【溶連菌・RSの相談が増えています】5月に子育て家庭が気をつけたいことまとめ

子どもの病気


いつもキッズドクターをご利用くださりありがとうございます。「チャット健康相談」を担当している看護師の金城です。今回は5月に子育て家庭が気をつけたいことをまとめました。予防方法やホームケアのポイントもまとめているので、参考にしてくださいね。

5月に気をつけたいこと① 溶連菌感染症

子どもの保育園や学校で溶連菌が流行し、ママやパパも熱や喉の痛みが出ている、子どもからうつったのかもしれない…という相談が増えています。咳や鼻水はないのに喉の痛みが強く食事や水分をとれないという相談も多いです。

溶連菌は普通の風邪とはちがって咳や鼻水の症状が出ないことも多く、喉の痛みや熱の症状が出やすいのが特徴のひとつです。喉を中心に感染が広がるので首のリンパ節が腫れることもよくあり、口の中が苺のように赤くボツボツしてきたり、喉の奥に白い膿がついたりすることもあります。

溶連菌は、感染している人の咳やくしゃみで感染が広がります。感染力が強いため、子どもの保育園や学校で流行し、看病しているママやパパも感染してしまうことが多いです。家庭内でしっかりと感染予防をすることが大切ですよ。

溶連菌感染症の予防方法

流水と石けんで十分に手を洗い、タオルの共用はひかえましょう。アルコール手指消毒薬も効果があります。

傷などから溶連菌に感染してしますこともあるので、皮膚を清潔にし、虫刺されなどでかき傷を作らないようにしましょう。また傷があるときは、鼻の周りをさわった手で傷をさわらないように注意しましょう。

抗生剤の服用が大切!上手な飲ませ方は?

溶連菌は、抗生剤を服用し始めて24時間が経過すると感染力がなくなっていくと言われています。早めに抗生剤を服用し始めることが、家庭内での感染予防にも繋がりますよ。

ただ溶連菌の薬は約10日間飲み続ける必要があり、なかなか大変です。スムーズに内服してくれないときのコツをご紹介しますね。

おすすめの飲ませ方

1回の量を小皿に入れて少量の水や白湯で練り団子状にし、それを指先で上あごや頬の裏側につけ、直後にミルクや白湯、ジュースなどを飲ませましょう。イオン飲料や柑橘系のジュースだとお薬の苦味が増してしまうことがあるので、甘みがあるりんごジュースやぶどうジュースがおすすめです。

少量のアイスクリーム(チョコ味がおすすめ)やゼリーにお薬を挟み込んで少量ずつあげるのもおすすめです。いいちごジャムや練乳、ガムシロップなどの甘みが強いものと混ぜてあげても飲みやすくなります。

飲ませるタイミングは、空腹時や授乳前がいいですよ。

NGな飲ませ方

搾乳した母乳やミルクにお薬を混ぜてしまうと、お薬の影響で味が変わり、ミルクや母乳を嫌がって飲まなくなってしまうことがあります。ミルクや母乳には混ぜずに内服するようにしましょう。

溶連菌に関する情報は下記の記事にもまとめているので、参考にしてくださいね。

5月に気をつけたいこと② RSウイルス

RSウイルスは鼻水や咳などの症状を引き起こすウイルスで、一度感染しても繰り返し何度も感染することがあります。ほとんどの子どもが2歳までにこの病気にかかると言われているほど一般的なものですが、特に生後6ヶ月未満の乳児がかかると呼吸症状が悪化し、入院治療が必要になることもあるので注意が必要です。

慣らし保育が開始されるこの時期、集団生活での緊張や疲れも重なって、RSウイルスによる発熱や咳の症状が出ているという相談が増えてきています。受診はしたものの咳がひどくなっている、夜にかけて呼吸が苦しそうで再受診していいか迷う、というお声も多いです。

RSウイルス感染症には特効薬がなく、自宅で対症療法を行いながら様子を見る必要があります。ママ・パパが迷いがちなホームケアのポイントや再受診の目安をご紹介しますね。

RSウイルスのホームケアのポイント

食事や水分の取らせ方

食欲があれば、離乳食や食事はいつも通りあげてかまいません。ただ咳き込んで吐くこともあるので、いつもより少なめの量にして、柔らかめのものを与えてあげてください。冷たいものは気管支を刺激するので避けて、食欲がないときは野菜スープなどがおすすめです。

喉を湿らせると、痰が切れやすくなります。喉を刺激する柑橘類の果汁や冷たいものは避け、湯冷ましや麦茶などをスプーンで少しずつ与えてあげましょう。ストローやコップなどで一気に飲むとむせて咳を誘発することがあるので気をつけてくださいね。

咳が苦しそうなときの寝かせ方

咳がひどいときは上体を少し起こしてあげましょう。肺への空気の入りが良くなって呼吸がラクになることで、咳が軽減します。小さめの枕やクッションを背中に当てたり、バスタオルを巻いて滑り台のようにして、その上にマットレスやシーツを引くといいですよ。

咳き込んで苦しそうなときは、縦抱きにするか、座らせて背中をトントンしてあげましょう。寝かせた状態で背中をさするよりも、咳が少しラクになります。

加湿と換気をしっかりと

こまめに換気して、室内の空気をきれいにします。また空気が乾燥しすぎないように加湿器などを利用して、室内の湿度を50〜60%くらいに保ちましょう。温めのお湯(38〜40度くらい)にさっと入れてあげるのもおすすめです。湯気で呼吸が一時的にラクになる効果があります。

RSウイルスの再受診の目安

下記のような状態のときはすぐに受診してください。

  • ゼーゼー、ヒューヒューとした音が聞こえている
  • 4日以上たっても熱が下がらない
  • 咳がどんどん悪化している
  • ミルクや水分、食事がとれなくなってきている
  • 眠るときに横になれないほどの強い咳がでる


RSウイルスの情報は、下記の記事にもまとめています。

今月も元気に楽しく過ごしましょう!

大型連休が終わり、登園や学校での疲れが出てくる季節です。疲れで免疫力が低下すると風邪をひきやすく、こじらせてしまいがちです。休みの日はしっかり休養し、体や心もリフレッシュして、梅雨の季節を乗り越える体づくりをしていきましょう!

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