子どものプール熱(咽頭結膜熱)を予防するには?

子どもの病気


夏風邪のひとつであるプール熱(咽頭結膜熱)。感染力がとても強いため、保育園や家庭内で感染が広がることがあります。そこでこの記事では、子どものプール熱の予防方法をご紹介します。

プール熱とは?

プール熱(咽頭結膜熱)は、アデノウイルスによって引き起こされる感染症です。感染すると39度以上の高熱や喉の痛み、目の充血などがあらわれます。ほとんどの場合1週間ほどで自然に治りますが、まれに肺炎を合併することがあるので注意して経過を観察する必要があります。

プール熱の感染経路は?子どもがかかりやすいの?

プール熱の主な感染経路は、感染した人の咳やくしゃみで飛び散ったウイルスを吸い込むことによる飛沫感染と、ウイルスが付着した手やものを介して感染する接触感染です。小学生以下の子どもがかかりやすいとされていますが、大人にもうつることがあります。

家族で取り組もう!プール熱の予防方法5選!

ここからは、家族で取り組みたいプール熱の予防方法をご紹介します。

石鹸で手を洗う

基本的なことですが、プール熱の予防にも石鹸での手洗いが有効です。外から帰ったときや食事の前、トイレの後などこまめに手を洗うようにしましょう。またアデノウイルスは便中にも排出されるので、おむつ交換の後にも忘れずに手洗いをするようにしてください。

よく触る場所をこまめに消毒する

接触感染の予防には、消毒が効果的です。ドアノブや電気のスイッチ、おもちゃなど家族がよく触る場所をこまめに拭き取りましょう。アデノウイルスにはアルコールの消毒剤が効きづらく、次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が有効です。次亜塩素酸ナトリウムの消毒液は、キッチンハイターやブリーチなど家庭用の塩素系漂白剤を水で薄めて作成できます。

タオルや食器の共有を避ける

プール熱は感染者の飛沫や目やに、涙からもうつることがあるので、タオルや食器を共有するのは避けましょう。できれば普段から、一人ひとり専用のものを用意しておくのが安心です。

プールの後に体や目を洗う

プール熱は水を介して感染する場合もあります。プールから上がった後は、体だけでなく目もしっかり洗うようにしましょう。うがいができる場合は、うがいもさせておくとより予防効果が高まります。

規則正しい生活を心がける 

プール熱にかかりにくくするために、免疫力を高めておくことも大切です。プール熱が流行しているときは特に、バランスのとれた食事や適度な運動、十分な睡眠など規則正しい生活を心がけましょう。

プール熱での受診はオンライン診療も

アデノウイルスは感染力がとても強いため、どれだけ気をつけていてもプール熱にかかってしまうこともあるかと思います。早めに病院を受診するのが安心ですが、夜間や休日で受診できないこともありますよね。そんなときは医療アプリ「キッズドクター」のオンライン診療が便利です。夜間や休日も自宅にいながら医師の診察を受けられますよ。医師が必要と判断した場合は薬も受け取れるので、困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 三宅 優一郎
日本外科学会認定外科専門医、日本小児外科学会認定小児外科専門医。初期研修終了後、順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科に入局。大学病院やこども病院で研修。カナダで横隔膜ヘルニアの胎児治療の研究にも従事。専門は小児外科疾患。2児の父。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

予防