プール熱(咽頭結膜熱)とは?原因や子どもが感染したときの症状、対策まとめ

子どもの病気


夏になると子どもたちの間で流行する「プール熱」。一般的な風邪とどう違うのか、保育園や幼稚園はどのくらい休まなくてはいけないのかなど、気になることも多いのではないでしょうか。この記事ではプール熱について、原因や症状、治療法の有無、登園までの日数、対処法などをご紹介します。

プール熱とは?子どもが感染しやすいの?

プール熱は正式には「咽頭結膜熱」といい、夏風邪の一種です。大人も子どももかかりますが、特に幼児の感染が多く、5歳以下の子どもが感染者の半数以上を占めます。例年6月頃から流行がはじまり、7〜8月にピークを迎えます。

プール熱の原因は?

プール熱は、「アデノウイルス」に感染することが原因で発症しますアデノウイルスにはさまざまな種類(型)があり、プール熱のほかに、はやり目(流行性角結膜炎)や胃腸炎、出血性膀胱炎などを引き起こします。

プール熱の症状は?

プール熱の代表的な症状には、以下のようなものがあります。

  • 高熱
  • 喉の痛み
  • 目の痛み、かゆみ
  • 目の充血
  • 目やに

風邪の症状以外に、目の症状が出るのが特徴です。

プール熱には検査が必要?何科を受診する?

プール熱が疑われるときは、小児科で検査をすることもあれば、症状や流行状況によっては検査をせず問診や視診のみで診断されることもあります。検査をする場合、迅速診断キットを用いて喉をこする方法で行われ、20分前後で結果が出ます。

発熱や喉の痛みがなく、目の症状だけが現れている場合は眼科を受診しても問題ないですが、自分の症状を上手に伝えられない小さい子どもや普段から通い慣れた小児科がある場合は、小児科を受診するのがいいでしょう。

プール熱の治療方法は?薬は飲む?

プール熱を根本的に治療するための薬はありません。安静に過ごしながら、自然に回復するのを待ちます。

ただし、高熱や喉・目の痛みといった症状を和らげるための対症療法として、解熱剤や点眼薬が処方されることがあります。自己判断で市販の解熱剤や点眼薬を使用するのは避けましょう。

子どもがプール熱に…家でできる対処法は?

プール熱を根本的に治す薬はないため、普段の風邪と同じように、以下のような対処法でホームケアをしてあげましょう。

しっかり体を休ませる

プール熱に感染したら、とにかく安静にして体を休めることが大切です。ただ、高熱や喉・目の痛みによって眠れなかったり、暑さで寝苦しかったりすることもあります。脇の下や首を冷やす、加湿する、部屋の温度を調整するなどして、しっかり睡眠をとって体を休められるように工夫してあげてくださいね。

こまめに水分補給する

発熱による脱水を防ぐために、こまめな水分補給を心がけましょう。口の中がうるおうことで、喉の痛みも緩和されます。水や麦茶、子ども用のイオン飲料など、冷たくて刺激が少ない飲み物がいいでしょう。

食べられるものを食べさせる

高熱や喉の痛みで食欲がなくなることがあります。栄養面が気になるかもしれませんが、無理に食べさせようとするとかえって体力を消耗してしまうこともあるため、子どもが欲しがるものや消化が良いものを食べさせてあげましょう。

家庭内の感染予防をする

アデノウイルスは感染力が強いため、家庭内での感染を予防しましょう。とはいえ、小さい子どもの場合、部屋を隔離したり接触を減らしたりするのは難しいものです。ママやパパは常にマスクをする、看病の後はしっかり手洗いをするなど、できることから実践してみてくださいね。

プール熱に感染したときの保育園登園の目安は?

プール熱を発症してから保育園に再び通えるようになるまでの目安は、一般的に1週間ほどです。プール熱は「学校保健安全法」で第二種感染症に指定されていて、「主要症状が消失した後2日を経過するまで」は出席停止と定められています。個人差はありますが、発症から治るまでに5日前後かかるため、症状がなくなって2日間休むことを含めると、1週間ほど休むことになります。

子どものプール熱はオンライン診療も

プール熱にかかると、高熱が続いたり目の症状が現れたりします。早く小児科を受診させたいと思うものの、夏はさまざまな感染症が流行るため、予約が取りづらかったり他の感染症にかかるリスクがあったりで、体調の悪い子どもを連れて行くのは大変ですよね。そんなときは、オンライン診療を受けるのもひとつの方法です。子どもに対応している「キッズドクター」なら、スマホひとつで診察が受けられますよ。全国どこからでも受診ができ、必要に応じて登園許可証も発行してもらえるので、困ったときは検討してみてくださいね。

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