子どものアデノウイルス感染を予防しよう!家族で取り組みたい対策5選

子どもの病気


感染力が強いアデノウイルス。流行しだすと保育園などであっという間に感染が広がります。そこで今回は、アデノウイルスへの感染を予防する方法をご紹介します。

アデノウイルスとは?

アデノウイルスは、呼吸器や目、腸などにさまざまな症状を引き起こすウイルスです。ウイルスの型が多く、感染を繰り返すこともあります。アデノウイルスが原因となる感染症には、下記のようなものがあります。

呼吸器感染症

鼻炎・咽頭炎・扁桃炎などが起こります。風邪のような症状で治まるときもありますが、小さい子どもや高齢者は気管支炎や肺炎など重症化することもあります。

咽頭結膜熱(プール熱)

咽頭結膜熱は別名「プール熱」とも呼ばれる、子どもが感染しやすい感染症です。7〜8月に流行のピークを迎えます。感染すると発熱やのどの痛みのほか、目にかゆみや痛みの症状が出たり、充血したりします。

流行性角結膜炎(はやり目)

流行性結膜炎は「はやり目」と呼ばれ、感染者の目やにや涙を通して感染が広がります。感染すると目が充血して目やにや涙が出たり、痛みを感じたりします。

アデノウイルスは子どもが感染しやすいの?

アデノウイルスはあらゆる年齢の人がかかる感染症ですが、特に感染しやすいのは5歳くらいまでの子どもです。小さな子どもはただでさえ免疫力が低く感染症にかかりやすい傾向があるため、注意が必要です。

またアデノウイルスは感染力が強く、感染経路も飛沫感染や接触感染など様々です。そのため子どもが集団で生活する保育園などで流行が広がりやすく、子どもが感染しやすい病気の一種とされています。

アデノウイルスを予防しよう!家族で取り組みたい対策5選

アデノウイルスには基本的な感染症対策が有効です。大人も感染することがあるので、家族みんなで予防に取り組みましょう。

1.こまめに手を洗う

外から帰ったときや食事の前、トイレの後などは、石鹸でこまめに手を洗うようにしましょう。子どもにも声をかけたり、洗ってあげたりしてください。

指の間や指先は洗い残しが多い部分なので、特に丁寧に洗いましょう。洗い終わったら清潔なタオルやペーパータオルなどで拭いてください。

2.次亜塩素酸ナトリウムで消毒する

アデノウイルスには次亜塩素酸ナトリウムの消毒が効果的です。ドアノブや手すりなど、よく触る部分をこまめに消毒しましょう。次亜塩素酸ナトリウムは、ハイターなど市販の塩素系漂白剤を水で薄めるだけで簡単に作ることができます。

3.規則正しい生活をする

バランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠など、規則正しい生活を送ることも感染予防につながります。周囲でアデノウイルスの感染が広がり始めたら、いつも以上に生活を整えたいですね。

4.食器やタオルを分ける

アデノウイルスは感染者の飛沫がついたものや、目やに、涙などを介して感染が広がります。家族間でも普段から食器やタオルを共有しないようにしておくと安心です。

5.プールに入った後はシャワーを浴びる

アデノウイルスは水を介しても感染することがあります。プールに入った後は、シャワーを浴びて体についたウイルスを流すようにしましょう。

アデノウイルスはオンライン診療でも!

感染を予防しようといくら気をつけていても、アデノウイルスに感染してしまうこともあります。体調の悪い子どもを連れて病院を受診するのは大変ですし、他の感染症のリスクも気になりますよね。そんなときは、オンライン診療を利用するのもひとつの方法です。とくに子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」なら、子どもに慣れた医師の診察を受けられるので安心です。困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 三宅 優一郎
日本外科学会認定外科専門医、日本小児外科学会認定小児外科専門医。初期研修終了後、順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科に入局。大学病院やこども病院で研修。カナダで横隔膜ヘルニアの胎児治療の研究にも従事。専門は小児外科疾患。2児の父。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア