子どものヒノキ花粉の特徴は?対策や治療方法も解説

子どもの病気


春になって子どもに鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどの症状がみられたら、ヒノキ花粉症かもしれません。この記事では、子どものヒノキ花粉症の対策や治療方法などをご紹介します。

子どもの花粉症が増えています

花粉症とは、体内に花粉が入ったときに、体が花粉を有害なものと誤認識して強い反応を起こすアレルギーのことです。大人は花粉症に悩む人が多いですが、子どもの花粉症も年々、増えています

花粉を吸い込んだ年月が長ければ長いほど体が敏感になりアレルギーを発症しやすくなるので、年齢を重ねるにつれて花粉症の発症率が高まります。そのため、花粉にさらされる機会が多くなる小学生頃から花粉症の症状があらわれる子どもが増えます。しかし近年は花粉症の発症年齢が低年齢化していて、1〜2歳頃から発症するケースもあります。

ヒノキ花粉をもっている子どもの割合に関する詳しい情報はありませんが、スギ花粉は0〜4歳で3.8%、5〜9歳で30.1%、10〜19歳で49.5%とされています。なかでも5〜9歳の有症率の増加が著しく、この2008年から2019年の約10年間で2倍以上増えています。

ヒノキ花粉の特徴は?

花粉にはさまざまな種類があり、花粉症の原因として最も多いのはスギで、その次に多いとされるのがヒノキです。これは、日本の森林面積の約18%がスギ人工林、約10%がヒノキ人工林であることが影響していると考えられます。

またヒノキは高さ20〜30メートル、大きいものでは50メートルほどにまで成長するのが特徴で、花粉が風によって遠くまで運ばれ、非常に広い範囲に飛散します。これも、ヒノキ花粉を発症する人が多い原因のひとつです。

地域によってヒノキ花粉が飛散する時期は異なります。年によって前後することもありますが、一般的に九州・関東は3〜4月、関西・東海・東北は4月が飛散量のピークです。北海道は4〜6月に飛散するものの、ほかの地域と比べると飛散量は少ないです。

ヒノキ花粉の飛散量は、前年の夏の気象状況が大きく関係しています。猛暑で降水量が少ないと、翌春にヒノキ花粉が多く飛散するとされています。またヒノキの総花粉量が多かった年の翌年は、飛散量が少ない傾向があります。

子どものヒノキ花粉の治療方法は?

子どもにヒノキ花粉症と思われる症状がみられても、症状が軽く本人がつらそうでなければ、そのまましばらく様子を見てもいいでしょう。薬剤師に相談し、症状や年齢に合う市販薬を用法用量を守って使うのも一つの方法です。

ただし症状がひどくて日常生活に支障を及ぼすような場合は、早めに病院を受診してください
受診する際は、小児科または耳鼻科がおすすめです。ヒノキ花粉症なのか他の病気なのかの見分けがつきにくいときは、全身を幅広い観点で診察してもらえる小児科を受診するのがいいでしょう。

子どものヒノキ花粉症の治療には、主に次のようなものがあります。

薬物療法

ヒノキ花粉症の治療は、内服薬や点眼薬、点鼻薬などで症状を緩和する薬物療法が基本です。ヒノキ花粉の飛散が始まる数週間前から薬物療法を始めると効果が期待できるとされているので、前年もヒノキ花粉症の症状がみられた場合は飛散前に早めに相談するといいでしょう。

アレルゲン免疫療法

花粉症の原因となる物質を舌下や皮下から徐々に体の中に入れて、アレルギー反応を弱める治療法です。ヒノキ花粉そのものに対する舌下免疫療法の薬はありませんが、スギ花粉とヒノキ花粉は性質が似ているため、スギの舌下免疫療法を行うことでヒノキによる症状も軽減されることが期待できる場合があります。

舌下免疫療法は、5歳以上から受けられます。花粉症を根本的に治せる可能性が高いとされていますが、効果は個人差が大きいです。また治療期間が3年ほどと長いため、根気よく続ける必要があります。

手術療法

ヒノキ花粉症で鼻づまりがひどい子どもには、鼻の粘膜を部分的に切除する手術療法が行われる場合もあります。レーザー手術は入院の必要がなく出血もないので比較的負担が少ないですが、症状が再びあらわれるケースもあります。

家庭で取り組みたい、子どものヒノキ花粉対策

子どもがヒノキ花粉症になったら、花粉シーズンは日頃から以下のような対策やケアをするといいでしょう。

外出時は花粉を避ける

ヒノキ花粉症の症状を和らげるために、体内に入る花粉をできるだけ少なくすることが大切です。
晴れの日や風が強い日、雨の翌日などヒノキ花粉の飛散量が多くなりそうな日は、外出は控えるか短い時間にとどめるのがおすすめです。外出時はできるだけマスクやメガネを着用し、ツルツルとした生地など花粉が付着しにくい服を選ぶといった対策もできるといいですね。

花粉を室内に入れない

外出を控えていても、ヒノキ花粉が家の中に持ち込まれると体内にも入りやすくなってしまいます。特にヒノキ花粉の飛散量が多い日は家族全員で次のことに気をつけて、花粉をできるだけ室内に入れないようにしてください。

  • 外出先から帰ってきたら、家に入る前に上着や帽子などの花粉を払い落とす
  • 帰宅後はすぐに手や顔を洗い、目や鼻の周りの花粉を落とす(できれば、うがいもする)
  • 洗濯物は部屋干しにして外に干さない
  • 窓やドアを開けての換気は必要最低限にする


加湿して乾燥を防ぐ

室内の空気が乾燥していると鼻の粘膜のバリア機能が低下しやすく、ヒノキ花粉症の子どもは症状が悪化することがあります。加湿器を使用する、濡れタオルを干す、マスクを着用するなどして鼻の粘膜の乾燥を予防しましょう。

空気清浄機を使う

空気清浄機を適切に使うことで、室内に漂うヒノキ花粉を除去することができるとされています。ただ床に落ちた花粉は空気清浄機では取り除けないので、濡れた雑巾やウェットシートなどで定期的に床掃除を行うとより効果が高まります

子どものヒノキ花粉治療はオンラインでも

ヒノキ花粉症とスギ花粉症は症状が似ていて併発することもあります。子どもに花粉症が疑われる症状が少しでもみられたら、早めのケアや受診が必要です。ただ、受診のタイミングに迷ったり、花粉の飛散量が多い日に子どもを病院へ連れて行くのは不安だったりすることもありますよね。
そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。自宅にいながらスマホで医師の診察を受けることができ、ヒノキ花粉症についての相談も可能です。医師が必要と判断した場合には薬も処方されるので、困ったときにはぜひ活用してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 六郷由佳
日本小児科学会認定小児科専門医。2012年福島県立医科大学卒業。石巻赤十字病院で初期研修を行い、東北大学病院小児科に入局。仙台市や千葉県などの二次病院、三次病院で小児科後期研修を行う。小児科専門医を取得し、宮城県立こども病院循環器科で勤務。その後家族の仕事のため海外へ。2児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア