子どもがノロウイルスに感染したときは洗濯方法に注意!洗い方のポイントまとめ

子どもの病気


子どもがノロウイルスに感染したときは、家庭内感染を防ぐために洗濯方法にも注意が必要です。そこでこの記事では、嘔吐物などで汚れた衣服の洗い方のポイントをまとめました。

子どものノロウイルスの症状は?

子どもがノロウイルスに感染すると、嘔吐や下痢、腹痛などの症状があらわれます。熱が出ることもありますが、それほど高くはなりません。重症化することはほとんどなく、1~3日で自然に治るのが一般的です。

ノロウイルスに感染した子どもの衣服は普通に洗濯していいの?

ノロウイルスは洗濯機で一般的な洗濯用洗剤を使って水洗いするだけでは死滅しません。そのためノロウイルスに感染した子どもの衣服を普段通りに洗濯すると、洗濯機が汚染されたり家族の衣服にウイルスが付着したりする恐れがあります。家庭内で感染を広げないために、ノロウイルスがついている可能性のある衣服は以下で紹介する方法で洗濯しましょう。

ノロウイルスによる嘔吐などで汚れた衣服の洗濯方法!

ここからは、ノロウイルスによる嘔吐などで汚れた衣服の洗濯方法をご紹介します。

<準備するもの>

  • 塩素系漂白剤
  • 2Lのペットボトル(消毒液を作るときに使用)
  • 洗濯用洗剤
  • マスク、手袋、使い捨てのエプロン
  • ペーパータオル
  • ビニール袋
  • バケツや洗面器


①マスク、手袋、エプロンを着用する

ウイルスが付着するのを防ぐために、洗濯を始める前にマスクと手袋、使い捨てのエプロンを着用しましょう。水が飛び散りやすいので、長袖のエプロンを使用するのがおすすめです。

②衣服についた嘔吐物などを取り除く

準備ができたら、まずは子どもの衣服についた嘔吐物などを取り除きます。ペーパータオルや古いタオルなど捨ててもよいものを使用し、汚れが飛び散らないように静かに拭き取ってください。嘔吐物などが残っていると消毒効果が弱まるので、できるだけきれいに取り除きましょう。

③下洗いする

嘔吐物などを取り除いた後は、洗濯用洗剤と水を入れたバケツや洗面器の中でもみ洗いをします。水が顔にかからないように静かに洗いましょう。

④衣服を消毒する

下洗いが終わったら、衣服を消毒します。ノロウイルスが付着した衣服の消毒には、85℃以上の熱湯に1分以上浸す熱水洗濯が効果的です

色柄ものでない場合は、0.02%の濃度に薄めた塩素系漂白剤でも消毒できます。ハイターやブリーチなど塩素系漂白剤を使った消毒液の作り方は下記のとおりです。

<塩素系漂白剤で約0.02%の消毒液を作る方法>

  1. ペットボトルキャップ2杯(約10ml)の塩素系漂白剤を2Lのペットボトルに入れる
  2. ペットボトルに水を加えて全部で2Lになるようにする
  3. ふたを閉めてよく振る


袋や洗面器などに、消毒液と衣服を入れてしばらく放置します。30分から1時間ほど経ったら衣服を取り出し、しっかりすすぎましょう。

⑤洗濯機で洗濯する

熱水洗濯や塩素系漂白剤で消毒をした後は洗濯機で普段通りに洗濯します。ただし、念のため家族のものと一緒に洗うのは避けるのが安心です。家族のものを先に、嘔吐物などがついた衣服は後で洗濯しましょう。

⑥衣服を乾かす

洗濯後は、コインランドリーにある高温の乾燥機で乾かすと殺菌効果が高まります。ただ衣服の素材によっては、高温で乾燥させると傷むことがあるので注意が必要です。乾燥機の使用が難しい場合は、スチームアイロンを当てましょう

⑦下洗いに使ったものを消毒する

衣服の洗濯が終わったら、下洗いの際に使ったバケツや洗面器を消毒します。先ほどと同じ手順で塩素系漂白剤を約0.02%の濃度に薄めた消毒液を作り、消毒しましょう。

⑧使ったものを廃棄する

下洗いに使ったものの消毒まで済んだら、使用したマスクや手袋、エプロンをビニール袋に入れます。ビニール袋は口をしっかり縛ってから廃棄しましょう。

⑨手を洗う

最後に石鹸で手を洗います。指の間や爪の間、手の甲、手首などもしっかり洗い、流水で十分に洗い流してください。

ノロウイルスのケア方法に迷ったら…

子どもがノロウイルスに感染すると、つらい症状が数日続くため、洗濯以外のケア方法で迷うこともあるかと思います。そんなときは、看護師に無料で相談できるアプリ「キッズドクター」がおすすめです。個別チャットでやり取りでき、ホームケア方法や受診の目安などのアドバイスをもらえます。困ったときは、検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 三宅 優一郎
日本外科学会認定外科専門医、日本小児外科学会認定小児外科専門医。初期研修終了後、順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科に入局。大学病院やこども病院で研修。カナダで横隔膜ヘルニアの胎児治療の研究にも従事。専門は小児外科疾患。2児の父。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア