子どもが薬を飲んで発疹が現れた!これって大丈夫?対処法は?

子どものアレルギー


子どもが薬を飲んだ後に発疹が現れると心配になりますよね。大丈夫なのか、どのように対処すれば良いのか悩むこともあるかと思います。こちらの記事では、子どもが薬を飲んで発疹が現れた際の症状や対処法などをご紹介します。

子どもが薬を飲んだ後、発疹が現れた!これって大丈夫?

子どもが薬を飲んだ後に発疹が現れた場合、下記のような可能性が考えられます。それぞれご説明します。

ウイルスや細菌の感染

手足口病や水ぼうそう、りんご病、突発性発疹、溶連菌感染症などに感染していると、症状の一つとして発疹が現れることがあります。この場合の発疹は、本来薬を飲む・飲まないとは関係ありませんが、タイミング的に薬を飲んだあとに発疹が出たように見えることがあるかもしれません。
それぞれの感染症に対して適切な対応を行い、安静にしていれば自然と治ることがほとんどです。

薬のアレルギー

薬のアレルギーによる発疹は、大きく分けて2つのタイプがあります。

すぐに出るタイプ(即時型アレルギー)

薬を飲んで数分〜数時間以内に起こるアレルギー反応です。蕁麻疹(じんましん)、皮膚のかゆみ、顔やまぶたの腫れ、重症な場合、息苦しさなどが見られます。

少し時間がたってから出るタイプ(遅延型アレルギー)

 薬を飲み始めてから1〜2週間ほど経って発疹やかゆみが出ることがあります。 このような皮膚の症状を「薬疹(やくしん)」と呼びます。
症状が軽い場合は、原因の薬を使うのを止めれば症状は改善しますが、症状が重いと全身に発疹が広がったり臓器に影響したりする可能性があり危険です。最初は症状が軽く見えても後から重くなることもあるため、薬を飲んで1~2週間後に発疹が現れたときは早めに医療機関を受診することが大切です。

薬を飲んだ後に発疹が出たらどうすればいい?

子どもが薬を飲んだ後に発疹が出た場合、対応を判断するためにまずは発疹が薬によるものなのか、薬に関係ないものなのかを見極める必要があります

薬が原因で発疹が現れている場合、下記のような特徴があります。

  • 新しい薬を飲み始めて発疹が現れた
  • 10日以上前に一度飲んだことがある薬を再度飲んで発疹が現れた
  • 薬を飲むのを中止すると発疹が現れなくなった、消えた


これらに当てはまり薬疹が疑われる場合は、症状の重さにかかわらず早めに医療機関を受診するようにしましょう。受診する際は、いつから何の薬を飲んでいるのか、いつ発疹が現れたか、過去に薬疹が出たことはあるかを伝えてください。
薬を飲むのを止めただけで症状が改善することもありますが、薬の種類によっては急に飲むのを中止すべきでないケースもあるため、医療機関で診てもらうことが大切です。

薬疹の疑いがない場合はそのまま様子を見るか、なかなか治らない場合は診療時間内に一度受診すると安心です。

薬疹の予防方法は?

最初から薬疹を予防できるに越したことはありませんが、残念ながら薬を飲まないこと以外に薬疹を防ぐ方法はありません。ただし、薬疹を起こりにくくしたり、一度起こった薬疹が再度起こらないように予防したりすることは可能です。
ここからは薬疹を起こしにくくする予防方法と再度起こさない方法をご紹介します。

処方してもらう際は過去の薬疹歴を伝える

薬を処方してもらうときは、必ず過去の薬疹歴を医師や薬剤師に伝えるようにしましょう。一度薬疹になると、同じ薬を使うとまた症状が現れることがほとんどです。お薬手帳に薬名を記入したり、子どもを病院に連れて行く可能性がある親戚に薬疹歴を伝えたりして、同じ薬や類似した薬を処方されないようにして下さい。

薬疹カードを利用する

受診して薬疹と診断されると、病院によっては「薬疹カード」というカードを渡される場合があります。薬疹カードには、どの薬でどんな症状が出たのか、どのような検査方法で発覚したのかが書かれています。医療機関を受診する際にこのカードを提示することで、副作用が出る薬が処方されるのを防ぐことができます。

自己判断での薬の使用を避ける

薬疹を起こしにくくするには、飲む薬はなるべく少なく、できるだけ短期間にすることが大切です。
薬を飲ませるときは、過去に処方されて家にある薬や市販薬などを自己判断で使用するのは避け、必ずそのときの症状のために処方されたものを飲ませるようにしましょう。

子どもの薬で困ったらオンライン診療でも

子どもが薬を飲んで普段と異なる反応があると心配になりますよね。早めに病院で相談できると安心かと思います。
そんなときはオンライン診療アプリ「キッズドクター」が便利です。家にいながらスマホのアプリで症状を診てもらい、対処法などを相談することができます。困ったときは利用を検討してみてくださいね。

監修者について

監修者 | 医師 三宅優一郎
日本外科学会認定外科専門医、日本小児外科学会認定小児外科専門医。初期研修終了後、順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科に入局。大学病院やこども病院で研修。カナダで横隔膜ヘルニアの胎児治療の研究にも従事。専門は小児外科疾患。2児の父。

この記事について

執筆/編集
キッズドクターマガジン編集部

受診の目安 予防