プール熱(咽頭結膜熱)を人にうつす期間はいつまで?

子どもの病気


夏に流行するプール熱(咽頭結膜熱)は、感染力が強い感染症として知られています。この記事では、プール熱を人にうつす期間はいつまでなのかや、プール熱をうつさないための対策などをご紹介します。

プール熱とは?

プール熱(咽頭結膜熱)は、アデノウイルスが引き起こす夏かぜの一種です。高熱、喉の痛み、結膜炎(充血・目やに・目の痛みなど)が主な症状です。まれに、中耳炎や副鼻腔炎をおこしたり、肺炎を起こしたりすることがあります。

子どもがプール熱に…周りの人にはいつまでうつす?

プール熱の感染力が強いのは最初の数日です。症状が出ている間は周りの人にうつさないためにも、家で安静にしておきましょう。少量ではありますが、症状が治まった後も、喉や目からは2週間程度、排泄物からは1ヶ月程度ウイルスの排泄が続きます。この期間は、いつもより気をつけて対策を行えるといいですね。

プール熱の隔離期間はいつまで?

プール熱は学校保健安全法で「発熱、咽頭炎、結膜炎などの主要症状が消失した後2日を経過するまで出席停止とする」と、学校や園への出席停止の基準が決められています。この出席停止期間を「隔離期間」と考えてもいいかもしれません。

この期間は感染を周りの人に広げてしまう可能性が高い期間ですし、症状があるなかで無理に外出するのは現実的ではないので、自宅で安静にしておきましょう。

プール熱をうつさないための対策は?

プール熱に感染したときは、以下のような対策をして感染を広げないようにしましょう。

こまめに手を洗う

食事の前やトイレの後などは、手を洗うように声をかけたり、一緒に洗ったりしましょう。指先や指の間などの洗いにくい部分も、石鹸を使って丁寧に洗ってください。石鹸で洗ったら水で十分に流して、清潔なタオルで拭いて乾かしましょう。

回復後すぐはプールの利用を避ける

プール熱はプールで感染が広がることがあります。前述の通り症状が治まっても原因ウイルスの排泄は続くため、症状が治まってすぐのプールの利用は避けるのが安心です。園や学校によっては「回復後◎日経てばプールに入れる」などの基準が設けられていることもあるので、確認しておきましょう。

タオルや食器の共有をしない

プール熱は感染した人の飛沫や、飛沫がついたものを介して感染が広がります。同じタオルを使ったり、食器を使いまわしたりするのはやめて、別々のものを使うようにしましょう。

プール熱のホームケアに悩んだら…

プール熱には特効薬がなくホームケアをしながら回復を待つことになるので、看病をしながら不安になることもあるかと思います。そんなときは、子どもの医療アプリ「キッズドクター」がおすすめ。看護師にチャット形式で無料で相談できるので、困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 小林揚子
日本小児科学会認定小児科専門医。2017年東北大学医学部卒業。亀田総合病院にて初期研修を修了。国立成育医療研究センターにて小児科後期研修を行い、地域医療・1-3次救急など様々な場面で小児の診療にあたる。2022年より国立精神・神経医療研究センター病院脳神経小児科に勤務。1児の母。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

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