鼻水が出る子どもの感染症まとめ

子どもの病気


鼻水は様々な感染症で見られる症状です。こちらの記事では、鼻水が出る感染症についてご紹介します。

鼻水が出る子どもの感染症まとめ

鼻水は、ほこりや花粉などへのアレルギー反応、気温差・湿度の変化への反応、ウイルスや細菌への感染など、様々な原因で起こります。

鼻水と一緒に発熱や咳など風邪のような症状が現れるときは、何らかのウイルスや細菌に感染している可能性が高いです。似たような症状でも原因となるウイルスによって治療方法や自宅でのケアなどが異なるため、それぞれの特徴を知っておくと安心ですよ。鼻水が出ている時は部屋を加湿してこまめに鼻吸引を行い、症状を和らげるようにしましょう。

ここから鼻水の症状が出やすい感染症をご紹介します。

風邪症候群

いわゆる「かぜ」のことです。原因となるウイルスの種類が多く、何度も感染を繰り返します。

症状

  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • 発熱
  • 喉の痛み
  • 腹痛、下痢
  • 嘔吐 など

感染したウイルスの種類によって、現れる症状は異なります。

こじらせて重症化した場合、下記のような合併症を発症することがあります。

  • 気管支炎
  • 中耳炎


治療・ケア方法

風邪に対する特効薬はないため、こまめに水分補給をしながら体を温めて安静にします。こじらせないためにも、こまめに鼻吸引をして鼻詰まりを解消してあげましょう。

RSウイルス感染症

風邪と同じような症状が現れますが、風邪よりも鼻水が出やすいのが特徴です。感染力が強く、2歳までにほぼ全員がかかるといわれています。

症状

  • 鼻水
  • 38℃〜39℃の発熱


生後6ヶ月未満の赤ちゃんや持病のある子どもがかかった場合、重症化して下記のような合併症を起こすリスクが高いため注意が必要です。

  • 気管支炎
  • 肺炎


予防方法

現時点で子どもが受けられるワクチンはありませんが、厚生労働省が妊婦向けのワクチンの承認を進めています。妊婦がワクチンを受けることで、産まれてくる子どもがRSウイルスにかかった時に重症化するリスクが軽減できることを期待されています。

治療・ケア方法

RSウイルスに対する特効薬はありませんが、鼻水を和らげる薬や解熱剤で症状を和らげる対症療法を行うことがあります。
RSウイルスは一般的な風邪よりも鼻水がよく出るため、鼻吸引をこまめにするようにしましょう。

ヒトメタニューモウイルス感染症

RSウイルス感染症と同じく、風邪のような症状が現れる感染症です。毎年3〜6月頃に集団感染がよく見られます。

症状

  • 鼻水
  • 発熱
  • 喉の痛み


重症化すると喘鳴(ゼーゼー・ヒューヒューといった呼吸)があらわれ、下記のような合併症を引き起こすことがまれにあります。

  • 肺炎
  • 気管支炎


治療・ケア方法

ウイルスに対する特効薬はありませんが、安静に療養すれば1週間ほどで回復することがほとんどです。咳や発熱がつらいときは、咳止めや解熱剤が処方されることがあります。

アデノウイルス感染症

アデノウイルスが引き起こす病気といえば「プール熱」や「はやり目」のイメージが強いかもしれませんが、鼻水や咳などの症状が現れる「呼吸器感染症」を引き起こすこともあります。

症状

呼吸器感染症の主な症状は下記の通りです。

  • 鼻水
  • 鼻詰まり
  • 喉の痛み
  • 発熱


重症化するとまれに下記のような合併症を発症することがあります。

  • 気管支炎
  • 肺炎


治療・ケア方法

特効薬はないため、安静にして体を休ませます。症状の程度に応じて、鼻水を和らげる薬や解熱剤などを処方されることがあります。

インフルエンザ

鼻水や鼻詰まりの他に急な高熱や関節痛など全身に症状が出る感染症です。冬に流行することが多く、子どもだけでなく大人もかかりやすいので注意が必要です。

症状

  • 鼻水
  • 38℃以上の急な発熱
  • 喉の痛み
  • 頭痛
  • 筋肉痛、関節痛
  • 倦怠感


まれに下記の症状が出ることもあります。

  • 腹痛
  • 下痢、嘔吐


治療・ケア方法

医師が必要と判断した場合、抗インフルエンザ薬が処方されます。1週間ほどかけて全ての症状が回復していくため、水分補給をこまめにしながらゆっくりと休ませるようにしてください。

子どもの鼻水症状はオンライン診療で相談を

子どもに鼻水が出ている時、そこまで重症じゃない気がするけど病院で診てもらった方が良いのか、症状を和らげる薬が欲しいなど、ちょっとした相談や薬の処方だけをしてもらいたい時があると思います。オンライン診療が受けられるアプリ「キッズドクター」なら体調の優れない子どもを外に連れ出すことなく医師の診察を受け、医師が必要と判断した場合は薬を処方してもらうこともできます。困った時は検討してみてくださいね。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

キッズドクター