溶連菌感染症にアルコール消毒は効く?予防方法は?
溶連菌感染症は家族間でうつることもあるため、子どもがかかったらホームケアと同時に消毒もして感染を広げないようにしたいですよね。そこでこの記事では、溶連菌感染症にアルコール消毒は効くのか、アルコール以外の予防方法をご紹介します。
溶連菌感染症とは?
溶連菌感染症は、溶血性レンサ球菌という細菌による感染症です。感染すると2〜6日ほどの潜伏期間を経て、主に下記のような症状があらわれます。
- 38℃以上の発熱
- のどの強い痛み、腫れ
- 舌に赤いぶつぶつができる(イチゴ舌)
- 全身に赤くて細かい発疹がでる
なかには腹痛や嘔吐、リンパ節の腫れなどをともなうケースもあり、症状のあらわれ方はさまざまです。
溶連菌感染症にアルコール消毒は効く?効果的な使い方は?
溶連菌感染症にはアルコール消毒が有効です。感染した子どもが触ったドアノブやテーブル、おもちゃなどをアルコールで消毒することで、接触感染の予防になります。
キッチンペーパーや使い捨ての布にアルコール消毒液を含ませて、まんべんなく拭き取りましょう。手洗い後にアルコールで手指を消毒するのも効果的です。アルコール消毒液はエタノール濃度が70〜95%のものを使うようにしてくださいね。
溶連菌感染症のアルコール以外の予防方法!
溶連菌感染症はアルコール消毒のほかに、以下のような消毒剤を使ったり家庭内で対策をとったりすることで感染を予防できます。
次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒剤で消毒をする
アルコールのほかに「次亜塩素酸ナトリウム」も溶連菌感染症の消毒に有効な成分です。次亜塩素酸ナトリウムはキッチンハイターやブリーチなど市販の塩素系漂白剤に含まれています。
溶連菌に感染した子どもが触れたものを消毒する際は、約0.02%の濃度に薄めて使いましょう。約0.02%濃度の消毒液は、2Lのペットボトルに濃度6%の塩素系漂白剤(家庭用台所漂白剤など)をキャップ2杯(約10ml)入れ、水を加えて全部で2Lになるようにすれば簡単に作ることができますよ。
ベンザルコニウム塩化物を含む消毒剤で消毒する
「ベンザルコニウム塩化物」も溶連菌感染症の消毒に有効な成分とされています。ベンザルコニウム塩化物はドラッグストアなどで入手できる逆性石けん液やベンザルコニウム塩化物液に含まれています。
逆性石けん液やベンザルコニウム塩化物液の濃度は一般的に10w/v%(100ml中に10gのベンザルコニウム塩化物が溶けている)で、溶連菌に感染した子どもが触れたものを消毒をするときは200〜500倍に希釈して使います。水1Lに対して逆性石けん液またはベンザルコニウム塩化物液を5ml入れると、200倍液を作れますよ。
手洗いを徹底する
感染している子どもと接触した後や食事の前など、こまめに手洗いをしましょう。石けんやハンドソープで20〜30秒以上かけてしっかり洗い、十分に洗い流してから清潔なタオルやキッチンペーパーで拭き乾かすことがポイントです。
ママやパパ、きょうだいはマスクを着用する
子どもの看病をするときはマスクを着用しましょう。溶連菌感染症で咳が出ることは少ないものの、会話をするときに唾液が飛散することがあります。感染している子どもが嫌がらなければ、子どもにもマスクを着用してもらうとより感染リスクを減らせます。
早めに受診して抗生剤を服用させる
溶連菌は抗生剤を服用することにより24時間以内に感染力がなくなるとされています。子どもの症状が和らぐだけでなく家庭内感染の予防にもなるので、早めに受診して抗生剤を処方してもらうのがおすすめです。
溶連菌のホームケアに悩んだら…
子どもが溶連菌感染症にかかると、どのくらいの安静にさせたらいいのか、熱が出ている間はどうしたらいいのかなど、ホームケアの方法に悩むこともあるかもしれません。そんなときは小児科に特化した医療アプリ「キッズドクター」が便利です。個別チャットで看護師に無料相談ができ、消毒による感染予防やホームケアについてアドバイスをもらえますよ。困ったときはぜひ検討してみてくださいね。