスや不安を発散し、気持ちを落ち着かせるための行動のひとつといえます。

習慣・癖

最初は何かしらのきっかけがあっても、爪噛みを繰り返すうちに無意識の習慣として定着しているケースもあります。

退屈・手持ち無沙汰

何もしていない時間が続いたり、集中力が切れたりしたときに、無意識に爪を噛んでしまうことがあります。テレビや動画を観ているときや、車での移動中など、手が空いているシーンで多くみられます。

安心を得るため

指しゃぶりなど口を使う行動と同じように、爪を噛むことで安心感や落ち着きを得ている場合もあります。強いストレスなど特に理由がなくても、安心する心地よさから繰り返すことがあります。

子どもの爪噛みは放置NG!考えられるリスクとは

爪噛みは一時的なストレス発散や習慣としてみられることが多いものの、頻度が高い・長く続くという場合には次のようなリスクも考えられるため、放置せず、状況に応じて適切に対応しましょう

爪や皮膚のトラブル

深く爪を噛んでしまうと、爪が変形したり、爪のまわりや根元から出血したりすることがあります。さらに爪まわりの皮膚も傷つきやすくなり、赤みや腫れ、ささくれ、痛みといったトラブルが起こることもあります。
傷口から細菌が入ると膿がたまるなどの感染につながることもあるため注意が必要です。

感染症

手にはさまざまな菌やウイルスが付着しています。爪を噛むことでそれらが口から体内に入り、感染症にかかるリスクが高まる可能性があります。

かみ合わせや歯並びへの影響

爪噛みが長期間続くと、前歯に繰り返し力がかかることで歯の位置がずれたり、かみ合わせに影響が出たりする可能性があります。歯並びが乱れる原因のひとつになることもあるといわれています。

子どもの爪噛みで病院を受診する目安

爪噛みの頻度がそれほど高くなく、声をかけると一時的にやめられるような場合は、しばらく様子をみても問題ないですが、心配なときは小児科を受診して相談しましょう。

次のような場合は早めに受診してください。

  • 指先の傷や炎症がひどい(出血を繰り返す、腫れや膿がある)
  • 日中ほとんどの時間で爪を噛んでいる、深く噛んでやめられない
  • 爪噛みによって遊びや勉強に集中できないなど、生活に影響が出ている
  • 環境の変化をきっかけに急に始まった、強い不安が見られる


頻度や程度が強い場合は単なる癖ではなく、ストレスや不安が影響している可能性もあります。まずは小児科を受診し、必要に応じて専門の病院を紹介してもらいましょう。

傷や炎症がひどい場合は患部の治療が優先となるため、皮膚科を受診するのがおすすめです。

子どもの爪噛みにやってはいけないNG対応

爪噛みをやめさせたい気持ちから、ついやってしまいがちな対応が逆効果になることもあります。次のような対応はやめましょう。

強く叱る

前述の通り、爪噛みはストレスや不安、緊張と関係していることが多いため、叱ってしまうとかえってストレスが増え、悪化することもあります。

「やめなさい」と繰り返し注意する

頻繁に注意されることで意識しすぎてしまい、かえってやめにくくなったり、保護者の見ていないところでこっそりやったりすることに繋がります。

手を押さえつけるなどの強制的な制止

無理に止めようとすると不安が強くなって、爪噛みの頻度や程度がさらに強くなることがあります。

責める・否定する

「どうしてやめられないの?」「〇〇くん/ちゃんは、やっていないのに」など子どもを否定したり他の子と比べたりする言葉は自己否定感につながります。不安やストレスからさらに爪噛みがひどくなることもあります。

家庭でできる子どもの爪噛み対策

家庭での爪噛みへの対策は、「無理にやめさせる」ではなく、まずは「悪化させない」こと、そして「安心できる環境を整える」ことがポイントです。

爪を短く整える

爪をこまめに切っておくことで噛みにくくなり、指先のトラブル予防にもつながります。深爪には気をつけつつ、短くしておきましょう。

手や口を使う代替行動をさせる

おもちゃやストレスボールなど、手をたくさん使うもので遊ぶ時間を作ると、爪噛みの頻度が減っていくことがあります。

口寂しさを感じている場合は、ガムやおやつで代替するのもいいでしょう。ただし誤嚥(ごえん)のリスクがある年齢の子どもの場合、食べ物で代替するのは危険なことがあります。
代わりに歌を歌う、笛のおもちゃを吹くなど、口を動かす遊びを取り入れるようにしてくださいね。

ストレスや不安を取り除く

ストレスや不安が背景にある場合は、安心感を与えることが大切です。できるだけ子どもの気持ちに寄り添うことを意識しましょう。

また睡眠不足や疲れはストレスや不安につながりやすいため、規則正しい生活を心がけてくださいね。

サポートアイテムを使う

爪を噛みにくくするために、指先にキャラクターの絆創膏を貼ったり、市販の苦みのあるマニキュア(トップコート)を塗ったりする方法もあります。噛まないための手助けとして、子どもの様子をみながら取り入れてみるのもいいでしょう。

しっかり褒める

爪を噛んでいないタイミングに気づいたら、「手がきれいだね」「爪が伸びてきたね」などとポジティブな声をかけてあげましょう。「噛まずにいられた」という自信を積み重ねていくことで、爪噛みをしない時間がさらに増えていくかもしれません。

子どもの爪噛みの相談はオンラインでも

子どもの爪噛みはよくみられることで、成長とともに自然と減っていくことも多いですが、毎日のように続く場合は一度受診すると安心です。ただ病院へ連れていくとなると、子どもが余計に不安を感じたり、ママやパパも「あまり大袈裟にしたくない」と思ったりすることもあるかもしれません。
そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。自宅にいながらスマホで医師の診察を受けることができ、子どもの爪噛みについての相談も可能です。困ったときにはぜひ活用してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 六郷由佳
日本小児科学会認定小児科専門医。2012年福島県立医科大学卒業。石巻赤十字病院で初期研修を行い、東北大学病院小児科に入局。仙台市や千葉県などの二次病院、三次病院で小児科後期研修を行う。小児科専門医を取得し、宮城県立こども病院循環器科で勤務。その後家族の仕事のため海外へ。2児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア

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