子どもが溶連菌に感染したら、解熱剤は使ってもいい?
解熱剤には熱を下げてつらさを和らげる効果がありますが、細菌やウイルスの種類などによっては服用に注意が必要なことがあります。そこでこの記事では、子どもが溶連菌で高熱を出したときの解熱剤の使い方や、ホームケア方法などをご紹介します。
溶連菌感染症とは?
溶連菌感染症は子どもがかかりやすい感染症のひとつで、冬や春〜初夏頃に流行します。感染する部位によって様々な症状を引き起こしますが、よくみられる急性咽頭炎では、発熱やのどの痛み・腫れといった風邪のような症状のほか、舌に赤いブツブツができたり全身に発疹が表れたりすることもあります。
抗生剤を服用することにより1週間程度で軽快するケースがほとんどですが、まれにリウマチ熱や腎炎などの合併症を引き起こすことがあるので注意しなくてはいけません。
溶連菌では熱が出ることも
子どもが溶連菌感染症にかかると、38℃以上の熱がでることがあります。熱が出たからといって心配しすぎる必要はありませんが、脱水や熱性けいれんなどを起こす可能性があるため、しっかりケアしてあげましょう。
溶連菌で高熱が出たら、解熱剤は使ってもいい?
子どもが溶連菌に感染したときに、解熱剤を使うこと自体は問題ありません。
ただ発熱は菌から体を守るために必要な防御反応なので、元気があり機嫌がいいときは無理に熱を下げる必要はないとされています。そのため解熱剤は、高熱で眠れないときや機嫌が悪いとき、水分補給ができないときなど、子どもがつらそうなときのみ使うようにするといいでしょう。
子どもの溶連菌で解熱剤を使うときの注意点
解熱剤は使い方を間違えると十分な効果が得られなかったり、副作用が表れたりすることがあります。子どもの溶連菌感染症で解熱剤を使うときは、以下のことに注意しましょう。
抗生剤と併用するときは病院で相談する
溶連菌の治療薬として病院で処方される抗生剤と解熱剤を自己判断で併用するのは避けましょう。抗生剤と解熱剤を併用したいときは、必ず医師や薬剤師に相談するようにしてください。
用法用量を守る
決められた量を守らずに解熱剤を使いすぎると肝障害などの副作用が表れる可能性があるので、用法用量を守って服用することが重要です。服用の間隔は4~6時間以上あけ、1日の使用回数は4~5回以下にするようにしてください。
溶連菌で高熱が出たとき、解熱剤以外のケア方法は?
溶連菌で高熱が出たときは、ホームケアも大切です。ここからは高熱が出たときのケア方法をご紹介します。
体を冷やす
熱が上がり子どもが暑がるようになったら、熱が発散しやすい状態を作ってあげましょう。氷枕や冷却シートで後頭部、わきの下、足の付け根など太い血管に近い部位を冷やしたり、薄着にしてあげたりするのがおすすめです。
ただ冷却シートをおでこに貼るとはがれたときに口や鼻をふさいで窒息する可能性があるので、必ずママパパが見守れる環境でのみ使うようにしてください。また子どもが嫌がる場合は、無理に冷やす必要はありません。
こまめに水分補給を行う
高熱がでたときは大量に汗をかいて脱水を起こしやすくなるため、こまめに水分補給を行う必要があります。
基本的には子どもが欲しがる飲み物を飲ませてあげてかまいませんが、柑橘系のジュースのような酸味が強い飲み物や冷たすぎるもの、炭酸飲料などは刺激が強いので、のどの痛みがあるときは避けたほうが安心です。
抗生剤を服用する
溶連菌による急性咽頭炎は、抗生剤を服用することにより1~2日で解熱するとされています。病院を受診して検査を受け、抗生剤を処方してもらいましょう。ただ、抗生剤によって決められた服用回数や期間があります。服用方法を守って使用しないと、症状がぶり返したり合併症のリスクが高まったりすることがあるので、医師の指示通りに最後まで飲みきるようにしてください。
溶連菌感染症のホームケアに悩んだら…
溶連菌感染症の症状の表れ方には個人差があるので、ホームケア中に不安になることもあるかと思います。そんなときは子どもに対応した医療アプリ「キッズドクター」がおすすめです。無料チャットで看護師に個別相談ができるため、子どもに合わせたホームケアのポイントや解熱剤の使い方などのアドバイスをもらえます。困ったときは検討してみてくださいね。