花粉症は子どもに遺伝する?両親が花粉症だと子どもも発症するの?

子どもの病気


ママやパパが花粉症だと「子どもに花粉症は遺伝するのかな?」と不安になるかもしれませんね。そこで今回は、花粉症は子どもに遺伝するのか、遺伝以外の発症の原因は何なのかなどを解説します。

子どもの花粉症は増えてきている!

小さな子どもが花粉症になるのはまれではありますが、子どもの花粉症は年々増えてきています。

アレルギー性鼻炎ガイド(2021年版)によると、スギ花粉症をもっている子どもの割合は、0〜4歳で3.8%、5〜9歳で30.1%、10〜19歳で49.5%です。特に5〜9歳の有症率の増加は著しく、この約10年で2倍以上増えています。

子どもの花粉症が増えている原因は様々ですが、花粉の飛散量が増えていることや、現代人の鼻の粘膜が弱くなっていることなどがあると考えられています。

親が花粉症だと、子どもに遺伝する?

ママやパパの花粉症自体が子どもに遺伝することはありません。ただ、アレルギー体質は遺伝することもあります。花粉症を持っているママやパパの子どもは、アレルギー物質への抗体反応が強く出やすく、花粉症になりやすい可能性もあります。

ただこれはあくまでも、可能性や傾向があるということです。親が花粉症だからといって必ずしも子どもが花粉症になるわけではないですし、親が花粉症じゃなくても子どもだけ花粉症になることもあります。

子どもの花粉症の遺伝以外の原因は?

花粉症は、以下のメカニズムで発症します。

  1. 花粉が目や鼻から体に入る
  2. 体が花粉を異物とみなし、抗体を作る
  3. 抗体が花粉に反応し、排除するために鼻水や涙を出す=花粉症の症状が起こる


つまり花粉症の最初の原因は、花粉が目や鼻から体内に入ることです。花粉が体内に入ってくる経験が蓄積され、抗体がたくさん作られることで花粉症が発症します。

前の章で体質の遺伝についてご紹介しましたが、親から子どもへの影響としてもうひとつ考えられるのが、生活環境です。親が花粉を体に取り込みやすい生活を送っていると、同じ環境で育つ子どもも花粉症になりやすいかもしれません。

たとえば花粉の季節でもアウトドアの趣味を楽しんでいる、マスクやメガネを着用する習慣があまりない、洗濯物を外に干す習慣があるなどが、花粉を体に取り込みやすい生活です。

子どもの花粉症を予防するためには、子どもが花粉を吸い込む量を少なくするために家族で対策する必要があります。下記の記事に予防方法をまとめているので、参考にしてみてくださいね。

花粉症かなと思ったら…

子どもに花粉症のような症状があらわれたら受診すると安心ですが、ちょっとした症状のために病院に行くのは感染症への感染リスクが気になる…ということもありますよね。そんなときはオンライン診療を受診するのもひとつの方法です。子どもの医療アプリ「キッズドクター」なら、子どもの診察に慣れた医師の診察を受けることができますよ。診察には子ども医療費助成が適用されるので、いざというときは検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 武田桃子
日本小児科学会認定小児科専門医。2013年に昭和大学医学部を卒業後、都内大学病院に勤務。現在は育休中。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

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