アデノウイルスは大人もかかる?子どもから親にうつることもあるの?

子どもの病気


子どもが感染するイメージのある「アデノウイルス」。大人も感染することはあるのでしょうか?アデノウイルスが子どもから親にうつるのかや、家庭内感染を防ぐ方法をご紹介します。

アデノウイルスとは?

アデノウイルスは呼吸器や目などの症状を引き起こすアデノウイルス感染症の原因ウイルスです。ウイルスの型が多く、1度感染しても再び感染することがあります。

アデノウイルスが原因となる感染症には、呼吸器感染症、咽頭結膜熱(プール熱)、流行性角結膜炎(はやり目)などがあります。

アデノウイルスは大人も感染するの?

小さな子どもがかかるイメージがあるアデノウイルスですが、大人も感染します。特にアデノウイルスに感染した子どもを看病するママ・パパは感染するリスクが高いため、感染対策をしっかり行うことが大切です。

大人のアデノウイルスの症状は?

アデノウイルスは前述の通りさまざまな感染症を引き起こすウイルスです。感染するウイルスの型によって症状も異なりますが、一般的によくみられる症状は下記の3種類です。

  • 発熱
  • 咽頭炎(喉の痛み、腫れ、赤み)
  • 結膜炎(目の充血、目やに、涙)


下記の症状が現れることもあります。

  • 下痢、嘔吐、腹痛
  • 鼻水、鼻詰まり
  • 血尿、膀胱炎


大人がアデノウイルスに感染したら仕事は何日休む?

アデノウイルス感染症には「〇日休まなければならない」という決まりはありません。しかし体調が悪いときに休まないのは現実的ではないので、ご自身の様子を見ながら判断しましょう。発熱は一般的に4〜5日程度続くため、数日間は仕事を休むことになるかもしれません。

症状がなくなって元気になれば問題なく出社できるかと思いますが、3〜4週間はウイルスの排泄が続くので、感染を広げないためにマスクを着用するなどの対策を行いましょう。

アデノウイルスは子どもから親にうつることもある?

アデノウイルスは5歳以下の子どもに感染が多いウイルスです。感染力が強く、飛沫感染や接触感染など様々な経路で感染するため、感染した子どもの看病をするママやパパにうつる可能性も十分あります。家族みんなで寝込んでしまうと大変なので、家庭内で感染が広がらないよう予防を徹底しましょう。

アデノウイルスの家庭内感染を防ぐ方法6選!

ここからは、家族内感染を防ぐ方法を5つご紹介します。

1.こまめに手を洗う

こまめに手を洗うことは、アデノウイルスの家庭内感染を防ぐために効果的です。食事の前やトイレの後などは石鹸で手を洗い、十分に水で流してください。指の間や指先などの洗いにくい部分も丁寧に洗いましょう。洗い終わったら、清潔なタオルやペーパータオルなどで手を拭きましょう。

2.消毒する

アデノウイルスには次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が効果的です。ドアノブや手すりなど、よく手を触れる部分はこまめに消毒しましょう。

3.タオルや食器を分ける

アデノウイルスは感染者の飛沫のほか、感染した人が触ったものを介して感染が広がります。タオルや食器は家族で同じものを使わず、分けるようにしましょう。

4.マスクをする

アデノウイルスは飛沫で感染が広がります。感染した子どもを看病するママ・パパは、マスクを着用して感染を予防しましょう。

5.感染者は最後にお風呂に入る

アデノウイルスに感染した子どもが入った後のお風呂に感染していない家族が入ると、うつってしまう可能性があります。アデノウイルスに感染した子どもは、家族全員が入った後に入浴させるようにしましょう。感染者が先にお風呂に入る場合は、一度お湯を抜いて掃除してから他の家族が入るようにすると安心です。

6.規則正しい生活を送る

寝不足や偏った栄養バランスの食事が続くと、免疫力が低下し、ウイルスに感染しやすくなってしまいます。ウイルスに負けない体を保つためにも、睡眠時間をしっかり確保する、栄養バランスの整った食事を摂るなど、規則正しい生活を送れるといいですね。

アデノウイルスのホームケアに悩んだら…

アデノウイルスには特効薬がないため感染したら対症療法を行いながら過ごすことになりますが、ホームケアの方法に悩むこともあるかと思います。そんなときは、子どもの医療アプリ「キッズドクター」がおすすめです。看護師にチャット形式で相談できるほか、オンライン診療の受診も可能です。大人も利用できるので、困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 倉田悟子
日本小児科学会認定小児科専門医。2008年鹿児島大学医学部卒業。久留米大学病院で初期臨床研修終了後、2010年から久留米大学小児科学教室に所属。一般小児科(感染症他・予防接種・乳幼児健診)、小児の腎臓病・泌尿器疾患を専門に診療を行う。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア