これって夏バテ?子どもの夏バテの症状と対処法!

子どもの病気


暑い日が続き、子どもに食欲がなかったり、いつもと比べて元気がなかったりすると、「これって夏バテ?」と思うこともあるのではないでしょうか。今回は、子どもの夏バテの症状や原因、対処法についてご紹介します。

子どもの夏バテの症状は?

以下のような症状がみられたら夏バテのサインかもしれません。子どもは夏バテをしても自分から気づいたり訴えたりすることができないため、ママ・パパが早めに気づいてあげられるようにしましょう。

  • 食欲がない
  • 元気がない
  • ぐったりしている
  • 体温が高い
  • 昼寝や就寝の時間でないのに寝てしまう
  • 寝起きが悪い

子どもの夏バテの原因は?

子どもが夏バテをする原因は、暑さによって次のようなことが起こるからだと考えられます。

  • 食欲がなくなり栄養不足になる
  • 汗で水分や塩分が奪われ脱水気味になる
  • 外と室内の気温差で体温のコントロールができなくなる
  • 体の調子を整える神経(自律神経)が乱れる
  • 寝苦しくて睡眠不足になる

子どもの夏バテの対処法5選!

子どもに夏バテの症状がみられたら、以下のような対処法を試してみてくださいね。

栄養バランスの整った食事をとる

ビタミン、たんぱく質、ミネラルなどの栄養素を積極的に取り入れて、バランスのよい食事をとりましょう。特に、以下のような栄養素や食材は、夏バテ対策におすすめですよ。食欲がないときは、食べられるものから少しずつ食べさせてあげてくださいね

ビタミンB1

ビタミンB1には、疲労回復の効果や糖質をエネルギーに変える働きがあります。豚肉はビタミンB1を多く含む代表的な食材です。

たんぱく質

たんぱく質は体をつくるのに欠かせない栄養素で、不足すると免疫力が落ちたり疲れが取れにくくなったりします。先にご紹介した豚肉をはじめとした赤身肉、魚、大豆製品、卵などに豊富に含まれています。

ナトリウム・カリウム

汗をかくとナトリウムやカリウムが失われて、倦怠感や食欲不振につながります。ナトリウムは梅干しや味噌、カリウムはスイカやバナナなどに含まれているので上手に取り入れてみてくださいね。

クエン酸

クエン酸には、汗で失われやすいミネラルの吸収をサポートする働きがあります。また胃腸の動きを活発にするため、食欲増進も期待できます。グレープフルーツやレモンなど柑橘類に多く含まれています。

こまめに水分補給をする

起床時、外から帰ってきたとき、入浴前後、寝る前など、こまめな水分補給を心がけることで脱水症状を予防できます。水や麦茶などをこまめに飲ませましょう。ジュースやスポーツドリンクは糖分を多く含むため、飲ませすぎないように気をつけてくださいね。

外と室内の気温差に気をつける

外と室内の気温差による体の負担を軽くすることで、体温調節がしやすくなったり自律神経が整ったりします。部屋のエアコンの設定温度を低くしすぎない、外に出るときは首まわりを冷やすといった工夫をしましょう。

十分な睡眠をとる

しっかりと寝て、疲れを溜めないようにすることも大切です。冷感タイプの寝具を使ったり、体が冷えすぎない程度に適度にエアコンをつけたりして寝苦しさから解放されると、しっかり眠れるようになりますよ。

適度に体を動かす

猛暑日に外で遊ぶのは危険ですが、ずっと家の中にいると運動不足になってしまいます。体を動かさない状態が続くと、お腹が空かず食欲不振になったり、眠くならず睡眠不足になったりするため、室内で軽い体操をする、夕方涼しくなってから散歩をするなど、適度に体を動かすといいでしょう。

こんな症状のときは受診しよう

軽い夏バテであれば、上記の対策を試すことで解消することがほとんどです。ただし、以下のような症状がみられたら、夏バテではなく熱中症の可能性もあります。体を冷やして水分補給をさせるなどの応急処置をしてから受診してください。

  • 頭痛がする
  • 吐き気がある、嘔吐した
  • 全身がだるい
  • めまいや立ちくらみが起こる
  • 筋肉がこむら返りする、足がつる
  • 大量に汗をかく
  • 手足がしびれる

子どもの夏バテの症状で気になることがあったら…

子どもは知らぬ間に夏バテをしていることもあるので、今回ご紹介したような症状があらわれていないか、こまめにチェックするようにしましょう。しかし、「これって本当に夏バテなの?」「夏バテなのか風邪なのかわからない…」など疑問や不安に感じることもあるかもしれません。そんなときは看護師に無料で相談できる「キッズドクター」がおすすめです。チャット形式で相談できるので、困ったときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 三宅 優一郎
日本外科学会認定外科専門医、日本小児外科学会認定小児外科専門医。初期研修終了後、順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科に入局。大学病院やこども病院で研修。カナダで横隔膜ヘルニアの胎児治療の研究にも従事。専門は小児外科疾患。2児の父。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

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