3月に子育て家庭が気をつけたいことまとめ/キッズドクター看護師からのお便り
こんにちは。いつもキッズドクターをご利用くださりありがとうございます!「チャット健康相談」を担当している、看護師の金城と申します。今回はキッズドクターによく寄せられる相談をもとに、3月に気をつけたい病気についてまとめました。参考にしていただけると幸いです。
3月に気をつけたいこと①
感染性胃腸炎
「嘔吐した」「下痢が続いている」という相談が増えてきています。これらは「感染性胃腸炎」の症状です。いわゆるお腹の風邪のことで、寒くなって消化機能が低下していたり、免疫力が下がっていたりすると、かかってしまうことがあります。
感染性胃腸炎を予防するには?
ウイルスを体内に取り入れないように、今月は特に下記のポイントに気をつけてください。
- 石鹸でしっかり手を洗う
- 食品は中心部までしっかり加熱処理する
- 調理器具をしっかり洗う
感染性胃腸炎にかかってしまったらどうする?
しっかり予防していたとしても、どうしても感染してしまうことはあります。ホームケアのポイントもまとめたので、参考にしてくださいね。
脱水に注意
感染性胃腸炎にかかると、嘔吐や下痢が続きます。みなさんすでにご存知かもしれませんが、嘔吐や下痢が続くときに一番注意したいことは、脱水にならないようにしてあげることです。とはいえ数時間前まで元気で食事や水分を摂れていた場合は、すぐに脱水になることはありません。まずは片付けを優先して、子どもを落ち着かせるようにしましょう。
嘔吐から30分ほど時間が経ち、顔色が戻ってきたら、ティースプーン1杯程度の水分を目安にお口に含ませてあげましょう。しばらく様子をみて再び嘔吐しないようであれば、5~10分おきにティースプーン1杯程度の水分補給をしていきます。それでも問題なければ、次は30分おきにティースプーン7〜10杯ほどの量を摂取していただくといいですね。
喉が渇いているとごくごくと飲んでしまいがちなのですが、コップやストローで一気に飲んでしまうと勢いで吐き気を誘発してしまうことがあります。少し大変ですが、こまめ少量ずつ摂らせてあげましょう。
家庭内感染に注意
感染性胃腸炎は、ウイルスを持っている人の便や嘔吐物から感染が広がります。看病をするご家族も予防できると安心です。下記のような対策を行いましょう。
- 嘔吐物や便の処理をするときはマスクとメガネを着用する
- 嘔吐物が触れたものは次亜塩素酸ナトリウムで消毒する
- トイレ、お風呂などの共用部分を衛生的に保つ
- おむつを捨てるときはビニール袋の口を縛り密閉する
病院を受診するタイミング
下記のようなときは受診すると安心です。
- 水のような便が大量に何度も出る
- 嘔吐の症状も出てきた
- 不機嫌で寝れない、ぐったりしている
症状の程度にもよりますが、キッズドクターのオンライン診療でも薬の処方ができることもあります。気になる症状があるときや受診の目安に悩むときなどは、お気軽にご相談くださいね。
3月に気をつけたいこと②
インフルエンザ
例年12月から3月に流行するインフルエンザ。この2年間は感染者が少なかったのですが、今年は「インフルエンザと診断された後からお熱がなかなか下がらない」「いつ頃から登園・登校しても良い?」など、インフルエンザに関する相談が増えています。
インフルエンザを予防するには?
インフルエンザウイルスは感染力が強いウイルスです。感染した人の咳やくしゃみなどによってウイルスが飛び散り、それを吸い込むことや、ウイルスが付着したものを触った手で口や鼻の粘膜を触ったりすることで感染します。体内にウイルスを取り込まないように、下記の対策を行いましょう。
外出後の手洗い、アルコール消毒
流水・石鹸による手洗いは、感染症対策の基本です。外から帰ってきたらしっかり手を洗いましょう。またインフルエンザウイルスにはアルコール消毒剤も効果があるので、手指のアルコール消毒もおすすめです。
湿度を適度に保つ
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下してインフルエンザにかかりやすくなります。加湿器などを使って適切な湿度(50~60%)を保ちましょう。
十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
体の抵抗力を高めるために、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を日ごろから心がけましょう。
人混みや繁華街への外出を控える
インフルエンザが流行してきたら、人混みや繁華街への外出は控えると安心です。やむを得ず人混みに入る可能性がある場合は、不織布製マスクを着用すると飛沫感染をある程度防ぐことができます。
インフルエンザにかかってしまったらどうする?
インフルエンザに感染すると、38度以上の発熱や強い倦怠感、食欲不振、筋肉痛などの症状が現れます。発症から3日程度経つと症状は軽減されていきますが、お子様は一旦熱が下がっても数日後に再びぶり返すことがあるので、安静にして様子をみましょう。
熱があるときのホームケア
安静にしていると少しずつ症状が減っていき、解熱が始まるのは発症から4〜5日程度経過してからです。氷枕や保冷剤などで首の後ろ、脇の下、足の付け根を冷やしてあげるとお熱が下がりやすくなります。
お熱があるときは、水・麦茶・乳幼児用のイオン飲料・母乳などの水分をできる限り飲ませてあげましょう。1度にたくさん飲めないときは回数を増やしたり、スプーンやストローを使うなど飲みやすい方法を探してあげてください。
登園・登校再開のタイミング
インフルエンザは、「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」が出席停止期間と定められています。このとき、発症日は0日目、発症翌日が1日目として数えましょう。
園や学校によっては、登園・登校再開時に医師のサインが入った許可証が必要なこともあります。登園・登校許可証はキッズドクターのオンライン診療でも発行が可能です。お気軽にご相談くださいね。
今月も元気に楽しく過ごしましょう!
少しずつ暖かくなってきましたね。これから卒園や卒業シーズンを迎え、家族でお祝い事なども増えてくるかと思います。いい思い出を多く作るためにも、体調を整えて楽しく過ごせるといいですよね。太陽を浴びて、免疫力もアップしていきましょう!