子どもがヒトメタニューモウイルスにかかると、長引く熱や咳を少しでも楽にしてあげたいと思いますよね。こちらの記事では、ヒトメタニューモウイルスにかかったとき自宅でできるケアをご紹介します。

ヒトメタニューモウイルスとは？

ヒトメタニューモウイルスとは、「ヒトメタニューモウイルス感染症」という呼吸器感染症を引き起こすウイルスです。1年通して感染する可能性はありますが、特に3〜6月ごろに流行します。5歳までに70％以上の子どもが1度はかかると言われており、保育園や幼稚園で集団感染が見られます。

ヒトメタニューモウイルスの主な症状は下記の通りです。

• 発熱
• 咳
• 喉の痛み
• 鼻水

上記の症状は1週間ほどで良くなることが多いですが、重症化すると喘鳴（ゼーゼー・ヒューヒューといった呼吸）があらわれ、肺炎、気管支炎などの合併症を引き起こすことがあります。

ヒトメタニューモウイルスに薬は効くの？

ヒトメタニューモウイルスに特定の治療薬はありません。熱が高くてつらいときは解熱剤、咳が出るときは咳止めなどが処方されることがあります。処方された薬で対症処療法を行い安静に休養すると、熱は4〜5日程度、全体の症状は1週間ほどで回復することがほとんどです。

ヒトメタニューモウイルスを早く治す方法は？

ヒトメタニューモウイルスに特効薬はないため、感染したときの過ごし方に気をつけることが回復への近道です。ここからは感染したときの過ごし方のポイントをご紹介します。

こまめな水分補給

発熱すると汗をかいて体の水分が奪われます。脱水症にならないためにも、しっかりと水分補給することが大切です。また喉や気管の粘膜が乾燥していると咳が出やすいため、こまめに喉を潤すようにするのがおすすめです。

部屋を加湿する

空気が乾燥していると鼻がつまったり咳が出たりしやすいため、加湿器を使う、洗濯物を室内に干すなどして部屋を加湿しましょう。

喉をあたためる

喉が冷えていると、気管支の粘膜が刺激に敏感になり咳が出やすくなります。ネックウォーマーをつける、あたたかい飲み物を飲ませるなどして喉をあたためましょう。

鼻水を取り除く

鼻水をそのままにしておくと、鼻づまりや中耳炎の原因になることがあります。鼻吸い器や綿棒を使って取り除きましょう。奥に入れると鼻の粘膜を傷つけてしまうおそれがあるため、鼻の入り口付近にある鼻水を優しく取るようにします。

熱の上がり始めは体をあたためる

手足を触って冷たいときや体が震えているときは熱が上がっている途中です。寒がることが多いため、上着を羽織らせる、掛け布団を増やすなどして体をあたためてあげましょう。

熱が上がりきったら体を冷やす

熱が上がりきると手足があたたかくなり、体が火照ってきます。暑がることが多いため薄着にし、嫌がらなければ脇の下や腕の付け根を保冷剤や水で濡らして絞ったタオルで冷やしましょう。汗ばんでいたら汗を拭いて着替えさせてあげてください。

重症化のサインがあったら早めに受診する

処方された薬を服用して、上記のようなホームケアをしながら療養すると自然に回復していくことがほとんどですが、まれに重症化して気管支炎や肺炎を引き起こすことがあります。
下記のような症状があるときは重症化のサインなので、早めに受診するようにしてください。

• 熱や咳が5日以上続く
• ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音がする（喘鳴）
• 呼吸困難（息が浅くて速いなど）

ヒトメタニューモウイルスのホームケアに悩んだら…

子どもがヒトメタニューモウイルスにかかってつらそうなとき、そのときの症状に対して適切なケアは何なのか悩むことがあるかと思います。子どもの医療アプリ「キッズドクター」なら看護師にチャットで相談できるため、家にいながら症状に応じた適切なケアを気軽に教えてもらうことができます。困ったときは利用を検討してみてくださいね。