子どものりんご病は大人にうつる?妊婦さんは注意して

子どもの病気


りんご病は一度感染すると免疫ができるといわれていますが、子どものりんご病が大人にうつることもあるのでしょうか?この記事では、大人もりんご病にかかるのかや、妊婦さんが注意したいこと、りんご病の家庭内感染を防ぐ方法などをご紹介します。

りんご病とは?子どもが感染しやすい?

りんご病はヒトパルボウイルスB19によって引き起こされる感染症で、正式名称を「伝染性紅斑」といいます。微熱、鼻水、咳、頭痛、倦怠感といった風邪のような症状のあと、両頬にりんごのような赤い発疹や、腕や太ももにレース状の発疹があらわれるのが特徴です。5~10歳くらいの子どもが多く発症します。

りんご病は大人も感染する?子どもからうつることがあるの?

抗体をもっていなければ、大人もりんご病に感染することはあります。日本では成人の半数程度しかりんご病の抗体をもっていないといわれているため、子どもから親にうつる可能性も考えられます。ただし大人の場合は、感染しても症状があらわれない不顕性感染が多く、りんご病だと気付かない人もいます

妊娠中のご家庭はりんご病に注意

りんご病で特に注意が必要なのが妊婦さんです。妊婦さんがりんご病に感染すると、お腹の赤ちゃんが重い貧血や、体に水が溜まる「胎児水腫」になることがあります。感染したからといって必ず赤ちゃんに影響があるわけではなく、多くの場合は健康に生まれてきますが、リスクがあることは知っておきましょう。りんご病が流行しているときは基本的な感染対策をしっかり行い、妊婦健診をきちんと受けることが大切です。次の章でご紹介する家庭内感染を防ぐ方法を参考に、家族で感染対策に取り組みましょう。

りんご病の家庭内感染を防ぐ方法は

りんご病は頬の発疹が出る7~10日くらい前が最も感染力が強いといわれています。しかしこの時期は風邪に似た症状しか出ないのでりんご病と判断するのは難しく、頬の発疹などが出はじめたときには感染力がなくなっています。そのため、りんご病が流行っているときに子どもや家族に風邪症状が出たら、次のような感染対策を行って感染予防を行いましょう。

こまめに手を洗う

りんご病は接触によって感染することが多いため、手洗いを徹底することが大切です。外から帰ったときや食事の前、トイレの後などこまめに手を洗いましょう。手を洗うときには石鹸を使い、指の間や爪の間、手の甲、手首など汚れが残りやすい部分も念入りに洗うようにしてくださいね。

マスクを着用する

りんご病は飛沫を介しても感染が広がるため、マスクを着用しましょう。不織布製のマスクは、飛沫感染をある程度防げる効果があるとされています。2歳以上で嫌がらなければ、子どもにも着用させられるといいですね。

食器やタオルの共有を避ける

食器やタオルにはウイルスが付着しやすいので、家族で共有するのは避けましょう。普段から一人ひとり専用のものを用意しておくと、家族のだれかがりんご病になったときにも安心です。

外出時や送迎時は注意する

りんご病が流行しているときは人混みを避けるようにしましょう。特に妊婦さんは、子どもの保育園や幼稚園でりんご病が流行っているときは施設内に長時間滞在しない、風邪症状がある子どもには可能な限り近づかない、マスクを着用するなどの感染対策を徹底しましょう。保育園の送迎を他の家族ができる場合は、流行時期だけ役割を変えてもいいかもしれません。

りんご病の相談はオンラインでも

りんご病の予防方法をご紹介しましたが、どれだけ対策をしていても感染してしまうことがあるかもしれません。「りんご病に感染したかもしれない」「病院を受診した方がいいのかな」と不安なときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。チャットで看護師に相談したり、自宅にいながらビデオ通話で医師のオンライン診療を受けたりすることができますよ。看護師へのチャット相談は無料で利用できるので、困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 所 陽香
日本小児科学会認定小児科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医。2011年卒業後、都内大学病院で初期研修。その後同大学病院小児科に入局し関連病院で勤務。入院患者から外来まで幅広く診療。現在二児の母。自身の子育ての経験も活かし、ご家族の不安に寄りそう医療の提供を心掛けています。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア