こんなとき、小児科と耳鼻科はどちらを受診する?

病院・小児科


子どもが体調を崩したときは小児科に連れて行くことが多いと思いますが、耳や鼻に症状があらわれた場合には、耳鼻科で診てもらった方が良いのか迷いますよね。こちらの記事では小児科と耳鼻科の違いや、耳鼻科を受診した方が良い症状などをご紹介します。

耳鼻科と小児科はどう違う?

子どもが体調を崩したときは、小児科に連れて行くことが多いですよね。しかし耳や鼻に症状があるときは、最初から耳鼻科に連れて行った方が良い場合もあります。

小児科と耳鼻科では、それぞれ得意とする診察や治療が異なります。
その名の通り小児科では子どもの病気を総合的に診てもらえるのに対して、耳、鼻、喉に関する症状の専門的な診察や治療をしてもらえるのが耳鼻科です。具体的にどんな症状のときに耳鼻科を受診するのがいいか、次の章でご説明します。

小児科より耳鼻科を受診した方がいいのはどんなとき?

子どもは症状を詳しく説明できないことも多く、不調を訴えても実は原因は別の場所にあったということがよくあります。そのため体調不良を訴えていて何科を受診したら良いのか迷ったときは、まずは症状を総合的に診てもらえる小児科を受診するのが良いでしょう。
ただし次のような症状のときは、最初から小児科ではなく耳鼻科を受診してもいいでしょう。

耳が痛いとき

耳の痛みを訴えていたり、機嫌が悪くしきりに耳を気にしていたりするときは、外耳炎や急性中耳炎、鼓膜園などの可能性があるため耳鼻科を受診するのが良いでしょう。必要に応じて聴力検査や鼓膜の検査、炎症に対する治療が行われます。

耳だれが出ているとき

耳からサラサラした透明の液体や粘り気のある白っぽい液体などの耳だれが出ているときは、外耳炎や中耳炎が起こっている可能性があるため耳鼻科の受診がおすすめです。医師が必要と判断した際には、聴力検査や耳だれの吸引、抗菌薬の処方などが行われます。

耳が聞こえにくいとき

子どもが聞こえにくさを訴えたり、呼びかけに対して聞き返す、返事をしないなど耳が聞こえにくい様子が見られたりする場合も耳鼻科を受診しましょう。
耳が聞こえにくくなる原因は、大きな音や耳掃除でできた傷、耳の病気など様々です。症状が進行するとよくないので、気になる症状がある場合は早めに受診するようにしてください。

耳が痒いとき

耳の痒みは外耳炎が起こると現れやすい症状です。耳のなかの皮膚は薄いため、耳掃除などで生じる少しの刺激でも炎症を起こし、痒みがあらわれることがあります。耳鼻科を受診すると、必要に応じて耳洗浄や薬の処方をされることがあります。

鼻血が出ている、よく出るとき

子どもは鼻をぶつけたり、風邪やアレルギーで鼻の粘膜が弱ったりするとよく鼻血を出します。鼻を冷やしたり止血したりしてもなかなか止まらない、頻繁に出るから心配など気になるときは耳鼻科で診てもらうようにしましょう。

鼻水、鼻づまりの症状だけがあるとき

鼻水や鼻づまりは風邪やアレルギーなど様々な原因で起こります。鼻水や鼻づまり以外に発熱や腹痛など他の症状がある場合は小児科を受診するのがいいですが、他の症状がなく鼻水や鼻づまりの症状だけがある場合は耳鼻科を受診しましょう。必要に応じて鼻の中の検査や薬の吸入治療などが行われることがあります。

子どもの受診で困ったときはオンライン診療でも

子どもの体調が悪く受診したいけど、病院に連れて行くのが大変ということもあるかと思います。そんなときは子どものオンライン診療アプリ「キッズドクター」が便利です。家にいながら医師の診察を受け、症状や対処法について相談することができるので、つらそうな子どもを外に連れ出す必要がありません。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 三宅 優一郎
日本外科学会認定外科専門医、日本小児外科学会認定小児外科専門医。初期研修終了後、順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科に入局。大学病院やこども病院で研修。カナダで横隔膜ヘルニアの胎児治療の研究にも従事。専門は小児外科疾患。2児の父。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

受診の困りごと