子どものRSウイルス感染症と風邪の違いまとめ
2歳までにほとんどの子どもが感染する「RSウイルス感染症」。主な症状は発熱、咳、鼻水ですが、風邪とは何が違うのでしょうか?RSウイルス感染症と風邪の違いをご紹介します。
RSウイルスとは?
RSウイルスは「RSウイルス感染症」を引き起こすウイルスです。一度感染しても免疫が獲得できず、何度も感染を繰り返します。1歳までに50%以上、2歳までにほぼ100%の子どもが感染します。
子どものRSウイルス感染症と風邪の違いまとめ
風邪は、熱・咳・鼻水などの症状の総称で、正式な名称は「かぜ症候群」といいます。風邪の多くはウイルスによって引き起こされ、そのウイルスの種類は200以上あります。RSウイルスは、200種類ある風邪ウイルスの1つ。つまりRSウイルスも風邪の一種です。
ただほかのウイルスが引き起こす風邪と違って、特に1歳未満の子どもが感染すると重症化する恐れがあり注意が必要です。ここから、RSウイルスと風邪の違いについて解説します。
症状の違い
RSウイルス感染症の症状
- 咳
- 鼻水
- 発熱
基本的には上記のかぜのような症状で治まりますが、重症化すると肺炎や気管支炎を引き起こし、下記のような症状があらわれることがあります。
- ひどい咳
- ゼーゼーした咳や呼吸
- 呼吸困難
- 哺乳力の低下
風邪の症状
- 咳、くしゃみ
- 鼻水、鼻づまり
- 喉の痛み
- 発熱
- 痰
- 頭痛
- 食欲不振
感染経路の違い
RSウイルス感染症と風邪に、感染経路の違いはありません。感染した人の咳やくしゃみなどの飛沫を吸い込むことで起こる「飛沫感染」と、感染した人が触ったものを介して広がる「接触感染」で感染が広がります。
かかりやすい年齢の違い
RSウイルス感染症にかかりやすい年齢
1~2歳ころの子どもがかかりやすい。ただし大人もかかることがある。
風邪にかかりやすい年齢
子どもから高齢者まで、幅広い年齢の人がかかる。
流行時期の違い
RSウイルス感染症の流行時期
11~1月頃
風邪の流行時期
一年中あるが、冬に増える
保育園や幼稚園の出席停止期間の違い
RSウイルス感染症の出席停止期間
保育園や幼稚園を何日休まなければならないという決まりはなく、出席停止期間も定められていません。登園の目安は、厚生労働省が定める「保育所における感染症ガイドライン」で「咳などの症状が安定したあと、全身状態の良い者は登校(園)可能」とされています。
風邪の出席停止期間
RSウイルスと同様、風邪での出席停止期間は定められていません。厚生労働省の「保育所における感染症ガイドライン」では、それぞれの症状の登園再開の目安は下記のように書かれています。
発熱
- 24時間以内に解熱剤を使っていない
- 24時間以内に38℃以上の発熱がない
- 食欲がある
- 全身状態がいい
咳
- 喘鳴や呼吸困難がない
- 夜間咳で起きない
- 呼吸が早くない
RSウイルスの診察はオンライン診療でも
RSウイルス感染症は、2歳までの子どもがかかりやすい感染症です。症状が出て病院を受診したいと思っても、体調の悪い子どもを病院に連れて行くのは大変ですよね。そんなときは、自宅で医師の診察を受けられるオンライン診察という方法もあります。「キッズドクター」なら、子どもの対応に慣れた医師の診察をオンラインで受診できるので、困ったときは検討してみてくださいね。