子どものとびひはいつ治る?ケアで気をつけることは?

子どもの病気


子どものとびひが長引くと、いつ治るのか、ケアの方法は合っているのかなど悩むこともあるかもしれませんね。こちらの記事では、子どものとびひが治るまでの目安や、ケアで気をつけるポイントをご紹介します。

子どものとびひの症状は?

とびひはあせもや虫刺され、湿疹などを引っ掻いてできた傷や転んでできた傷に、細菌が感染することで起こる皮膚の病気です。
とびひには2種類あり、それぞれ下記のような症状があらわれます。

水疱性膿痂疹

子どもが発症することが多く、初夏から真夏にかけてよく見られるとびひです。
皮膚の表面に水ぶくれができ、破れて表面の皮が剥け、中から液体が出てきます。この液体には大量の細菌が含まれており、体の別の場所に触れると症状が広がります。

痂皮性膿痂疹

子どもよりも大人に多く見られるとびひです。赤く腫れた皮膚の中に膿が溜まり、破れてただれたところに厚いかさぶたができます。 強い痛みを伴い、発熱やリンパの腫れなどが起こることもあります。

子どものとびひはいつ治る?いつまで続くの?

とびひは軽症のうちに受診して適切な治療をすれば、4〜5日で治ることがほとんどです。症状が広がってから治療を開始した場合は、治るのに1週間以上かかることもあります。気になって触ってしまう場合も、治りが遅くなってしまうことがあります。

また原因菌が抗菌薬に耐性を持っていて、処方された薬が効かないケースもあります。この場合は、薬を変更したほうが良い 可能性があるため、再度受診が必要です。最初の薬が効かず途中で変更すると、治るまでに通常より時間がかかることが多いです。

水ぶくれがなくなって、かさぶたが自然に剥がれ落ちると、治ったと言えるでしょう。

子どものとびひはどうやって治す?

子どものとびひは、病院で処方される塗り薬や飲み薬で治します。とびひはあっという間に全身に広がるうえ、感染力が強く周りの人にうつすリスクもあるため、皮膚にかゆみのある赤い腫れや水ぶくれが見られたら、小児科か皮膚科で早めに受診しましょう
受診すると、ほとんどの場合抗菌薬の塗り薬や飲み薬が処方されます。処方された薬は用法・用量を守って使用するようにしてください。症状が重くなかなか治らない場合は、点滴注射で治療することもあります。

前章でご説明したように、処方された薬が効かず治るまでに時間がかかるケースもあります。治療を開始して3〜4日経っても改善が見られない場合は、再度受診するのが良いでしょう。

子どものとびひの治療中のケアで気をつけることは?

とびひの治療中は、ホームケアで患部の清潔を保つことも大切です。下記のポイントに気をつけてみてください。

患部を覆うガーゼをこまめに交換する

処方された薬を患部に塗ったあとは、掻いたり他の人に触れたりするのを避けるために清潔なガーゼで覆っておきます。患部から細菌を含む液体が出てくる可能性があるので、ガーゼはこまめに交換するようにしましょう。

シャワーで患部を優しく洗い流す

とびひの症状がある間も、発熱などがない限りは毎日お風呂に入るようにしましょう。湯船につかると雑菌が繁殖する可能性があるので、シャワーで洗い流すだけにします。患部は石鹸をしっかり泡立て、優しく包むように洗いましょう。

 痒くても掻かないようにする

とびひは痒みを伴いますが、痒くても掻かないように注意が必要です。意識するだけでは難しいこともあるので、洗うときや薬を塗るとき以外は患部をガーゼで覆い、直接触れないようにしておきましょう。
無意識に触ったときに引っかかないように、爪を短く切っておくのもおすすめです。

子どものとびひのホームケアで悩んだらチャットで相談

治療をしても子どものとびひがなかなか治らないと、ケアの方法に悩むこともあるかもしれませんね。そんなときは子どもの医療アプリ「キッズドクター」が便利です。オンラインで看護師にホームケアの方法について相談することができます。チャット形式なので後で見返すことも可能です。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 六郷由佳
日本小児科学会認定小児科専門医。2012年福島県立医科大学卒業。石巻赤十字病院で初期研修を行い、東北大学病院小児科に入局。仙台市や千葉県などの二次病院、三次病院で小児科後期研修を行う。小児科専門医を取得し、宮城県立こども病院循環器科で勤務。その後家族の仕事のため海外へ。2児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア