夜尿症の改善につながる食べ物・避けたい食べ物

夜尿症


おねしょは成長するにつれて徐々に減っていくことが多いですが、5歳を過ぎても頻繁におねしょをする場合は「夜尿症」を疑われることがあります。この記事では、夜尿症で避けたい食べ物と、改善につながると考えられる食べ物をご紹介します。

夜尿症の原因は?

夜尿症の原因は主に次の3つです。一般的に、これらがいくつか重なることで夜尿症が起こります。

  • 睡眠から覚醒する力が低く、睡眠中に尿意があっても起きられない
  • 睡眠中の膀胱の働きが未熟である(膀胱の容量が小さい、膀胱が勝手に収縮するなど)
  • ホルモンの影響や水の飲み過ぎなどで夜間に尿が作られ過ぎてしまう


また以下のようなことも夜尿症の原因になると考えられています。

  • 中枢神経の発達に遅れがある
  • 膀胱や尿の生成に影響を及ぼす可能性のある疾患がある(排尿筋過活動、尿路異常、睡眠時無呼吸症候群など)


ストレスなどの精神的な問題が原因になると思われがちですが、それについては根拠が乏しく、はっきりとわかっていません。また、ママ・パパのしつけや本人の甘えなどが原因になることもありません。

夜尿症で避けたい食べ物は?

食事によって夜尿症が悪化することはないですが、日々の食生活を意識することが夜尿症改善の手助けになる可能性はあります。おねしょが続いたり夜尿症と診断されたりしたときは、次のような食べ物を夜に食べるのはできるだけ控えるといいでしょう。メニューによっては避けられないこともあると思うので、少量だけ食べるなど工夫できるといいですね。

利尿作用がある食べ物

カリウムを多く含む食べ物には利尿作用があるとされています

  • 海藻類
  • ほうれん草
  • じゃがいも
  • 長芋
  • 大豆
  • バナナ
  • キウイ など


水分量が多い食べ物

就寝中に尿がたくさん作られないように夜は水やお茶を飲み過ぎないことが大切ですが、水分量が多い食べ物にも注意が必要です

  • きゅうり
  • トマト
  • スイカ
  • グレープフルーツ
  • ぶどう など


冷たい食べ物

体が冷えると尿の量が増えやすいため、冷たい食べ物にも気をつけてくださいね。下記の食べ物に加えて、先にご紹介した水分を多く含む食べ物も体を冷やしやすいです。

  • そうめん
  • 冷やし中華
  • 冷やっこ
  • アイスクリーム
  • シャーベット
  • ゼリー など


塩分が多い食べ物

塩分が多い食べ物を食べ過ぎると、喉が渇いて水分をたくさん摂ってしまうことがあります。夕食のメニューはできるだけ薄味を心がけましょう。

夜尿症におすすめの食べ物は?

先述の避けたい食べ物と同じように、食事によって夜尿症が治ることはありませんが、次のような食べ物は夜尿症の改善を後押ししてくれるかもしれません。

食物繊維を多く含む食べ物

腸内に便が長く溜まった状態が続くと、膀胱が圧迫されて頻尿になりやすいです。便秘予防のために、食物繊維を多く含む食品(こんにゃく、根菜類、芋類など)や、発酵食品(納豆、味噌、チーズ、キムチなど)を積極的に摂るようにしましょう。

ただし食物繊維を多く含む食品には利尿作用や体を冷やす作用があるものも少なくないので、量や時間帯に気をつけてバランスよく食べられるといいですね。

体を温める食べ物

前述のように体が冷えると尿の量が増えやすいため、体を温める食べ物を食べるのもいいでしょう。以下のような食材は体を温める作用があるとされています。

  • 穀物・豆類・種実類:玄米、もち米、黒豆、小豆、栗など
  • 魚介類:アジ、イワシ、カツオ、サンマ、鮭、エビ、イカ、あなご、うなぎなど
  • 肉:鶏肉、牛肉、豚レバーなど
  • 野菜:にんじん、かぼちゃ、ピーマン、玉ねぎ、ねぎ、しょうが など
  • 果物:りんご、桃、みかん、オレンジ、さくらんぼ、ドライフルーツ など


特に体が冷えやすい冬場は、シチューやスープ、鍋といったメニューもおすすめです。

夜尿症の相談はオンラインでも

夜尿症は生活改善や薬の服用などによって治ることがほとんどなので、病院を受診して治療を行うことが推奨されています。とはいえデリケートなことであるため相談のハードルが高かったり、通院が大変だったりして、なかなか受診に踏み切れないこともあるかもしれません。そんなときは、オンライン診療で受診するのもひとつの方法です。自宅にいながら医師の診察を受けることができるので、プライバシーが守られ、通院する手間もかかりません。

オンライン診療アプリ「キッズドクター」なら、子どもの診察に慣れた医師に夜尿症について相談でき、必要に応じて継続的な治療も可能です。ぜひ選択肢の一つとして検討してみてくださいね。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

参考文献

ホームケア