子どもの脱水症状の対処法は?家庭での対応方法まとめ

子どもの病気


子どもは大人よりも体内の水分量の割合が多く代謝も良いため、脱水症状を起こしやすいといわれています。症状の程度によって必要な対応が異なり、脱水症状のサインや対処法を知っておくことが大切です。こちらの記事では、子どもの脱水症状のサインや対処法をご紹介します。

脱水症状とは?子どもの脱水症状のサインは?

脱水症状とは体の水分量が足りなくなることで起こる症状です。下痢や嘔吐、発熱の症状があるとき、汗を大量にかいたときなどに起こる可能性があります。症状が軽いうちは水分補給をすることで回復しますが、症状が悪化すると点滴治療が必要になることもあり危険なので、サインを見逃さないことが重要です。
脱水症状の初期のサインは下記のとおりです。

  • 喉が渇いている
  • トイレに行く回数が減っている
  • 口の中や唇が乾燥している
  • 食欲がない
  • 元気がない


子どもにこんな症状がある場合は病院で受診しよう

ここからご紹介するような症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。受診までの間は安静にさせて、可能であれば経口補水液を少しずつ飲ませましょう。嘔吐や意識障害がある場合は無理には飲ませず、できる限り早く受診することが大切です。

すぐに受診した方が良い症状は下記のとおりです。

  • 泣いているのに涙が出ない
  • 皮膚が乾燥している、張りがない
  • 熱があるのに汗をかかない
  • 尿の量や回数が極端に少ない
  • 両目がくぼんでいる
  • ぼんやりして眠りがち
  • ぐったりしている


上記以外でも脱水が疑われて心配な症状がある場合は、病院で受診するようにしてください

子どもの脱水症状の家庭での対処法は?

脱水症状が軽症の場合は、家庭で様子を見ながら対処することで体調が回復することもあります。ここからは脱水症状の家庭での対処法とポイントをご紹介します。

安静にする

まずは体を横たわらせ安静にさせましょう。全身にどんな症状があるかを確認するためにも、まずは落ち着いて体を休ませます。

経口補水液を飲ませる

脱水症状には電解質(ナトリウム、カリウム)などが入った水分を摂るのが有効です。電解質が入った飲み物で最もおすすめなのが経口補水液です。薬局などで取り扱いがあるので自宅にストックしておきましょう。
市販品に比べて簡易的なものになりますが、自宅にある材料を使って手作りすることも可能です。
下記の記事で作り方をご紹介しているので参考にしてみてください。

経口補水液がない場合は、一旦スポーツドリンクや麦茶、水などを与えてください。半分に薄めたリンゴジュースでも効果的に水分補給ができることがわかっているので、経口補水液の味が苦手であれば試してみてもよいでしょう。

ただし下痢や嘔吐の症状があるときは、水分を一度にたくさん飲ませると症状を悪化させる可能性があるため、落ち着いたタイミングでティースプーン1杯から少しずつ飲ませるようにします。最初はこれを15分おきくらいに飲ませるのが良いでしょう。水分を摂っても症状が悪化しないことを確認できたら、少しずつ分量や飲ませる回数を増やすようにしてください。

熱中症のときは体を冷やす

熱中症で脱水症状になっている場合は、水分を補給すると共に体を冷やすことが大切です。外にいるときは、屋内か、木陰など風通しが良く涼しい場所に移動させましょう。

移動したら手足や顔など直接日光に当たる部分を濡らしたタオルやガーゼを巻いた保冷剤などで冷やしましょう。そのあと首や脇の下、足の付け根などを冷やします。水道がある場合、顔や手足は流水で冷やすのも良いでしょう。冷やせるものがない場合は、うちわやハンディ扇風機などを使って体温を下げるようにしてください。

子どもの脱水症状はオンライン診療でも

子どもに脱水症状の可能性があるとき、どのように対処したら良いのかわからず悩むことがあるかと思います。そんなときはオンライン診療アプリ「キッズドクター」が便利です。自宅から医師の診察を受けることができ、待ち時間に体を休めることができます。症状に応じた対処法を相談することもできますよ。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 高寺 侑
日本小児科学会認定小児科専門医、日本救急医学会認定救急科専門医。2011年新潟大学医学部卒業、2021年The University of Edinburgh 小児救急医学修士課程卒業。総合病院旭中央病院で初期研修・小児科後期研修、長野県こども病院、兵庫県立こども病院小児集中治療科、サノフィパスツール小児ワクチン担当メディカルマネジャー、旭中央病院小児科・救急救命科、富山県立中央病院救急科を経て、2023年からThe Hospital for Sick Children小児救急科臨床フェローとして勤務。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

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