虫に刺されて高熱が出ることはある?子どもに高熱が出たときはどうする?

子どもの病気


虫刺されの症状というと痒みや痛みといったイメージがありますが、高熱が出ることもあるのでしょうか?この記事では、子どもが虫刺されで高熱を出すことがあるのかや、高熱が出たときに考えられる病気などをご紹介します。

子どもの虫刺されの症状は?

子どもの虫刺されでは、主に下記のような症状があらわれます。

  • 痒み
  • 痛み
  • 腫れ、発赤
  • 水ぶくれ  など


どんな虫に刺されたのかによって症状はさまざまですが、適切にケアをすれば1~2週間以内に改善する場合がほとんどです。ただし、ハチのような毒性の強い虫に刺されると、じんましんや呼吸困難など全身症状があらわれることもあります。

子どもの虫刺されで高熱が出ることもある?

先にもご説明したとおり、子どもの虫刺されは軽症で済む場合が多く、全身症状があらわれることはほとんどありません。ただし稀に、ウイルスを持った蚊やダニに刺されると病気に感染して高熱が出ることがあります

虫刺され後の高熱で考えられる病気は?

ここからは、虫刺され後に高熱が出るときに考えられる病気をご紹介します。

デング熱

デング熱はデングウイルスを持った蚊(ヒトスジシマカ、ネッタイシマカ)に刺されることで感染する病気です。ヒトスジシマカはヤブ蚊とも呼ばれ、日本に生息しています。感染しても発症しないケースが多いですが、発症した場合は3~7日ほどの潜伏期間を経て、38℃以上の高熱や頭痛、筋肉痛、関節痛などの症状があらわれます。デング熱を治す特効薬はありませんが、適切にケアをすれば1週間ほどで回復する場合がほとんどです。

日本脳炎

日本脳炎は日本脳炎ウイルスを持った蚊(主にコガタアカイエカ)に刺されることで感染する病気です。定期接種である日本脳炎ワクチンを適切に受ければ、基本的にかかる心配はありません。感染したとしても発症するケースは稀で無症状の場合がほとんどですが、発症した場合は突然の高熱、頭痛、嘔吐などの症状があらわれます。重症化するとけいれんなどを引き起こすこともあります。

ツツガムシ病・日本紅斑熱

ツツガムシ病と日本紅斑熱は、リケッチアという細菌を持ったダニ類(ツツガムシ、マダニ)に刺されることで感染する病気です。潜伏期間はツツガムシ病が5~14日、日本紅斑熱が2~8日と違いますが、症状はよく似ていて、どちらも高熱、発疹、倦怠感、頭痛などがあらわれます。早期に抗菌薬で治療を始めれば、ほとんどの場合は数日ほどで解熱し回復していきます。

虫刺され後の高熱は早めに受診しよう

虫に刺されても病気にかかって高熱が出ることはほとんどありませんが、絶対にないとは言いきれません。虫刺され後に高熱が出たときは早めの治療が重要なので、すぐに受診するようにしてください。また「虫刺され後に熱が出たけど高熱ではない」「熱はないけど様子がいつもと違う」など、受診のタイミングに迷うこともあるかもしれません。そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。チャットで看護師に相談したり、ビデオ通話でオンライン診療を受けたりすることができますよ。夜間や休日も利用できるので、困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 倉田悟子
日本小児科学会認定小児科専門医。2008年鹿児島大学医学部卒業。久留米大学病院で初期臨床研修終了後、2010年から久留米大学小児科学教室に所属。一般小児科(感染症他・予防接種・乳幼児健診)、小児の腎臓病・泌尿器疾患を専門に診療を行う。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア