インフルエンザの熱が上がったり下がったり…ぶり返すのはなぜ?「二峰性発熱」の原因と受診の目安
子どもがインフルエンザにかかった際に、一度下がった熱が再び上がると、症状が悪化しているのではないかと心配になりますよね。インフルエンザで熱が上がったり下がったりする現象は「二峰性発熱(にほうせいはつねつ)」と呼ばれ、子どもにはよく見られます。
こちらの記事では、「二峰性発熱」の仕組みや受診の目安、ホームケアの方法などをご紹介します。
インフルエンザの子どもの熱が上がったり下がったりするのは大丈夫?一般的な経過とは?
インフルエンザで熱が上がったり下がったりするのは、実は珍しいことではありません。
特に子どもは体温調節機能や免疫機能が発達途中なので、大人よりも熱が上下しやすい傾向にあります。
インフルエンザの一般的な経過
一般的に、インフルエンザは次のような経過をたどります。
- 潜伏期間:インフルエンザウイルスに感染してから発症まで1〜3日ほど。
- 発症1〜3日目:症状のピーク。38℃以上の急な発熱や頭痛、倦怠感、関節痛などが現れる。
- 発症4〜5日目:熱が下がり、体が楽になってくることが多い。鼻水や咳などの呼吸器症状はしばらく残ることがある。
発症1〜3日目の発熱中に体温が上下することもありますし、発症後4〜5日目ごろに熱が下がりかけた後、再び38℃以上の熱が出ることもあります。
インフルエンザの熱が下がった後また上がったときに考えられる可能性
インフルエンザで一度下がった熱がまた上がったときには、下記のような可能性が考えられます。
二峰性発熱
子どもに多く見られるぶり返しの原因です。一度熱が下がった後、半日から1日程度経過してから再び熱が上がる現象のことをいいます。
体内のウイルス量が減少して一時的に熱が下がった後に、まだ体内に残っていたウイルスに対して免疫が働くことで、再度熱が上がります。
薬による一時的な解熱
解熱剤を服用すると一時的に熱が下がりますが、解熱剤の効果が切れたときに体内でまだ免疫とウイルスが戦っていると再度熱が上がります。
細菌による二次感染(合併症)
インフルエンザウイルスによって気道の粘膜が傷ついたり免疫力が低下したりすることで、別の病原菌が体内に侵入しやすくなり、インフルエンザに続いて別の感染症に感染して熱が出ることがあります。
中耳炎や肺炎、副鼻腔炎などが考えられます。
インフルエンザの二峰性発熱と二次感染の見分け方
インフルエンザで熱が上がったり下がったりすると、「二峰性発熱」なのか「二次感染」なのか、見分けるのが難しいこともあるかと思います。
それぞれの特徴をご説明しますが、不安であれば再受診して医師に相談しましょう。
二峰性発熱の特徴
再発熱のタイミング
発症から数日で1度解熱した後、半日〜1日経って再び発熱する
見られる症状
すでに出ていたインフルエンザの症状が続き、新しい症状は特に見られない
その他の特徴
2回目の発熱は1日程度で落ち着くことが多く、インフルエンザB型で比較的多く見られる
二次感染の特徴
再発熱のタイミング
一度解熱してから数日後、または解熱しないままさらに熱が上がる
見られる症状
- 咳、鼻水などの呼吸器症状の悪化
- 耳の痛み(中耳炎)
- 強い鼻づまり、頬や額の痛み(副鼻腔炎)
その他の特徴
2回目の発熱が長引くことが多い
インフルエンザの子どもの熱がぶり返すときに再受診する目安
一度下がった熱がぶり返しても、熱以外の症状が悪化しておらず、食欲があり機嫌がよければ様子を見てもかまいません。
ただし、下記のような症状が見られる場合は再度医療機関で受診するようにしてください。
救急受診が必要な症状
下記のような症状が見られる場合は、インフルエンザの重症化や脳症などの重大な合併症の可能性があるため、救急車を呼ぶか、直ちに救急外来を受診してください。
- 呼吸が荒い、苦しそう
- ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音がする
- 呼びかけに反応しない、ぐったりしている
- けいれんを起こしている
- 異常な言動がある、幻覚を訴えている
- 水分が全く摂れない、半日以上尿が出ない
- 顔や唇の色が青白い、紫っぽい
診療時間内に再受診が必要な症状
下記のような症状が見られる場合は、二次感染を起こしている可能性が高いため、診療時間内にできるだけ早く受診しましょう。
- 5日以上熱が上がったり下がったりを繰り返す
- 耳を痛がっている
- 激しい咳が出る
- 黄色や緑色の濃い痰が出る
- 顔の周りや鼻の奥に強い痛みがある
インフルエンザで熱が上がったり下がったりするときのホームケア方法
インフルエンザで熱が上がったり下がったりするときは、こまめな水分補給や消化の良い食事といった基本的なホームケアに加えて、体温の変動に合わせた対応をしてあげましょう。具体的なケア方法をご紹介します。
体温の変動に合わせたケアを行う
熱が上がっているとき
熱が上がっている最中は寒気がします。布団を一枚増やしたり上着を着せたりして、体を温めてあげましょう。
低温やけどに気をつけながら、湯たんぽや電気毛布を使うのも良いでしょう。
熱が上がりきったとき
熱が上がりきると寒さがおさまり、暑く感じるようになります。
熱がこもらないように、布団や上着を減らすまたは薄くしてあげましょう。
子どもが嫌がらなければ、氷枕やタオルで包んだ保冷剤などで、首やワキの下、太ももの付け根など太い血管が通る場所を冷やすと、楽になることがあります。
汗をかいていたら体を拭いて着替えさせ、汗で冷えないようにしてください。
安静にする
インフルエンザのときは、安静にして十分な休息と睡眠をとることが回復への近道です。
熱が一時的に下がったからといってすぐに動いてしまうと再度熱が上がることもあるため、しっかりと休ませてください。
十分な水分補給をする
熱が高いと汗をかいて脱水症状になりやすいため、水、経口補水液、子ども用のイオン飲料、麦茶などをこまめに飲ませましょう。
消化の良い食事をする
食欲がないときは、水分さえ摂れていれば無理に食べさせる必要はありません。
食べたがる場合は、おかゆ、うどん、すりおろしたりんご、ゼリーなど、消化に良いものを食べさせましょう。
室温と湿度を快適に保つ
室内環境を適切に保つことも大切です。室温は20〜25℃、湿度は50〜60%を目安に調整しましょう。
エアコンを使うと乾燥するので、加湿器を活用したり濡れたタオルを室内に干したりして湿度を保つようにしてください。
また定期的に窓を開けて、換気も行いましょう。
インフルエンザの相談はオンラインでも
「子どもがインフルエンザで熱がぶり返したけど、つらそうな子どもを連れて病院に行くのは大変」「今すぐ病院で診てもらった方が良いのか、様子を見ても良いのか悩んでいる」などインフルエンザの看病中に悩んだときは、子どものオンライン診療アプリ「キッズドクター」が便利です。
家にいながらスマホのアプリを通して医師に子どもの様子を診てもらい、症状やケアの方法について相談をすることができます。つらそうな子どもを連れて移動する必要がないので、困ったときは利用を検討してみてくださいね。
監修者について

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