梅雨時期の子どもの頭痛の原因は?ホームケアの方法まとめ

子どもの病気


梅雨に入って雨の日が続くと、子どもが頭痛を訴えることがあるかもしれません。痛がっているときは自宅でどのように過ごさせたらいいのでしょうか。この記事では梅雨時期の子どもの頭痛について、原因やホームケア方法、薬を飲ませてもいいのかなどをご紹介します。

梅雨時期の子どもの頭痛の原因は?

子どもが梅雨時期に頭痛を起こす原因として考えられるのは、主に次の2つです。

交感神経が活発になりすぎる

梅雨に入ると気圧が低い日が増えます。気圧が低くなると体がその変化を感知して、自律神経のバランスが乱れることがあります。
その結果痛みに関係する交感神経が活発になりすぎて、頭痛が起こるという説があります

脳内の血管が拡張する

梅雨時期は湿度が高く汗が蒸発しにくいため、体内の水分バランスが乱れやすい状態です。バランスが乱れて体の中に余計な水分が増えると、血管が拡張することがあります。
特に脳内の血管が拡がると周りの神経を圧迫してしまい、頭痛に繋がることがあります。

子どもの頭痛で多いのは「片頭痛」と「緊張型頭痛」ですが、梅雨時期の天候の変化によって起こる頭痛は片頭痛であることが多いです。ただし、緊張型頭痛があらわれる子どももいます。

梅雨時期の子供の頭痛を予防する方法4選

梅雨時期に子どもの頭痛が起こらないように予防するためには、次のような方法を試してみてください。

室内の湿度を快適に保つ

室内の湿度をコントロールすることで体内の水分バランスが整って頭痛を防げることもあります。梅雨時期から夏にかけて、子どもがいる部屋の湿度は50%前後を目安にしましょう。エアコンの除湿(ドライ)や除湿機を上手に使って、快適な湿度を保つようにしてくださいね。

こまめに水分補給をする

水分が足りなくなると体に熱がこもったり脱水気味になったりして、頭痛が起こりやすくなります。梅雨時期は体内に水分が溜まりやすいため飲み物を控えがちかもしれませんが、こまめに水分補給をしましょう。
一度にたくさん飲みすぎると体がむくみやすくなることもあるので、1日を通してこまめに少しずつ飲むといいですよ。

体を動かす

雨の日が続くと屋外で思いっきり遊べず運動不足になりがちです。運動をしないと血行不良になって頭痛が起こりやすくなることもあるので、室内でもできるだけ体を動かすようにしましょう。広い部屋や体育館などがある児童館や地区センターなどに行くのもいいですね。

しっかり睡眠をとる

体が疲れて免疫力が落ちると、頭痛が起きたり悪化したりすることがあります。体をしっかり休めるために、十分な睡眠をとるようにしましょう。早寝早起きを心がけ、朝起きたら晴れていなくてもカーテンを開けて外の明るさを感じられるようにすると体がすっきりしますよ。

梅雨時期の子どもの頭痛のホームケア方法5選

しっかり予防をしていても、梅雨時期に頭痛が起きてしまうことはあります。子どもが頭を痛がっているときは次のようなホームケアを行ってみてくださいね。

暗くて静かな場所で安静にさせる

光、音、匂いなどの刺激は、頭痛を悪化させやすいとされています。痛みが強いときは、できるだけ暗くて静かな環境で安静にさせましょう。

耳のまわりをマッサージする

気圧の変化を察知する耳(内耳)まわりの血行をよくすると、気圧変化による頭痛が緩和されることがあります。両耳をつまんで上下左右にやさしく引っ張ったり回したりしてマッサージするといいでしょう。子どもが嫌がるときは無理に行わないようにしてくださいね。

患部を冷やす(片頭痛の場合)

頭の片側または両側がズキズキと痛む片頭痛の場合は、患部を冷やすと痛みが和らぐことがあります。保冷剤を巻いたタオルや氷枕、濡らして冷やしたタオルなどで冷やしましょう。

体をあたためる(緊張型頭痛の場合)

頭の両側が締め付けられるように痛む緊張型頭痛の場合は、体をあたためるのがおすすめです。首や肩に蒸しタオルを当てて血行をよくするといいでしょう。

スマホやテレビ、ゲームは控える

スマホやテレビの強い光を見ると、頭痛が悪化することがあります。痛みがあるときは、スマホ、テレビ、ゲームなどは控えるようにしてくださいね。

梅雨時期の子どもの頭痛は薬を飲ませてもいい?

子どもが梅雨時期に頭を痛がってつらそうなときは、鎮痛薬を服用させるのもひとつの方法です。市販の鎮痛薬を使う場合は、成分が「アセトアミノフェン」であるもの、子どもの年齢にあったものを選び、必ず用法用量を守って服用させるようにしてください

梅雨時期の頭痛で困ったら…

梅雨時期の子どもの頭痛は気圧や湿気などが原因だとわかっても、痛みが続くと心配になりますよね。かといって病院へ行くとなると、感染リスクが気になったり予約をとるのが大変だったりするかもしれません。そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」のオンライン診療が便利です。自宅にいながらスマホのビデオ通話で診察を受けられ、ホームケアの方法も相談できますよ。困ったときはぜひ検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 小林揚子
日本小児科学会認定小児科専門医。2017年東北大学医学部卒業。亀田総合病院にて初期研修を修了。国立成育医療研究センターにて小児科後期研修を行い、地域医療・1-3次救急など様々な場面で小児の診療にあたる。2022年より国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科に勤務。1児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア