子どもの嘔吐で受診する目安は?救急で受診したほうがいい?

子どもの病気


子どもが嘔吐でつらそうにしていると、病院で診てもらった方が良いのか、しばらく様子をみても良いのか迷うことがあるかと思います。こちらの記事では、子どもの嘔吐で受診する目安や急いで受診したほうがいい症状などをご紹介します。

子どもの嘔吐はどんなときに起こる?

子どもは消化機能や胃に入ったものが食道へ戻らないようにする筋肉が大人と比べて未発達のため、ちょっとした刺激でも嘔吐することがあります。

嘔吐の原因で多いのは、胃腸炎やかぜなどウイルスに感染しているとき、食べ過ぎや咳のし過ぎでお腹に力がかかったとき、乗り物酔いなどです。まれではありますが、脳や腸の病気が原因の場合もあります。
赤ちゃんはミルクの飲み過ぎやゲップがうまく出せなかったときに嘔吐することがあります。

子どもの嘔吐で受診する目安は?

子どもが嘔吐しているときは基本的にいつ受診してもかまいません。いつもと様子が違う、心配な症状があるというときは早めに受診しましょう。

一般的な嘔吐の場合、診察時間内の受診できるタイミングで受診すれば問題ないことがほとんどですが、症状によっては休日などでも急いで受診した方がよいこともあります。次の章で具体的に見ていきましょう。

こんなときは急いで受診しよう

子どもが嘔吐していて下記の症状や様子が見られたら、急いで受診するようにしてください。夜間や土日で病院が開いていないときでも救急外来を受診するようにしましょう。状況によっては救急車の要請をしてください

  • 強い腹痛が続いている
  • 頭を打ったあとに繰り返し嘔吐している
  • 嘔吐と下痢を繰り返している
  • 半日以上尿が出ていない
  • 吐しゃ物に血や緑色のものが混ざっている
  • 5回以上嘔吐していて水分が摂れない
  • けいれんを伴い、意識が朦朧としている
  • 意識障害がある、呼びかけに反応しない

子どもの嘔吐で様子を見ても良いのはこんなとき

下記のようなときはしばらく家庭で様子を見ても大丈夫です。安静にして経過を見守りましょう。様子を見て心配なことが出てきたときは、我慢せずに病院を受診するようにしてくださいね。

  • 嘔吐する回数が少なく、嘔吐後は機嫌よくしている
  • 吐き気がおさまった後に水分補給ができる
  • 下痢、熱などがなく、元気にしている

子どもの嘔吐で困ったらオンライン診療でも

子どもに嘔吐の症状があるとき、つらそうにしているけれど家で様子を見ても良いのか迷うことがあるかと思います。そんなときはオンライン診療アプリ「キッズドクター」が便利です。体調が優れない子どもを病院に連れて行くことなく、家で安静にしながら医師の診察を受け、症状の不安などを相談することができます。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 高寺 侑
日本小児科学会認定小児科専門医、日本救急医学会認定救急科専門医。2011年新潟大学医学部卒業、2021年The University of Edinburgh 小児救急医学修士課程卒業。総合病院旭中央病院で初期研修・小児科後期研修、長野県こども病院、兵庫県立こども病院小児集中治療科、サノフィパスツール小児ワクチン担当メディカルマネジャー、旭中央病院小児科・救急救命科、富山県立中央病院救急科を経て、2023年からThe Hospital for Sick Children小児救急科臨床フェローとして勤務。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

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