子どもが動物に咬まれたらどうする?
子どもは動物の触り方がわからないため、ペットでも咬まれてしまうことがあります。動物に咬まれたときはどうすればいいのでしょうか?この記事では、子どもが動物に咬まれたときの対処法をご紹介します。
動物に咬まれたときに感染リスクがある病気
動物に咬まれたときに注意したいのが感染症です。動物はいろいろな細菌を持っており、咬まれることで下記のような病気に感染するリスクがあるということを知っておきましょう。
破傷風(はしょうふう)
破傷風は、土の中に存在する破傷風菌によって引き起こされる病気です。直接土に触れる犬や猫、ヘビなどの野生動物に咬まれたときに感染する可能性があります。感染すると筋肉のけいれんやこわばりがみられ、最悪の場合命を落とすこともありますが、4種混合ワクチンや3種混合ワクチンで予防可能です。
パスツレラ症
猫や犬などの口内に存在するパスツレラ属菌が、傷口から体内に入ることで引き起こされる病気です。人が感染すると咬まれた部分が赤く腫れて強く痛んだり、発熱したりすることがあります。ほとんどの場合抗菌薬を服用することで治りますが、まれに重症化して髄膜炎や敗血症などを引き起こすこともあります。
狂犬病
狂犬病ウイルスを持っている犬などの動物に咬まれることで感染する恐れがある病気です。人が感染するとほぼ100パーセントの確率で命を落とすとされていますが、現在の日本では狂犬病の発生はありません。
子どもが犬や猫に咬まれたときはどうする?
ここからは、子どもが犬や猫に咬まれたときの対処法や受診の目安をご紹介します。次の手順で対処しましょう。
1.流水でよく洗う
細菌感染を防ぐために傷口を清潔にしておくことが大切です。咬まれたところを流水でしっかり洗い流しましょう。水道水を出しっぱなしにして、数分間流し続けます。消毒はしなくてもかまいません。
2.強く押さえて止血する
出血しているときは、ガーゼやタオルなどで傷を覆ってから強く押さえて止血しましょう。腫れている場合は、保冷剤のような冷たいものをタオルなどの上から当てると痛みが和らぎます。
3.病院を受診する
動物に咬まれてできた傷は化膿しやすく、家での処置だけでは感染症を防ぎきれません。止血まで終えたら、傷の大きさに関係なく病院を受診しましょう。
また以下の症状や条件に当てはまるときは、診療時間に関係なくすぐに受診が必要です。土日などでも救急病院を受診してください。
- 息苦しそうにしている
- 咬まれた部位がひどく腫れている
- 傷が深い
- 4種混合もしくは3種混合ワクチンを接種していない
子どもが蛇などの野生動物に咬まれたときはどうする?
蛇などの野生動物は毒や破傷風菌をもっていることがあります。咬まれると傷口から毒や破傷風菌が体に入る可能性があるので、診療時間に関係なくすぐに病院を受診するようにしてください。
子どもが動物に咬まれたときは何科を受診する?
子どもが動物に咬まれたときは、かかりつけの小児科や皮膚科、外科を受診するとよいでしょう。休日や夜間に受診するときは、救急外来でも対応してもらえます。
子どもが動物に咬まれたときは早めの受診を
子どもが動物に咬まれたときは、感染症を防ぐために早めの受診が必要です。とはいえ夜中や休日などは受診のタイミングに迷うこともあるかと思います。そんなときは、医療アプリ「キッズドクター」のチャット相談が便利です。看護師と個別チャットでやり取りでき、受診の目安やホームケアのポイントなどを教えてもらえます。困ったときは検討してみてくださいね。