子どもの中耳炎を防ぐ!予防方法7選

子どもの病気


子どもの風邪が長引くと中耳炎になることが度々あります。こちらの記事では、中耳炎を防ぐための方法をご紹介します。

子どもの中耳炎の原因は?

風邪をひいた際などに鼻や喉の粘膜についたウイルスや細菌が、鼻と耳をつなぐ中耳に侵入して炎症を起こすことを急性中耳炎といいます。子どもは鼻と中耳の間にある耳管が大人に比べて太くて短いため、ウイルスが中耳に入って急性中耳炎が起こりやすいです。

急性中耳炎が長引くと、悪化して中耳に水が溜まる滲出性中耳炎に移行することがあります。また急性中耳炎を繰り返して症状が長引くことを慢性中耳炎といいます。

中耳炎の多くは細菌やウイルスが原因で起こりますが、授乳時の姿勢が原因のミルク性中耳炎や、飛行機の離着陸時に起こる気圧の変化が原因の航空性中耳炎もあります。

子どもの中耳炎の症状は?

ここからは中耳炎の種類ごとに症状をご紹介します。

急性中耳炎

  • 耳の痛み
  • 耳のつまり
  • 中耳に膿が溜まり、鼓膜が破れて耳だれとして出る
  • 発熱


症状が伝えられない赤ちゃんは、下記のような症状で中耳炎に気づくことがあります。

  • 痛みや詰まりによる不機嫌
  • しきりに耳を触る


滲出性中耳炎

  • 軽い難聴(呼びかけに対して聞き返す、返事をしないなど)
  • 耳のつまり


子どもの中耳炎を防ぐ!予防方法7選

ここからは中耳炎を予防するためにできることをご紹介します。

1.こまめに鼻を吸う

鼻をすすると鼻水に含まれた細菌やウイルスが中耳に侵入します。鼻水が出ているときは、こまめに鼻吸い機で鼻水を吸引しておくと中耳炎になるリスクを減らすことができます。

2.鼻水や咳などの症状が出たら早めに治療する

中耳炎は風邪の症状が長引いて発症することが多いため、風邪をひいたときは早めに治療してこじらせないことが大切です。

3.肺炎球菌ワクチンを接種する

肺炎球菌ワクチンを受けることで、肺炎球菌が原因となる一部の中耳炎にかかるリスクを軽減できるといわれています。

4.受動喫煙に注意する

タバコの煙にさらされた子どもは、短期間で繰り返し中耳炎にかかる反復性中耳炎のリスクが高くなるといわれています。身近に喫煙者がいる場合はタバコの煙を吸わないように注意してください。

5.免疫力を高める生活をする

耳炎は風邪などのウイルスによって引き起こされることが多いので、風邪や感染症にかからないようにすることも対策の一つです。細菌やウイルスに負けない強い体を作るために、普段から規則正しいリズムで生活し、バランスの良い食事を摂るように心がけましょう。

6.ミルクは赤ちゃんの頭を立てた状態で飲ませる

ミルク性中耳炎は、授乳時に赤ちゃんが上を向いて飲むことでミルクが中耳に流れ込むことで起こります。できるだけ頭を起こした姿勢で授乳することで予防することができます。

7.飛行機の離着陸時にはアメを舐めておく

航空性中耳炎は、飛行機の離着陸時に急激な気圧の変化が起こることで耳に痛みを感じます。離着陸前にあらかじめアメを舐めておくとことで自然と唾液を飲み込んで耳抜きができるので、気圧の変化の影響を受けづらく中耳炎になりにくいといわれています。

中耳炎の相談はオンラインでも

子どもが中耳炎にかかったとき、少しでも早く楽にしてあげたいですよね。オンライン診療アプリ「キッズドクター」なら体調不良でつらい子どもを家から連れ出すことなく診察してもらえて、症状に応じて医師が必要と判断した場合は薬を処方してもらうことができますよ。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 黒川 剛史
日本外科学会認定外科専門医、日本救急医学会認定救急科専門医。2001年神戸大学医学部卒業。西神戸医療センターにて初期研修を修了。兵庫県災害医療センターにて3次救急に従事後2018年よりシンガポールでの日系クリニック勤務。シンガポール国立大学総合診療卒後教育コースにて総合診療研修を行い、現在子供から大人まで初期診療に従事中。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

予防 ホームケア