子どもも5月病になるの?家庭でできる対処法まとめ

子どもの成長・発達


ゴールデンウィークが終わるとよく耳にするようになる「5月病」。大人がなるイメージが強いものですが、子どもにも5月病はあるのでしょうか?

子どもの5月病とは?

5月のゴールデンウィークが終わった頃からなんだかいつもより調子が悪く、気持ちが落ち込んだり、疲労感が強かったりすることを、一般的に「5月病」と呼びます。大人がなるイメージがあるかもしれませんが、子どもでも連休明けに5月病になることはあります。

子どもの5月病の症状は?

そもそも5月病とは医療用語ではなく、明確な定義がある言葉ではありません。そのため症状も明確に決まっているわけではありませんが、連休明けに次のような様子が見られるときは、5月病かもしれません。

  • いつもより元気がなく、表情が暗い
  • 保育園や学校に行きたがらない
  • 保育園や学校の話をしたがらない
  • やる気がなく、好きなものへの興味が薄れている
  • いつもよりイライラしたり、癇癪を起こしたりする
  • 疲労感が強い
  • 眠れない、起きられないなど生活習慣が乱れている
  • 食欲がなく、ご飯を食べたがらない
  • 発熱、頭痛、腹痛などの不定愁訴が続く


上記は一例ですが、精神的な症状だけでなく身体的な症状が出ることもあります。子どもは自分の不調を上手に伝えられないことも多いと思うので、「5月病かも?」と感じたら、ママやパパがいつもより注意して様子を見てあげてくださいね。

子どもの5月病の原因は?

子どもの5月病の原因は様々ですが、4月から始まった新年度や新しい環境になかなか馴染めないこと、馴染もうと頑張りすぎていることが主な原因になることが多いようです。

ママやパパからは楽しそうに見えていたとしても、知らず知らずの間にストレスが溜まりすぎていることもあります。また本人も気づかないうちに頑張りすぎていて、その緊張の糸が連休中に切れてしまうこともあります。

子どもの5月病は、この数ヶ月一生懸命頑張っていたという証でもあります。怠けよう、サボろうと思っているわけではないので、頑張りを認めてあげましょう。

子どもの5月病への対処法は?

5月病が頑張りへの反動だったとしても、長く続くと心配ですし、早く元気な姿がみたいですよね。ここから、ママ・パパができるサポートをご紹介します。

肯定的な言葉をかける

5月病のような症状があるときは、「早く〇〇しなさい!」「なまけないで」などと叱らず、「焦らず少しずつでいいよ」「いつも頑張っているね」など肯定的な言葉をかけてあげましょう。子どもの心が軽くなります。

話をじっくり聞く

ママやパパも日々忙しく、子どもに向き合うだけの時間をとるのは大変かもしれませんが、1日数分だけでも「子どもの話をじっくり聞くだけの時間」をとれるといいですね。話を聞くときはできるだけ子どもの話をさえぎらないようにして、共感や肯定の相槌をしてあげましょう。

ママやパパが話を聞いてくれるという安心感が子どもを救うこともありますし、話しやすい環境が作られることで悩みを打ち明けやすくもなります。

スキンシップをたっぷりとる

抱きしめたり、手をつないだりと、いつもよりたっぷりスキンシップをとりましょう。一緒に遊んだり何かに取り組んだりするのもスキンシップになります。

ゆったり過ごさせる

疲れが出ているときは、ゆったりと過ごさせてあげましょう。「早くして」と急かすような言葉はできるだけ使わず、子どものペースを尊重してあげられるといいですね。

適度に体を動かす

ゆったり過ごしながらも、休日などは外に出て適度に体を動かしましょう。体を動かすとリフレッシュでき、ストレス発散にも繋がります。太陽の光もたっぷり浴びましょう。

栄養バランスのいい食事を意識する

いつも意識していることかと思いますが、食事のバランスも整えていきたいですね。野菜や果物からビタミン・ミネラルをたっぷり摂るほか、体のエネルギーとなる炭水化物やタンパク質もしっかり摂れるようにしましょう。お菓子や嗜好品に偏らないようにして、健康的な体を作っていきたいですね。

生活習慣を整える

夜ダラダラと起きていてしまう、朝起きるのが遅くなってきた、などの生活リズムの乱れがあるときは、そのリズムや習慣を整えましょう。体と心を健康に保つには十分な睡眠時間の確保が欠かせません。お風呂に入る時間を早めたり、夜は明かりを暗めにしたりしたりして、早めに就寝できる習慣を作っていきましょう。

園や学校の先生に伝える

子どもに5月病のような症状が見られることは、園や学校の先生にも伝えて連携をとっていきましょう。先生たちも気をつけて様子を見てくれますし、園や学校での様子を知れると家庭でのケアもしやすくなります。家庭だけで抱えようとせず、いろいろな人の力を借りてくださいね。

子どもの5月病で不安なときは相談を

なかなか症状が改善されない、元気さが取り戻せなくて不安…そんなときは、子どもの医療アプリ「キッズドクター」が便利です。専属の看護師に無料で相談でき、個別アドバイスが貰えます。不安なときは周りに頼ることも大切です。ちょっとしたことでも気軽に相談してくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 所 陽香
日本小児科学会認定小児科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医。2011年卒業後、都内大学病院で初期研修。その後同大学病院小児科に入局し関連病院で勤務。入院患者から外来まで幅広く診療。現在二児の母。自身の子育ての経験も活かし、ご家族の不安に寄りそう医療の提供を心掛けています。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

育児の悩み