子どもの気管支炎の対処法は?

子どもの病気


子どもが気管支炎でつらそうにしていると、少しでも症状を和らげてあげたいですよね。こちらの記事では、子どもの気管支炎の対処法をご紹介します。

気管支炎って何?症状は?

気管支炎は、細菌やウイルスが気管支に感染することで起こります。風邪などに感染したときに続けて起こることが多く、下記のような症状があらわれます。

  • 痰の絡んだひどい咳
  • 「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という呼吸(喘鳴)
  • 発熱


重症化すると下記のような症状があらわれることがあります

  • 呼吸困難
  • 強い喘鳴
  • 息を吸うときに胸がへこむ


子どもの気管支炎の対処法は?

ここからは、子どもが気管支炎のときの対処法をご紹介します。

安静にする

気管支炎のときは、安静に過ごすようにしましょう。本人が元気だと体を動かして遊びたがるかもしれませんが、激しく体を動かしたり大きな声を出したりすると、症状がぶり返すこともあります。ずっと寝ている必要はありませんが、室内でゆっくり過ごせると良いでしょう。

水分補給をこまめにする

喉や気管が乾燥すると咳が出やすくなるため、いつも以上に水分補給を意識しましょう。痰を柔らかくしたり出しやすくしたりするためにも大切です。
ただし一度にたくさん飲むと咳き込んだときに吐いてしまうことがあるため、少量ずつこまめに飲ませるようにしてください。湯冷ましや麦茶、経口補水液、子ども用イオン飲料などがおすすめです。

喉をあたためる

喉が冷えると、喉や気管の粘膜が敏感になって咳が出やすくなります。あたたかい飲み物を飲ませたり湯気を吸わせたり、ネックウォーマーをつけたりして、喉をあたためるようにしましょう。
あたたかい飲み物には、1歳以上であれば、喉に良いと言われているハチミツを入れるのもおすすめです。1歳未満の子どもは乳児ボツリヌス症になる恐れがあるため、ハチミツは絶対に食べさせないようにしてください。

部屋を加湿する

部屋が乾燥していると、喉や気管が乾燥して咳が出やすくなります。 加湿器を使う、洗濯物を室内干しする、やかんでお湯を沸かすなどして部屋を加湿するようにしましょう。湿度は50〜60%に保つのがおすすめです。

室温を調整する

部屋が暑過ぎたり寒過ぎたりしないように調整しましょう。室温は夏場は26〜28℃、秋から冬にかけては20℃前後が快適といわれています。特に冬場は、空気が冷たいと喉や気管を刺激して咳が出やすくなるため、寒くならないよう注意してください。

部屋を清潔に保つ

ホコリやダニは咳の原因になります。気管支炎のときはいつも以上に部屋の清潔を保つことを意識しましょう。窓を開けて空気の入れ替えも行うと良いでしょう。

背中や胸を優しくたたく

咳き込んで苦しそうなときは、背中や胸を軽くトントンとたたいてあげることで、咳や痰が出やすくなることがあります。
痰が出にくいときは、背中を下からさすりあげるようにしてあげましょう。

寝るときは上体を起こす

咳き込んで寝づらいときは、クッションや枕を積んで上体を少し起こしましょう。気管支が狭くなるのを防ぎ、楽になることがあります。

体温に合わせて衣類を調節する

熱が上がっている途中は、手足が冷たく寒さを感じることが多いです。上着を着せたり毛布やタオルケットを被せたりして、あたためましょう。
熱が上がり切ると手足があたたかくなります。暑がっていたら衣類や布団を1枚ずつ少なくしましょう。汗をかいたら体を拭いて着替えさせてあげてください。

小児科を受診する

気管支炎はホームケアを行いながら休養すると自然に治ることがほとんどですが、下記のような症状がある場合は小児科を受診するようにしましょう。

  • 咳が2週間以上続く
  • 咳き込んで吐く
  • 咳がひどく眠れない
  • 痰の量が多い
  • 38℃以上の熱が3日以上続いている


また下記のような症状がある場合は、夜間や休日などの診療時間外でも救急受診するようにしてください

  • 呼吸が苦しそう
  • 呼吸の回数が多い
  • 「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という呼吸音が強い、ひどくなってきた
  • 鼻が膨れたり縮んだりする呼吸
  • 息を吸うときに首の正面や肋骨の間がへこむ呼吸
  • 肩で息をするような呼吸
  • 激しく咳き込んで水分が摂れない
  • 顔色が青ざめている


上記に当てはまらなくても、子どもが気管支炎で心配な症状があるときは基本的にいつ受診してもかまいません。また生後6ヶ月以下の子どもの場合は、早めに受診するのが良いでしょう

子どもの気管支炎で困ったらオンライン診療でも

子どもが気管支炎でつらそうにしていると、楽になる方法はないのか、ケアの方法は正しいのか悩むことがあるかと思います。そんなときはオンライン診療アプリ「キッズドクター」が便利です。家にいながらスマホのアプリで診察を受けることができ、症状やホームケアについて相談することが可能です。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 六郷由佳
日本小児科学会認定小児科専門医。2012年福島県立医科大学卒業。石巻赤十字病院で初期研修を行い、東北大学病院小児科に入局。仙台市や千葉県などの二次病院、三次病院で小児科後期研修を行う。小児科専門医を取得し、宮城県立こども病院循環器科で勤務。その後家族の仕事のため海外へ。2児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

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