【子どものささくれ】対処法と予防法

子どもの病気


大人でも不快に感じることがある「ささくれ」。子どもがささくれになったら、どうすればいいのでしょうか。この記事では、子どものささくれの対処法や予防法、受診の目安などをご紹介します。

ささくれとは?子どもがなりやすい?

ささくれは爪周りの皮膚が部分的にむける肌トラブルで、「さかむけ」とも呼ばれます。子どもは皮膚が薄くバリア機能も発達途中なので、ささくれになりやすいです。

子どものささくれの原因は?

ささくれは皮膚の乾燥によって起こることがほとんどです。指先が乾燥して水分や皮脂が失われると皮膚の柔軟性がなくなるため、ささくれが起こりやすくなります。子どもの指先が乾燥する原因として、下記のようなことがあげられます。

  • 空気が乾燥している
  • 石鹸やアルコールの消毒剤を頻繁に使っている
  • 手が濡れたままになっている


また皮膚の健康維持に関係するタンパク質やビタミン、ミネラルといった栄養素が不足することで、ささくれになることもあります。

子どものささくれの症状は?

ささくれになると、爪周りの皮膚の表面が薄くむけます。基本的には痛みはほとんどありません。ただし、ささくれが服やタオルなどに引っかかったり、無理にはがそうとしたりすると、傷が深くなって痛みや出血を伴うことがあります。
また深くなった傷口から細菌が入ることで化膿して、腫れや強い痛みが引き起こされることもあります。

子どものささくれへの対処法は?

子どもにささくれができたときは、傷が広がらないようにすることが大切です。清潔な爪切りなどでささくれを根元からカットし、その後指先に子ども用の保湿剤やオイルを塗るといいでしょう。
ささくれをカットするのが難しい、カットしても子どもが触ってしまうといった場合は、絆創膏で保護すると安心です。

子どものささくれで受診する目安

子どものささくれは傷が浅ければ自然に治るケースがほとんどですが、下記に当てはまる場合は受診が必要です。早めに小児科や皮膚科を受診しましょう。

  • 強い痛みがある
  • 腫れや赤みが強い
  • 化膿している


上記の症状がみられなくても、なかなか治らないなど気になることがある場合は受診してくださいね。

子どものささくれを予防するには?

ここからは子どものささくれを予防する方法をご紹介します。

手を保湿する

ささくれ予防の基本は保湿です。手洗い後やお風呂上がりは特に乾燥しやすいので、早めの保湿を心がけましょう。子ども用の低刺激のものや、病院で処方された保湿剤を使うと安心です。

低刺激の石鹸で手を洗い、すぐに拭く

洗浄力が強い石鹸を洗うと、必要な皮脂まで洗い流されてしまうため、皮膚の乾燥につながります。また手が濡れたままだと、手についた水分が蒸発するときに皮膚の水分も一緒に失われてしまうので、手洗い後は清潔なタオルやハンカチなどですぐに手を拭くようにしましょう。

栄養バランスの整った食事をとる

皮膚の乾燥を防ぐために、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。特に下記の栄養素を豊富に含む食品は皮膚の健康を保つ効果が期待できるので、毎日の食事にバランスよく取り入れるといいでしょう。

  • タンパク質:肉、魚、乳製品、大豆製品 など
  • ビタミンA:カボチャ、ニンジン、ホウレン草、うなぎ など
  • ビタミンB群:レバー、赤身肉、鶏ささみ、カツオ、マグロ、納豆、きのこ など
  • ビタミンC:ブロッコリー、ピーマン、イチゴ、キウイ、柑橘類 など
  • ビタミンE:アボカド、アーモンド、カボチャ など
  • 亜鉛:牡蠣、うなぎ、牛赤身肉、油揚げ、卵、牛乳、納豆、もめん豆腐、精白米 など

肌トラブルの相談はオンラインでも

子どもはよく肌トラブルを起こしますが、症状によってケア方法が異なるので悩むこともあるかと思います。そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。自宅にいながら医師のオンライン診療を受診したり、看護師との個別チャットでケア方法や受診の目安などについて相談したりすることができます。困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 六郷由佳
日本小児科学会認定小児科専門医。2012年福島県立医科大学卒業。石巻赤十字病院で初期研修を行い、東北大学病院小児科に入局。仙台市や千葉県などの二次病院、三次病院で小児科後期研修を行う。小児科専門医を取得し、宮城県立こども病院循環器科で勤務。その後家族の仕事のため海外へ。2児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

ホームケア