ヒトメタニューモウイルスは子どもから大人にうつるの?
春〜初夏にかけて子どもが感染しやすいウイルスのひとつである「ヒトメタニューモウイルス」。子どもの病気というイメージがあるかもしれませんが、大人も感染することがあるのでしょうか?そこで今回は、ヒトメタニューモウイルスが子どもから大人にうつることがあるのかや、感染対策についてご紹介します。
ヒトメタニューモウイルスとは?
ヒトメタニューモウイルスは5歳以下の子どもが感染しやすいウイルスです。1度感染しても繰り返し感染することがあり、2歳までには約半分、10歳までにはほぼ全員が感染するといわれています。1年中感染する可能性がありますが、特に3〜6月頃流行しやすい傾向にあります。
ヒトメタニューモウイルスに感染すると、咳・熱・鼻水など、風邪に似た症状があらわれます。まれに、嘔吐や下痢など胃腸炎のような症状が出ることもあります。症状はおおよそ1週間ほどで治まることがほとんどです。
まれに重症化すると気管支炎や肺炎になることがあり、高熱・喘鳴(呼吸時にゼーゼー、ヒューヒューという音がする)・呼吸困難などの症状があらわれることもあります。1歳未満の子どもは特に重症化しやすく、注意が必要です。
ヒトメタニューモウイルスは子どもから大人にうつる?
前述の通りヒトメタニューモウイルスは子どもが感染しやすいウイルスですが、大人も感染することがあります。
ヒトメタニューモウイルスは感染者の咳などに含まれる飛沫や、飛沫が付いた手で触ったおもちゃやドアノブなどの物を介して感染が広がります。そのため感染している子どもから、お世話や看病をしている大人へとうつる可能性があります。
大人がヒトメタニューモウイルスに感染するとどうなる?
ヒトメタニューモウイルスは何度も感染することがあるウイルスですが、感染するたびに体内で抗体が作られるため、再感染の際は初めて感染するときに比べて症状が軽くなります。そのため大人がヒトメタニューモウイルスに感染しても、ひどい症状が出ることはそこまで多くありません。軽い風邪のような症状が少し出たり、無症状で終わったりすることもあります。
ただ高齢者が感染すると重症化するリスクがあります。特に基礎疾患がある方にはうつさないように注意してください。子どもがヒトメタニューモウイルスに感染したら、おじいちゃん、おばあちゃんなど高齢の人にはできるだけ接触しないようにしましょう。
子どもから大人にヒトメタニューモウイルスがうつらないためにできる対策は?
ヒトメタニューモウイルスにはワクチンがないため、感染を予防するには手洗い・うがいなどの基本的な感染症対策が大切です。ヒトメタニューモウイルスの子どもを看病するときは、下記のような対策を徹底しましょう。
- こまめに手洗い、うがいを行う
- 子どもが触れるものをこまめにアルコール消毒する
- 看病するときはマスクを着用する
- タオルや食器を共有しない
ヒトメタニューモウイルスのホームケアに困ったら…
ヒトメタニューモウイルスには特効薬がないため、感染したら対症療法を行いながら自然に回復するのを待つことになります。子どもが感染すると1週間程度症状が続くこともあり、ホームケアの方法に悩むこともあるかもしれません。そんなときは子どもに特化した医療アプリ「キッズドクター」が便利です。看護師に個別のチャットで相談でき、ホームケアの方法や感染予防についてもアドバイスをもらえます。困ったときは検討してみてくださいね。