子どもの切り傷は自然に治ることも多いですが、傷の程度によっては傷跡が残ったり細菌感染を起こしたりすることもあるため、適切に応急処置や手当を行うことが大切です。そこでこの記事では、子どもの切り傷の応急処置や手当の方法をまとめました。

子どもの切り傷はどんなときにできる？

一般的に切り傷は、鋭利なもので皮膚が傷つけられたときにできるケガです。ハサミ、カッター、包丁といった刃物のほか、ガラスの破片や紙のふちに触れたときなどにできることもあります。

子どもは好奇心旺盛で目の前のものを何でも触ってしまうことが多いので、切り傷ができやすいです。傷が浅ければ自然に治り傷跡も残らないことがほとんどですが、皮膚の深い部分まで傷つくようなケースでは適切な手当や治療が必要となります。

子どもの切り傷の応急処置方法

ここからは子どもの切り傷の応急処置方法をご紹介します。

1. 傷口を洗い流す

雑菌の侵入を防ぐために、まずは傷口を流水で洗い流しましょう。近くに水道がないときは未開封のペットボトルの水でも代用できます。

小さな傷であれば消毒は行わず、水道水でよく洗い流すだけで十分です。砂などの異物が入っている場合も、しっかり洗い流すことで除去できます。ただし、大きな傷や泥・土などによってかなり汚染された傷は十分に洗うことが難しいため、早めに医療機関を受診しましょう。

出血があまりにもひどいときは、止血を優先してください。さっと洗い流して止血の手順にうつりましょう。

2. 圧迫して止血する

傷口に清潔なガーゼやタオルを当てて、強く押さえて止血します。たいていの切り傷は、しっかり圧迫すれば血が止まります。すぐに血が止まらないときは、強く押さえながら傷口を心臓より高い位置にあげてください。

3. 絆創膏で保護する

血が止まったら、傷口を絆創膏で保護します。傷は乾燥させるよりも少し湿った状態を保つほうが、治りが早く傷跡も残りにくいとされています。ドラッグストアで市販されている創傷被覆材を使用するのもいいでしょう。

ただし次の章でご紹介する様子がみられるときは、無理にこの手順を行わず速やかに病院を受診してください。

子どもの切り傷から血が止まらないときはどう対応する？

下記のような様子がみられるときは傷の程度が大きい可能性があるので、応急処置2（圧迫して止血する）まで行ったあと、圧迫した状態のまますぐに病院を受診してください。

• 5～10分ほど圧迫しても血が止まらない
• 傷口から膿が出たり腫れたりしている
• 傷が明らかに深い、範囲が広い
• ガラスなどが傷口に入り込んでいる可能性がある

また、大量に血が出ている、顔色が悪い、ぐったりしているといった場合は緊急性が高いため、救急車を呼んでください。

家庭でできる切り傷の手当方法

傷の程度がそれほど大きくない場合、応急処置後は細菌感染を防ぐために傷口を常に清潔に保つことが大切です。傷の程度によりますが、ケガをしてから数日から1週間ほどは絆創膏を入浴時などに1日1回は交換し、そのタイミングで傷口をきれいに洗いましょう。

絆創膏の交換時には傷口の状態を確認して、次のような症状がある場合は早めに病院を受診してください。

• 膿が出ている
• 腫れや痛みがある
• 1週間以上経っても傷口がふさがらない

切り傷のホームケアはオンラインでも相談できます

切り傷は軽症であればホームケアで対処できる場合がほとんどですが、傷の程度やケガをした状況はさまざまなので、ケア方法や受診のタイミングなどで悩むこともあるかと思います。そんなときは、子どもの医療に特化したアプリ「キッズドクター」が便利です。個別チャットで看護師に相談したり、自宅にいながらビデオ通話で医師のオンライン診療を受けたりすることができますよ。夜間や休日も利用できるので、困ったときは検討してみてくださいね。