溶連菌に感染したら保育園はいつから行ける?登園許可は必要?

子どもの病気


毎年冬〜春頃に流行する溶連菌感染症。子どもがかかりやすい病気のひとつですが、感染すると保育園や幼稚園はどれくらい休む必要があるのでしょうか?出席停止日数や登園目安などについてまとめました。

溶連菌感染症の症状は?

溶連菌感染症は、溶血性連鎖球菌に感染することで発症する感染症です。感染すると、2〜5日ほどの潜伏期間を経て下記のような症状があらわれます。


  • のどの強い痛み
  • 発熱
  • 舌に赤いぶつぶつができる(イチゴ舌)
  • 全身の発疹
  • 咳、頭痛、倦怠感
  • 腹痛、吐き気


溶連菌は保育園で感染しやすい?

溶連菌感染症は飛沫感染や接触感染でうつる、感染力が高い病気です。一般的に大人よりも子どものほうがかかりやすいという特徴もあるため、乳幼児が集団で生活する保育園や幼稚園では、どうしても感染が広がりやすくなってしまいます。

通っている保育園で感染者がではじめたら、手洗いうがいなどの基本的な感染症対策をいつも以上に意識して行うようにしましょう。

溶連菌にかかったら保育園はいつから行ける?出席停止になる?

溶連菌感染症は、学校保健安全法で「第三種学校伝染病」に指定されており、「適正な抗菌剤治療開始後 24 時間を経て全身状態が良ければ登校可能」とされています。

溶連菌の治療には抗菌薬が使われます。抗菌薬を飲んで24時間が経つと感染力がほとんど無くなるといわれているため、服用後24時間が経過すると保育園にも登園することができるのです。

早ければ病院を受診した翌々日頃には保育園に登園できますが、体調が悪いなかで登園させるのは現実的ではありません。子どもの様子を見ながら判断するようにしましょう。

また保育園によっては独自のルールを設けていることもあるので、事前に確認するようにしましょう。

溶連菌感染後は登園許可が必要?

溶連菌と診断された後に登園を再開する際、保育園によっては登園許可証の提出を求められることもあります。自治体や園によって方針が異なるので、園に確認するようにしましょう。

溶連菌の登園許可証は、小児に対応している「キッズドクター」のオンライン診療でも発行することが可能です。登園許可証のために通院するのが大変な場合は、うまく活用してみてくださいね。

兄弟が溶連菌に感染したら保育園には行ける?

溶連菌は家庭内での感染が多い病気ですが、兄弟が溶連菌に感染しても、症状がなく元気な子は保育園に登園してかまいません。ただし喉の痛みなどが少しでも見られる場合は大事をとって保育園はお休みし、病院で検査を受けるようにしてくださいね。

溶連菌は感染して症状が出るまでに2〜5日の潜伏期間があるので、様子は慎重に見ておきましょう。保育園にも兄弟が溶連菌に感染している旨を伝え、指示に従うようにしてくださいね。​

溶連菌を保育園に言わないのはNG!

これまでご説明したとおり溶連菌は保育園で感染が広がりやすい感染症です。感染したら必ず保育園に伝えましょう。

溶連菌に感染したことを伝える際に、いつから保育園に通っていいか、登園許可証が必要かなどもあわせて確認してください。

溶連菌のホームケアに迷ったら…

溶連菌は抗菌薬を服用して24時間後には周りに感染させるリスクは低くなりますが、再発や合併症を防止するために10日ほど抗菌薬を服用し続ける必要があります。また喉の痛みが強くて食事や飲み物が満足に喉を通らないことも多く、不安になることもあるかもしれません。ホームケアに不安があるときは、子どものオンライン診療アプリ「キッズドクター」のチャット健康相談が便利です。看護師に無料で相談でき、個別のアドバイスがもらえます。必要に応じて検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 倉田悟子
日本小児科学会認定小児科専門医。2008年鹿児島大学医学部卒業。久留米大学病院で初期臨床研修終了後、2010年から久留米大学小児科学教室に所属。一般小児科(感染症他・予防接種・乳幼児健診)、小児の腎臓病・泌尿器疾患を専門に診療を行う。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア 登園の目安