プール熱(咽頭結膜熱)の初期症状は?

子どもの病気


プール熱は発熱や喉の痛み、目の充血などがあらわれる夏かぜの一種です。プール熱に感染したらどんな症状があらわれるのか、症状があらわれたときどのように対応すれば良いのかを知っておくと、いざというときスムーズです。こちらの記事ではプール熱の初期症状や症状が出たときに必要な対応をご紹介します。

プール熱とは?子どもは感染しやすいの?

プール熱(咽頭結膜熱)は、アデノウイルスの感染によって起こる夏かぜの一種です。6月ごろから流行り始め、7〜8月ごろに流行のピークを迎えることが多いです。プールの水やタオルの共用などでうつることがあるため「プール熱」と呼ばれます。
大人でも感染しますが、感染者の割合は5歳以下が全体の6割と最も多く、保育園や学校などで子どもを中心に流行が見られます
プール熱の症状には下記のようなものがあります。

  • 39℃以上の発熱
  • 喉の腫れ、痛み
  • 目の充血
  • 目やに
  • 目の痛み、かゆみ
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • リンパ節の腫れ、痛み


プール熱の初期症状は?

プール熱に感染すると、まず最初に39℃以上の発熱が見られます。39〜40℃の高熱と37〜38℃の微熱の間を4〜5日ほどかけて上がったり下がったりするのが特徴です。
その後喉の腫れや痛み、目の充血や目やになどの症状があらわれます。

プール熱の初期症状が出たらどうする?

ここからはプール熱の初期症状が出たときにどのように対応したら良いか説明します。

安静にさせる

発熱すると体内で多くのエネルギーが使われて体力が消耗するため、安静にしてしっかり休養させることが大切です。

熱の上がり始めは体をあたためる

熱の上がり始めは、手足が冷たくなり体を震わすなど寒がることが多いです。上着を羽織らせる、寝ている場合は掛け布団を増やすなどして体をあたためてあげましょう。

熱が上がりきったら体を冷やす

熱が上がりきると手足があたたかくなり体が火照ってきます。薄着にして熱を逃しやすくしてあげましょう。嫌がらなければ水で濡らして絞ったタオルや保冷剤などで脇の下や首、足の付け根などを冷やすのもおすすめです。汗をかいていたら拭いて着替えさせましょう。

こまめな水分補給をする

高熱が出ると汗をかき、体内の水分が奪われます。脱水症にならないためにもこまめに水分補給するようにしましょう。水や麦茶、子ども用のイオン飲料など、刺激が少なく子どもが飲みやすい飲み物を飲ませてあげてください。

小児科を受診する

高熱が出てつらいときや、喉の痛み、目の充血などの症状が出てきたら小児科を受診しましょう。プール熱に抗ウイルス薬はありませんが、発熱や喉の痛みに対して解熱剤や鎮痛剤などの薬が処方されることがあります。
またプール熱は「学校保健安全法」で「主要症状が消失した後2日を経過するまで」は出席停止と定められています。保育園によっては登園許可証が必要な園もあるため、必要に応じて医師に相談するようにしましょう。

プール熱はオンライン診療も

子どもがプール熱に感染している可能性があるとき、体調不良の子どもを病院に連れて行くのは大変ですよね。オンライン診療アプリ「キッズドクター」なら、つらそうな子どもを外に連れ出すことなく診察を受け、医師が必要と判断した場合は薬を処方してもらうこともできます。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 三宅 優一郎
日本外科学会認定外科専門医、日本小児外科学会認定小児外科専門医。初期研修終了後、順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科に入局。大学病院やこども病院で研修。カナダで横隔膜ヘルニアの胎児治療の研究にも従事。専門は小児外科疾患。2児の父。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア