子どもが下痢をするときの対処法!ホームケアのポイントは?

子どもの病気


子どもが下痢をしているときは、脱水を起こしたり家族に感染が広がったりすることがあるため、適切な方法でホームケアを行うことが大切です。そこでこの記事では、子どもが下痢をしたときの対処法やホームケアのポイントをご紹介します。

子どもが下痢をするときの原因は?

子どもが下痢をする原因はストレスや食べ過ぎなどさまざまですが、とくに気をつけたいのはウイルスや細菌によって引き起こされる「感染性胃腸炎」での下痢です。感染性胃腸炎では、下痢だけでなく発熱や嘔吐などの症状が表れることもあるため、より手厚くホームケアを行う必要があります。

子どもが下痢をするときの対処法!

原因にもよりますが、子どもが下痢をしているときは安静にしながら回復するのを待つことになります。子どもが下痢をしているときの対処法をまとめたので、ホームケアの参考にしてみてください。

こまめに水分補給を行う

子どもが下痢を繰り返すと脱水を起こしやすくなるため、まずは水分と塩分をしっかり補給してあげましょう。脱水予防に必要な成分が補給できる経口補水液や子ども用のイオン飲料などがおすすめです。

とはいえ一度に大量の水分を摂取すると胃腸に刺激を与えてしまい、下痢症状が悪化する可能性があります。そのため最初はティースプーン1杯程度の量の水分を5~10分おきに与えてあげましょう。子どもに下痢症状があるときの水分補給については、下記の記事にくわしくまとめています。

消化のいい食事を与える

水分が摂取できるようになり子どもの食欲が戻ってきたら、少しずつ食べさせてあげてください。

下痢をしているときは胃腸が弱っているので、最初はおかゆやうどん、バナナなど消化が良くエネルギー源になるものがいいですよ。脂っこいものや糖分の多い食品は下痢症状を悪化させることがあるので避けたほうが安心です。

おしりのケアをする

子どもの下痢が続くと、おしりがかぶれてしまうことがあります。とくにおむつを履いていたり、トイレットペーパーやおしりふきでゴシゴシ拭いたりすると肌荒れを起こしやすくなるので、以下の点に気をつけてみてください。

  • おしりが汚れたときは拭かずに洗う
  • おしりを洗ったあとはしっかり乾燥させる
  • ワセリンや保湿剤を塗る
  • こまめにおむつを替える


家族の感染対策をする

下痢の原因がウイルスや最近の場合は、しっかり対策をしていないと家族にも感染が広がってしまうことがあります。下痢をしている子どものお世話をするときは、以下のような感染対策を行いましょう。

  • こまめに石鹸で手を洗う
  • 便で汚れたものは次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)で消毒する
  • おむつを替えるときはマスクと手袋を着用する
  • おむつはビニール袋に入れて密閉して捨てる


子どもが下痢をするときのホームケアの注意点

子どもが下痢をしているときは、薬の服用や受診のタイミングに注意が必要です。ホームケアの注意点を2つご紹介します。

下痢止め薬は自己判断で使用しない

下痢にはウイルスや細菌を体外に排出する役割があります。むやみに下痢止め薬を使うとウイルスや細菌の排出が妨げられるため、回復が遅れたり症状が悪化したりする可能性があります。ドラッグストアなどでも子ども用の下痢止め薬が市販されていますが、下痢の原因がはっきりしない場合は自己判断での使用は避けてください。

早めに受診する

子どもが下痢をしていても、しっかり水分補給ができていて下痢以外の症状が見られない場合は、急いで病院を受診する必要はありません。ただ以下の項目に該当するときは、脱水を起こしていたりウイルスや細菌に感染していたりする可能性があるため、早めに病院を受診してください。

  • 1日に6回以上、水っぽい下痢が出ている
  • 口の中や唇が渇き、尿が半日以上出ていない
  • 便に血が混じっている
  • 腹痛や嘔吐をともなう
  • ぐったりしている
  • 呼吸が浅い
  • 下痢が1週間以上続いている
  • 便の臭いや色に異常がある(白色、すっぱい臭い、腐った臭いなど)


子どもの下痢は早めの受診を

子どもは大人よりも脱水を起こしやすいため、下痢が続く場合は早めに病院を受診しましょう。緊急性がないときは、オンライン診療を利用するのもひとつの方法です。子どもの医療アプリ「キッズドクター」のオンライン診療なら、子どもの診察に慣れた医師が対応してくれます。「病院を受診するほどでもないかな?」と判断に迷う場合は看護師に無料で相談もできるので、困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 看護師 森 真也香
小児救急受け入れ可能な救命救急センターにて勤務し、命の重さと向き合いながら、トリアージや小児救急の大切さ、家族看護を学ぶ。BLS,ICLS 取得。その後緩和ケア病棟にて命の尊さを強く感じ、徹底的に寄り添い看護を実施する。現在はキッズドクターオペレーションマネージャーとして、安全でより良い医療を提供できるようスタッフに寄り添い対応を伝えている。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

ホームケア