プール熱はお風呂でうつる?感染したらお風呂に入ってもいい?

子どもの病気


夏に流行するプール熱。プールでうつることがあることから「プール熱」と呼ばれていますが、お風呂でもうつるのでしょうか?今回はプール熱感染時のお風呂の入り方についてご紹介します。

プール熱とは?

プール熱はアデノウイルスに感染することで起こる、子どもに多い感染症です。正式には「咽頭結膜熱」といい、感染すると「主要症状が消退した後2日を経過するまで」は出席停止になると定められています。プール熱に感染すると、下記のような症状があらわれます。

  • 38~39度程の高熱
  • のどの痛み
  • 目やに、涙
  • 目のかゆみ、充血

プール熱はお風呂でうつることもある?

プール熱を引き起こすアデノウイルスは感染力が強く、お風呂のお湯を介してうつることもあります。子どもだけでなく大人も感染するので、プール熱に感染している子どもと一緒にお風呂に入ったり、兄弟同士で入浴させたりするのは避けたほうが安心です。

プール熱に感染したらお風呂に入ってもいい?

前述のとおり感染リスクがあるので注意が必要ではありますが、感染している本人が元気であればお風呂に入ること自体は問題ありません。

ただお風呂に入ると体力が奪われるので、高熱があるときや元気がないときはお風呂に入れないほうがいいでしょう。体を清潔にしたいときは、しっかりと絞ったタオルなどで軽く拭いてあげるといいですよ。

プール熱に感染しているときの入浴の注意点

子どもがプール熱に感染しているときは、入浴の方法によっては他の家族に感染が広がったり、症状が悪化したりする可能性もあります。ここでは、プール熱感染中にお風呂に入るときの注意点をまとめました。

他の家族が入った後に入浴させる

プール熱に感染した子どもが入ったあとのお風呂に他の家族が入ると、感染が広がる可能性があります。プール熱に感染した子どもは、他の家族が入った後に入浴させるようにしましょう。感染者が先に入浴する場合は、お湯を抜いてしっかりと掃除してから次の人が入るようにすると安心です。

タオルの共有はしない

プール熱に感染した子どもとタオルを共有するのはやめましょう。プール熱は接触感染でうつります。他の家族にうつらないように、別々のタオルを使うようにしましょう。

一緒に湯船につからない

ママ・パパへの感染を防ぐために、一緒に湯船につかるのは避けましょう。ママ・パパはマスクを着用するなどの感染対策をしながら、湯船の外でサポートしてください。

ぬるめのお湯・短時間で済ませる

熱いお湯につかると体力を消耗します。湯船の温度は39〜40度くらいのぬるめにしましょう。長時間の入浴も体力を消耗するので、いつもより早めにあがるようにしましょう。

シャワーや蒸しタオルで済ませる

そもそも、体調が悪いときに無理してお風呂に入らせる必要はありません。体が冷えないように気をつけながらシャワーで済ませたり、タオルで体を拭いてあげたりするだけでも十分です。

プール熱のホームケアに悩んだら…

プール熱は特効薬がないので、感染すると家庭でホームケアをしながら過ごすことになります。ホームケアの方法に悩んだときは、子どもの医療アプリ「キッズドクター」がおすすめです。子どもの健康や病気について、看護師に無料で相談することができます。困ったときには検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 小林揚子
日本小児科学会認定小児科専門医。2017年東北大学医学部卒業。亀田総合病院にて初期研修を修了。国立成育医療研究センターにて小児科後期研修を行い、地域医療・1-3次救急など様々な場面で小児の診療にあたる。2022年より国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科に勤務。1児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア